- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784908059872
感想・レビュー・書評
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体に悪い、周りに迷惑、そんなことは百も承知、そういう今昔のエッセイばかりを集めた一冊。わかっちゃいるけどやめられない人たちの言い訳集。人間の愚かさと弱さの象徴。どこか深遠な何かも感じます。
私の好きな作家陣はことごとく喫煙者だった。
■中島らも
後ろめたさがタバコの旨さに拍車をかける。
■谷川俊太郎
人間の愚かさの証。非衛生的な人類が愛おしい。
■澁澤龍彦
パイプはアレの象徴。パイプが変態的アイテムに見えてくる。
■安部公房
喫煙とは、その時間を吸っているのであり、時間の変質と心理偽装である。
■筒井康隆
早死してもいいから吸いたい。
■金井美恵子
大論文の後、結論は「私はタバコをやめる気は当然ありません」
■内田百閒
幼稚園からの喫煙者。筋金入りでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
煙草に一家言ある物書きはやはり面白い。
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「喫煙者の言い訳集」ですね、これ。
中には非喫煙者のコメントもありますけど。
見苦しさ満載で、そこが面白い、という人もいれば、つまらない、という人もいるのでしょうね。
自分は非喫煙者ですが、この本を読んで、「100歳まで生きれたら、煙草を吸ってみよう」という気になりました。
もし、それができたら、「喫煙開始の世界最高齢でギネスに申請」とかできますかね?
というか、そもそもそれまで、煙草は存在してますかね?(合法ですかね?) -
愛煙家(この言葉自体がなつかしい)の作家逹による煙草のエッセイ。
なぜか、禁煙なんて簡単だとおっしゃるかたが多いのに笑ってしまう。私自信は煙草は吸わないが、人が煙草を吸っているのは少しも気にならない。むしろ、おいしそうに吸っているのを見るのは好きだ。そう言うと、ほとんどの人に驚かれる。そんな私がこの本を読むと、たいへん面白かった。
でも、やっぱりもうすぐ絶滅するのかなあ? -
喫煙は中毒で病気のひとつとも言える。が、性癖のようでもある。フェチズムだ。とはいえ犯罪者のように白い目で見られる現代、そのフェチズムはもはや一般社会から疎外される変態行為に近いものがある。そんなマイノリティ、愛煙家たちが織りなす個々の煙草物語。喫煙者をただただ狂信的に嫌悪する人々には読むことすら難しいだろうが、彼らを一種の動物、もしくはそういう風に生きることが決まっている宿命の人、として客観的に喫煙者の生態を観察するとしたらなかなか充実した短編のラインナップであり図鑑であり歴史的な一作ではないだろうか。
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たばこのみなので、気持ちがよくわかった。
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ベストセラー作家でも、愛煙家は肩身が狭い……
もはや絶滅寸前のたばこ飲みたちが、たばこへの愛、喫煙者差別への怒り、禁煙の試みなどを綴ったユーモアとペーソス溢れる作品群。年々強まる嫌煙社会へ一石を投じる? 芥川龍之介から筒井康隆、内田樹、いしいひさいちまで。
作家と煙草、異色のアンソロジー。(アマゾン紹介文)
煙草で体を壊した身からすれば、特に前半の方々の元気の良さは羨ましい限り。なんともなければ続けてただろうしなぁ…。
ただ、「何も考えていない」だの「禁煙の始まりはファシズム」だの、強い言葉は白けてしまう。