- Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
- / ISBN・EAN: 9784908406058
感想・レビュー・書評
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扉に「世界とうまくやっていけない子供たちに」とあるとおり、孤独な少女と少年が心を通わせる一夏の物語。
なんて、書くと陳腐な物語のように思われるかもしれないけれどぜんぜんちがう。
ゴッホの「星月夜」がモチーフとなり、絵も美しく、そえられた言葉もお話しも胸にしみ込む。心が震える、愛おしいすてきな本。
手元に置いておきたい一冊。 -
読み終わって、すこし切ない気分。僕も遠い夏の日を思い出した。名作
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小さい頃は、こんな事を思うことがあるかもしれない。正直、私も小さい頃は友達との関わりなど苦手だったので、ひとりでいることが楽だし自由だという気もする。
遠い未来がどうなるのか、どうなっていくのか、不安もあるし希望もある。
絵のタッチも優しい感じで温かみがあり、ジックと読めました。 -
絵も内容も良かった。
星月夜が載っていた。 -
台湾の絵本作家が描く、切なくも心暖まる物語。
両手から砂が少しずつ零れていくように、いままで大切にしてきたものがゆっくりと壊れていく。 今日という日は永遠で、孤独という言葉さえ形がなかった世界から、『大人』と呼ばれるナイフのような世界へ。
それでも何とか零れないように、葛藤しながらも少しずつ前へ。
そんな少女が出会った一人の少年、そして別れ。
前に進むためには痛みを伴わなければいけない。けど、大切なものはきっと変わらない。
冒頭に作者のこんなメッセージから始まります。
「顔をあげて、星空を見上げれば、世界はもっと大きく、大きくなる……」、そして「世界とうまくやっていけない子供たちに」。
誰もが一度は感じたことのある世界との違和感や孤独を、主人公の少女を通し、絵画のような美しいイラストと共に優しく表現しています。
優しさを見失いそうになった時、悲しさの真ん中にいるときも必ず寄り添ってくれるひとがいる。
こどもだけでなく、離れているけどいつも想っている友人に贈りたい絵本。 -
思春期の少年少女が、家族に関する事で傷つき心を痛める様子を、幾米さんの色彩豊かな絵で表現されていて、美しくも切ない。
ボリューミーで大人にも読み応えがある1冊。 -
実写化もされた、台湾で人気の絵本作家さんの本です。絵本と言っても漢字にルビもありませんしある程度の年齢の子供や大人向けですね。少女と少年それぞれの事情による孤独と葛藤。生活の一コマ一コマから伝わってくる哀愁が、二人で行動する部分ではガラッと変わってキラキラと輝いて見えてきます。ラストの少年の部屋から伝わってくるものは大きいです。読後、最初に戻っていろいろなものが表す意味をあらためて感じとり、イラストの美しさを堪能しました。
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