海とヒトの関係学 ①日本人が魚を食べ続けるために (シリーズ海とヒトの関係学 1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908443374

作品紹介・あらすじ

いま人類は、海洋の生態系や環境に過去をはるかに凌駕するインパクトを与えています。そして、それは同時に国家間・国内紛争をも呼び起こす現場となっています。

本シリーズは、編著者に、総合地球環境学研究所名誉教授 国立民族学博物館名誉教授 秋道智彌先生、笹川平和財団海洋政策研究所所長 角南篤先生を迎え、
これらの海洋をめぐって起こっているさまざまな問題に対し、研究者はもとより行政、NPO、魚介類に関係する業界関係者から、海をキーワードに活動する市井の人たちに至るまで、多様な視座と論により考察し、その本質と課題を浮き彫りにしていきます。

ヒト、ことに日本人は海との関係なしには立ち行きません、本書をお読みいただき、前向きに課題に挑戦する人たちの声を聞いていただくよう願っています。


第1巻となる本書では、採集・狩猟時代以来魚食が身近なものであった日本人が、地球温暖化による環境の変化、海洋汚染、水産資源の減少などが引き起こす様々な問題に向き合い、どのように魚食の未来をよりよいものにしていくことができるかを様々な視点から論じています。

<目次>
はじめに 転換期をむかえる魚食  
第一章 日本の魚食をたどる
1 世界最古の釣り針が語る旧石器人の暮らし 
コラム 受け継がれる塩づくりの歴史と文化 
2 海女さんは、すごい!
3 水産資源の衰退は、和食の衰退?
コラム 日本人に愛された鰹節 
第二章 私たちはいつまで魚が食べられるか
4 これからも魚を食べつづけるためには 
コラム 「ナマコ戦争」を回避せよ 
5 持続可能な漁業の普及に向けて 
6 サクラエビ漁業を守れ 
コラム 浜からの眼ー宮古湾のニシンとカキ 
7 マグロ資源の管理・保全における完全養殖の役割 
コラム 鳥取県石見海域におけるヒラメの養殖漁業 
コラム 海のない町でトラフグを育てる 
8 シーフードのエコラベルーMSC認証とASC認証 
9 サメ資源保護と魚食文化 
コラム 「持続的」サメ漁業認証にむけた気仙沼近海延縄漁業 

第三章 魚食大国復権のために
10 海とつながる暮らしのなかでー御食国若狭おばまの食のまちづくり 
11 地域が一体となって取組む水産振興 
コラム 「さかな」の魅力を伝える、おさかなマイスターとは!? 
12 「本物の力」が子供たちの目を輝かせるー小学校おさかな学習会 
コラム 体験!漁村のほんなもんー民泊受け入れの取組み 
13 海を活かしたまちづくりに向けて 
おわりに 魚食大国復権のために

著者のみなさん
藤田祐樹(国立科学博物館研究員)長谷川正巳(日本大学生産工学応用分子化学科上席研究員)石原義剛(元鳥羽市立海の博物館館長)嘉山定晃(長井水産(株)取締役)船木良浩(一般社団法人日本鰹節協会事務局)高橋正征(東京大学・高知大学名誉教授)赤嶺淳(一橋大学大学院社会学研究科教授)石井幸造(MSC(海洋管理協議会)プログラムディレクター)大森信(東京海洋大学名誉教授)山根幸伸(岩手県指導漁業士、宮古湾の藻場・干潟を考える会会長)升間主計【近畿大学水産研究所所長)安達二朗(浜田市水産振興協会参与)野口勝明(夢創造代表取締役社長)大元鈴子(鳥取大学准教授)鈴木隆史(桃山学院大学兼任講師)石村学志(岩手大学農学部准教授)中田典子(小浜市政策専門員(食育)・御食国若狭おばま食文化館館長)行平真也(大島商船高等専門学校)大森良美(日本おさかなマイスター協会事務局長)川越哲郎((一社)日本水産会魚食普及推進センター)荒木直子(新松浦漁協女性部部長)古川恵太((公財)笹川平和財団海洋政策研究所上席研究員) 秋道智彌 角南篤

感想・レビュー・書評

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  • 養殖が天然とほぼ同じになっているらしい(日本は違う)。
    もっと少ないと思っていたが以外だった。

    本の書きっぷりは、どこかに出したレポートをそのまま転記しているじゃないと思ってしまうものであった。
    本のタイトルに合わせてうまく編集してくれれば良いのだが、こんな本ばっかりだな。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425952.html

  • 東2法経図・6F開架:662A/A35n//K

  • 水産資源の変化に関心があり、読み始めました。
    研究、加工、漁業、行政と広い視点で体系的に事例を知ることができました。
    水産の仕事をしていますが、福井県小浜の取り組みは、自分が子育て中でもありますので、とても興味をひかれました。
    資源の変動が激しい昨今、今一度、魚食について考え、学びはじめるきっかけになった一冊です。

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著者プロフィール

1946年生まれ。山梨県立富士山世界遺産センター所長。総合地球環境学研究所名誉教授、国立民族学博物館名誉教授。生態人類学。理学博士。
京都大学理学部動物学科、東京大学大学院理学系研究科人類学博士課程単位修得。国立民族学博物館民族文化研究部長、総合地球環境学研究所研究部教授、同研究推進戦略センター長・副所長を経て現職。
著書に『明治~昭和前期 漁業権の研究と資料』、『魚と人の文明論』、『サンゴ礁に生きる海人』『越境するコモンズ』『漁撈の民族誌』『海に生きる』『コモンズの地球史』『クジラは誰のものか』『クジラとヒトの民族誌』等多数。

「2024年 『海とヒトの関係学6 海のジェンダー平等へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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