最期のアトリエ日記

  • 生活の友社
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  • 本 ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908429385

作品紹介・あらすじ

102歳。充分に生きた──
2023年6月に逝去した洋画家・野見山暁治(福岡県飯塚市出身、2014年文化 勲章受章)が、月刊誌「美術の窓」で約20年連載したエッセイ《アトリエ日記》。野見山の晩年のライフワークでもあった連載は、野見山の逝去を受け、同誌23年8月号をもって終了した。シリーズ最終巻となる本書には、老いを生き抜いた画家の葛藤を綴った2020年5月から23年6月4日までの日記(最終回・絶筆)が収載される。
巻末には、小説家・堀江敏幸による「水槽の中で泳ぐ─『最期のアトリエ日記』解説にかえて」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • *星4つ相当です
    だいぶ昔からお名前(文字)は目にした事があるもの、どんなトラディショナルドメスティック作家爺さん?と思い回顧展行きました。作品は、地の白残してビシーッとキメているし、染料系との付き合い方上手いし、大人っぽい感じのもありとても良かったです。それからアトリエが篠原一男建築で羨ましい限り。
    都内と糸島にアトリエがあるとの事です。

    会場で本人インタビュー動画が流れていたので拝見しましたところ、軽くてポップお爺という感じでしたので、本も読んでみようと思った次第です。

    前置きはここまでで、本の内容は本当に日記(各日2〜10行ぐらい)で、制作について、近所の人、財団や撮影や展示準備などについて書かれており、おお老齢の大家はこう言う感じで物事を捉えるんだな、と思いました。
    大正生まれとの事で戦争(主にロシア-ウクライナ)についても少し触れていました。

    (コレクターに対して)絵を集める人は何故描いてみようと思わないんだろう?と素朴な疑問も書かれていて、確かになと感じました。
    また、この本を手に取る人はある程度絵画に興味があるか作家の方が多いと思うのですが、制作しないひとがこれを読んでどのように理解するのか?少し興味があります。

    筆洗やテレピンが切れた時の話、または線を引くもやり直しが多く画面が汚れてくる感じ、とてもよくわかります。一方で、制作しない側の人は、これらを一体どのような雰囲気に受け止めるのでしょうか。

    だいぶ後半の一日、清宮質文(せいみやなおぶみ)についても書かれており、おお、と思ったものです。
    次はもう少し若い時のエッセイを読んでみたいです。前述の通り、若い頃はポップなお爺だから。

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著者プロフィール

1921年福岡県生まれ。画家。
『野見山曉治作品集』(講談社)、『野見山曉治版画1965−2002』(アーツアンドクラフツ)などの作品集のほか『四百字のデッサン』(河出書房新社)、『署名のない風景』(平凡社)、『うつろうかたち』(平凡社)など著書多数。

「2004年 『パリ・キュリイ病院』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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