政宗の遺言

著者 :
  • エイチアンドアイ
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感想 : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908110085

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  •  時は寛永13年。
     江戸に幕府が開かれて33年、大坂の陣を経て、戦乱が終焉を迎えてからも20年以上が経過した、太平の世。
     最後の雄と呼ばれた戦国武将、伊達政宗の最晩年を描いた歴史小説。
     若くして南奥州を傘下に収め、 豊臣秀吉・徳川家康ら天下人に下りながらも、知略を駆使して渡り合い、伊達家を存続させて生き延びた男の、戦と政治に明け暮れた生涯を、語り部の老人が新参の小姓に語る形でもって振り返る。
     病身を押して江戸へ赴き、最後の参勤を果たす政宗の真意を巡り、周囲は戸惑い、幕府側の思惑が跋扈する。
     天下へ挑み、能役者の如き『荒ぶる大名』の面(おもて)を果敢に演じ抜き、紙一重の大芝居を打った政宗の意地を、愛惜をもって慕う小姓の叙述は、おそらくは著者の心情であり、読者の共感をも呼ぶものだろう。
     終盤は、敵味方が入り乱れる家中にあって、臨終に瀕した「最後の戦国武将」の胸中に飛来した真情が、ミステリ風味に明かされる。
     謎解きについては、三代将軍・家光との密談、小姓仲間の死など、細部では明快な解が提示されないが、傍証として薄らと想像させる裁量にある。
     政宗から父・輝宗への本音、母・義姫への慕情、実弟・小次郎の生存説を絡めての怒涛の畳み掛けは、胸に迫るものがある。

  • それなりに面白いが作品内の昔話のくだりが少々飽きる。最後の結末もあっという事もない。

  • 伊達政宗の死期が迫る。  徳川家光に永の暇乞いをするために江戸へと向かう。  政宗と肉親、幕府との微妙な関係を様々なエピソードを絡めつつ物語は進む。 はたして、政宗の遺言とはなんだったのか? 全体的に小粒にまとまった物語。 伊達政宗好きには物足りないかもしれないです。

  • 政宗の物語をストーリーテラーに語らせる。
    昔語り。
    「そうだったかもしれない」と思わせる。

  • 年齢を重ね、死を間近にした伊達政宗。語り部から政宗の生涯を聞いていく小姓。最後に発した政宗の一言により、その英雄の真の姿を見る。

    面白い。弟の小次郎は実は生きていた、との話は、事実みたいですね。母は毒を盛り、政宗は弟を殺したわけでなく、小次郎を擁立した一派により、家中が混乱することを防止するためだったのですね。
    政宗の生き方、考えに感動しました。

  • 途中までは史実のなぞり返しかと思ったけど、終盤思いがけない展開に。
    推理小説のようなストーリーで楽しむことができた。

  • 伊達政宗の死間際が現在で、語り部の話を聞く形で過去のことを解き明かしていく。

  •  芝居という視点で解き明かそうとしている。
     ただ、家光との会話は何なんだ。

  • 帯の文句が煽りすぎ。

  • 日経書評☆5

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著者プロフィール

1958年岐阜県生まれ。一橋大学卒業。1996年「一所懸命」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。98年『簒奪者』で歴史群像大賞、2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で松本清張賞、04年『村を助くは誰ぞ』で歴史文学賞、08年『清佑、ただいま在庄』で中山義秀賞、14年『異国合戦 蒙古襲来異聞』で本屋が選ぶ時代小説大賞2014をそれぞれ受賞。『太閤の巨いなる遺命』『天下を計る』『情け深くあれ』など著書多数。

「2017年 『絢爛たる奔流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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