- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784908260070
作品紹介・あらすじ
詩人、小説家、女優、落語家、写真家、批評家……。異なる10の才能が描いた〝辞書と言葉と想い〟の小さな物語。
感想・レビュー・書評
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「辞書」がテーマのアンソロジー。
デザインも「辞書風」なのが、面白い。
文月悠光【制服の神さま】
辞書に載っている言葉の意味って、よく考えると、表し方が難しいものだよな、と思う。
言葉にした時点で、おそらく元の言葉から、ズレたものが出て来てしまう(気がする)からだ。
そう思うと、辞書を作る側の人は、限りなく大多数の人が頷く意味を表現せねば、と思ったりしているのだろうか。
小林恭二【或る騒動】
写本の際に、間違えた字を潜ませたのだが、それを知った時にはすでに遅し。
原典にあたれず、間違えているという噂のまま、時代を経てしまうというお話。
研究の分野では、間違いすらも考察の対象となる。
一字の違いが、解釈を変えることだってある。
騒動である。
加藤ジャンプ【辞書ラブ】
宅配サービスの王子様に会うために、幾つもの辞書を買い続けるお話。
確かに、辞書、辞典の類って、膨大にある。
そして、スペースを取る。
そんな私も「句読点・記号辞典」が欲しくて、でも、なかなか買えずにカートに保存されたままだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
辞書をテーマにした10編の小説、それぞれの著者が辞書に与える役割が違っているのがすごかったし、どれも面白かった。
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これ、掲載順あえてなんだろうけど
せっかく「辞書」しばりなんだから、あいうえお順のが良かったんじゃ…???とか思ったりしたり -
辞書にまつわる10の短編。
ほのぼのしたり、じんわりしたり、ホラー風だったり。
面白い。 -
"辞書"を必ず登場させるという前提での小編集。作者がみな違い、短編ページ群ごとに辞書のような黒塗りのラインが入っているのも面白い。
主に若手、と言うか50代前半以下の著者ばかりで構成されているのは意図的なのだろうな。
え?、このような人が短編でも小説書いたの?、って著者も含まれていて、その点でも面白い。どれを読んでも外れが無く、とても楽しめた!
短編集はいろいろ、あるがこれは秀逸なのでは? 少なくとも自分には、結構ストライクな書籍だった。
出会えて良かった。企画・編集してくれた方々にも感謝。 -
辞書をキーワードに書かれた短編集。どれをとっても軽い小説。
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装丁が面白い。
10人による10編の短編集。
『無頼漢、直治伝』とラストで主人公が「「辞書に殺される!」」と叫ぶ話が面白かった。 -
読んでみて、一つなにかテーマを与えられて、それについて書くのは難しいんだなと思った。最後の「祖父のルーペ」は好き
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知っているのは小林恭二と藤谷治だけだったけど、テーマと装丁に惹かれて読んでみた。
やっぱり小林恭二の「或る騒動」がいちばん好きだなあ。
中川大地の「レキシカントは言霊生命の夢を見るか?」もSFチックで嫌いじゃない。藤谷文子の「引っ越し前」はオチがちょっとすき。
著者プロフィール
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