沖縄島建築 建物と暮らしの記録と記憶 (味なたてもの探訪)

著者 :
制作 : 普久原朝充 
  • トゥーヴァージンズ
4.12
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本棚登録 : 197
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908406409

感想・レビュー・書評

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  • 沖縄の、地域性と風土、歴史が見える、建築を紹介。
    INTRODUCTION 01 沖縄建築 歴史と変遷
      02 沖縄建築 住宅図解一覧  03沖縄建築 風土と信仰
    INTERVIEW・・・10の建築物について、インタビューを交え、
       その歴史、建物図解、平面図等を含めて、詳細に紹介。
    COLUMN・・・INTERVIEWの合間に、沖縄の建物を知る9のコラム。
    ARCHITECTURE TOURS・・・各エリアの特徴ある建物を紹介。
        北部エリア 中部エリア 那覇エリア 南部エリア
    建物MAP、物件一覧、用語一覧、参考文献有り。
    名所・旧跡ではなけれども、沖縄という地域の歴史と生活を
    物語る、様々な建築物を紹介。そこには人々の姿が窺える。
    建物に歴史あり。人々と生活にも歴史あり。
    味噌醤油の醸造所、泡盛工場、村役場、ホテル、鮮魚店、
    劇場、美術館、教会、メガネ屋、ドライブインについては、
    単に建築物の紹介だけに留まらず、暮らしの記録と記憶にも
    焦点を当てたルポルタージュにもなっています。
    以前、沖縄を旅したときに、壺屋近くで道に迷い、
    ぐるぐる歩いていて気づいた建物の姿。
    コンクリート住宅と瓦、透かしのあるブロックの多さ。
    この本に出会ったことで、その理由が謎解かれました。
    台風と気候、風土、琉球と日本とアメリカ進駐の歴史があり、
    大宜見大工の存在と建築に関わった人々の苦心惨憺も
    知ることが出来ました。
    観光のみでなく、建築にも視点が向けられる、良書です。

  • 2023.04.13

    沖縄の旅のお供に買いました。
    写真やインタビューも豊富で読み物としても面白い。
    建築のみならず、沖縄の歴史と風土や人々の営みを垣間見れる良本です。
    暮らしの息遣いが感じられます。

    前々から行きたかった「首里城」、「ひめゆりの塔」、「名護市庁舎」と「沖縄県立博物館・美術館」と合わせて、この本で知った「津嘉山酒造所」を訪れました。

    文化財建築を生き生きと使われている、明るく饒舌な杜氏のAさんにお目にかかれます!
    2019年のインタビューではお一人だったようですが、なんと今年からお弟子さんがお酒造りに加ったようでした。
    建築や技術や美味しい泡盛が、次代に引き継がれていくことを願っています。

    ちょうど、近代〜戦前〜戦後〜現代の、時代毎の建築を見れたのは勉強になりました。

    本では、年表の末尾に、令和時代:首里城の火災と記されていますが、出版直前の予期せぬ災禍だったことを鑑みると、著者の真摯な姿勢を感じます。
    今は復興途中で、集められた木材や加工場の様子等を見学できます。

    また、建築様式や集落の構成も纏められていますが、博物館でより詳しく学べます。
    是非この本を片手に、沖縄へ訪れてみて下さい。

  • 独特な沖縄の建築を、そこに暮らす人にフォーカスして紹介してるせいか、建築だけじゃない沖縄の文化や空気も感じられて、予想よりも楽しい本でした。
    沖縄の建築には戦争の歴史も絡んでいて、そこもちゃんと伝えてくれています。
    沖縄にまた行きたくなる本。読んでいて楽しかったです。

  • 建築物のデザインや素材などの専門的な話と、その建物の持つバックグラウンドの話のバランスが良かったです。有名建築だけでなく地元の方しか知らないんじゃないかというような個人商店などもたくさん取り上げられているのも嬉しかった。個人的に度肝を抜かれたのは首里劇場です。こ、これはすごい。昨年、成人向けから名画上映にシフトされたそうなので、一度行ってみたい。

  • タイトルに「島建築」とあるように、決して有名な建築を紹介したものではなく、沖縄の風土や人々と深く結びついた建物が対象になっている。
    沖縄の気候、風土、歴史、信仰などがどのように建物に影響しているのか、特に民家や住宅について図を多用した解説があり、沖縄の建物の特徴について理解を深めることができる。

    紹介されている建物は、有名建築家の手によるいわゆる名建築ではなく、沖縄の人たちが長年使用し、親しんできたものばかり。さらにそのオーナーや関わった人々とのインタビューの物語性に引き込まれる。建物を通して沖縄の人たちの日常や生活感を身近に感じることができ、沖縄に行きたい気持ちが高まる。

    巻末には有名建築を含めた建築ツアーマップもあり、この本を手に沖縄の建築を巡りたい思いが強くなる本。

  • 100冊ビブリオバトル@オンライン第23ゲームで紹介された本です。オンライン開催。チャンプ本。
    2020.08.22〜23

  • 普段は素通りしている沖縄の建築物。これだけ特色があって趣があって、歴史と想いがある。
    もっと立ち止まって知るべき見るべき原風景。
    沖縄再発見。したい。
    めちゃめちゃいい本すぎたのでこれは買おう。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/756550

  • 首里劇場のことをもっと知りたくて手に取った。那覇の町を眺めたときのユニークさがどこから来るのか、この本で少しわかる気がする。

  • 沖縄は、土着のうちなー文化の上に、大和文化、アメリカ文化と重層的に重なった場所です。それをもっとも端的に表しているのが、建築のようです。この本は読むだけでなく、眺めるだけでも楽しい本です。

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