駒子さんは出世なんてしたくなかった

著者 :
  • キノブックス
3.59
  • (11)
  • (31)
  • (41)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 288
感想 : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908059933

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 出版社勤務の女性は、夫が専業主夫という。
    「書店ガール」が有名な碧野圭のキャリアウーマンもの。
    といっても、タイトル通り、それほどやる気はない?(笑)

    水上駒子は40代。
    子供を生んだ頃は編集者だったため、仕事が忙しすぎた。家事も得意ではなく、夫のほうがずっと向いていたのです。
    夫がフリーカメラマンの仕事をやめて専業主夫になってくれたのを幸い、のびのび仕事をして、家事も育児も夫任せ。
    息子は高校生に。

    書籍事業部の課長の一人になっている駒子は、社内では調整役で、女性的な気配りも期待される立場。
    今の仕事が気に入っていて、これ以上の出世は難しいと、望んでもいなかった。
    ところが、同期の女性と競うように、次長を目指すよう言われてしまう。そこに、社内のいろいろな関係が孕み…?
    折しも、夫にはカメラマンの仕事が入り、息子は学校に行かなくなっていた…!

    夫や息子への対応を間違えそうになる駒子には、少々、考えの浅さを感じます。
    家事や育児を任せきりだと、女性でもこうなる?という意味かも。
    しかし、次々起こる問題に立ち向かううちに、これまでの経験も力となって、新しい切り口を見つけていくことに。やったね、駒子さん!(笑)
    問題はあっても、比較的恵まれた状況でのことなので、ある程度安心して読めます。
    現実にこれだけ実行するのは、かなりの力がいるでしょうが。
    力といっても、一人で力づくで、というのではなく…
    なんとなく、時代はこういう方向へ流れているのね~という印象☆

  • 題名が良くない。結構面白いのに。この名前さん+長いタイトル、最近の流行りなの?装丁も含めラノベみたいだ。とはいえ碧野さんの出版社お仕事小説、といえば鉄板。主人公駒子さんは出版社勤務。課長職だったが、同期女性社員と競わせるように出世レースに担ぎ出される。夫は専業主夫、駒子さんの稼ぎも良さそうで、傍からみれば恵まれているが、つきない仕事と家庭の悩み。クセのある社員たち。その過程はリアルで面白い。ラストは超ご都合主義でシラケてしまったが、本屋や出版系の物語にかけてはやっぱり安定感ある著者。もっと書いてほしい。

  • この人の書いた「書店ガール」が大好きでした。1巻だけは女の醜い争いという感じで好みではありませんでしたが、それ以降は出版業界と書店業界を憂う佳作だったと思います。マンネリにならず毎回違った切り口で書いてくる辺り僕は評価していました。
    ドラマ化された頃は知名度ありましたが、次第に知名度が無くなって最終巻手前では本屋で探すのも大変でした。
    本作は出版会社を舞台にしていますが、どちらかというと純粋なお仕事小説です。意図せず出世街道に乗ってしまった女性が、家庭と仕事の両立で悩みながらフェアな方向で解決していく安心感のある本です。
    子育て世代や介護世代の人材をどうやって生かしていくか、という所をクローズアップしているので、こんな女性上司がいたらと思う人も多いのではないでしょうか。都合が良すぎの部分も有りますが、スッキリめの話で嫌いではないです。

  • 思ってたよりキチンと仕事小説。
    女性が出世するっていろいろ大変なのね~。

    出版社が舞台なので読みやすかったし
    仕事だけではなく、
    家庭の問題も描かれていて
    興味深かった。

    長年主夫をやっていた
    旦那さんがこんなに素晴らしいのに
    というか、
    すごいからこそ
    旦那に甘えてしまっているのか
    駒子の家での言動には
    結構イラっときた。

  • でもどんどん出世していくという話。

    出だしのままだったら、家庭内の事も落ち着いてたのかな。
    出世して仕事が忙しくなっていくたびに、家庭内も暗雲たちこめちゃうし。
    いつも夫婦だけの食事シーン。ちょっと息子は?って思っちゃう。
    仕事大変だけど、やっぱり母は子供を大事にしなきゃ。
    共働きって大変。子育てって大変。だけどそれが当たり前の日常。

  • 出版社で働く駒子は、専業主夫の夫と高校生の息子に支えられ仕事に励んでいた。
    そんな中、職場での新しい試みで、次長に抜擢された駒子、同じタイミングで仕事復帰をすることになった夫、息子は学校を辞めたいと言い出した。

    タイトルそのまま。
    でも、駒子の努力と人柄で、最後はいい結果に終わります。

    夫を立て、気持ち良く専業主夫でいてもらう努力をしていた時は良かったけれど、途中、仕事復帰をし始めた達彦に家事比重がかかっていた頃の駒子に、一瞬嫌な気分になりましたが、感謝の気持ちを取り戻せた最後にホッとしました。

    女性に優しい職場を、駒子にはこれからも作り続けて欲しいと思います。

  • 水上駒子42歳。出版社で働く管理課課長。専業主夫の夫と高校生の息子あり。平穏な毎日に突然降りかかった昇進辞令。社内をかけめぐる噂と悪口、足を引っ張る年上の部下、女を使うことも厭わない同性ライバル…セクハラ・パワハラの横行する男社会をかいくぐり、駒子はどんな明日をつかむのか!?痛快お仕事小説。

    家事も育児も仕事も、全部を完璧にできる人なんていない。
    駒子さんは、昇進したくない、現状維持が希望の人で、そのスタンスは私に似ている。
    家庭のことは主夫である旦那に任せきり、というところは違うけれど、仕事に対する考え方は共感できるところがあるので、その彼女が昇進することについて、どんな結論を出すのか、気になりながら読み進めた。

    最終的に、彼女は自分の考え方や言動を変えることで、課題を乗り越えてハッピーエンド。
    昇進を受け入れて、家事をする旦那に感謝の意を示すこと。家事に協力すること。
    さて、私はどんな道を行こうか。
    仕事と家庭のバランス、人それぞれの生き方があるのだということを示してくれたお話だった。

  • 女性が働く環境はまだまだ厳しい。駒子さんのように心強い味方が増えれば女性にも優しい働く環境になるのかな??

  • 働く女性への呪いの言葉に負けるな!が伝わる一冊。
    女性が昇進することを良しとしない古い体制への警告にも聞こえるし、家庭と仕事の両立を考え直す提案にも聞こえる感じです。

    そういえば、タイトルの文字を書いた方は"雨の降る日は学校に行かない"の文字を書いた方と一緒かしら?

  • 働く女性といったらやはり碧野圭さん。今回は出版社に勤める駒子さんの話。駒子さんには専業主夫のご主人と高校生の息子さんがいて、会社では管理課の課長さん。平穏な毎日でしたがある日、セクハラで上司を訴えた女性社員を駒子さんの部署で引き取るところから徐々に流れが変わっていく。予期せぬ出世をしたと思ったら同期と競わされたり、新部署の人たちがクセが強すぎたり、同じ頃家庭でも旦那さんがカメラマンに復帰したり息子が不登校になったり。

    大きな企業で働いた事はないけど、駒子さんを通して人事やら企画やら、会議とか打ち合わせとか、こんな感じなんだなとリアルな目線で感じることができた。課長とか部長とかの立場から、部下に気を遣ったり悩まされたり、しかも女性の立場ってこともあり、なかなか今までにない奮闘記でした。

    キャラも愛着が湧きました。顔はキレイだけどお騒がせな花田とか、俳句の部署のメンバーとか、駒子さんを良く思わない人とかにも、普通にリアルで実際にいそうで。

    働く女性が好きになる一冊でした。

全43件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1959年愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年ワーキングマザーの挫折と再生を描いた『辞めない理由』(PARCO出版)にて作家デビュー。昇進に伴う女性の葛藤を描いた『駒子さんは出世なんてしたくなかった』(キノブックス)、ベストセラーとなりドラマ化された『書店ガール』シリーズ(PHP研究所)など著書多数。

碧野圭の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ツイートする
×