デザインの本質

著者 :
  • ライフデザインブックス / 株式会社ジャパンライフデザインシステムズ
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本棚登録 : 64
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908492884

感想・レビュー・書評

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  • デザインの潮流がよくわかる、横綱の教科書。

  • 今から40年近くも昔、六本木に小さなBARで隣に座った人が榮久庵憲司さんでした。プロダクトデザインのお話をいろいろ教えてもらったのでしょうが、内容はすっかり忘れていて、優しい語り口と笑顔だけを覚えています。GKデザインのことを初めて知ったのはその時でした。以来、著書の「幕の内弁当の美学」を気にしたり、2013年の世田谷美術館の「榮久庵憲司とGKの世界」という展覧会を覗いたり、なんとなく遠巻きに憧れをもって、ずっと気になる存在でした。今年、ある講演会で「デザイン経営」のお話を聞いて、たまたま、そして、またまた本書に巡り合いました。時々のこういう邂逅になにか運命を勝手に感じています。例えばデザイン思考では、かのIDEOが突出した存在ですが、わがGKデザインも、ものすごい仕事をしてきて、ものすごい可能性を持っていることを改めて感じました。日本において「デザイン経営」のポテンシャルを発揮するためには、トム・ケリーのスタンフォード大学のd-schoolに負けない「Dデザイン教育」が必要なのではないか、とも思いました。

  • デザイン思考の入門として位置づけてよい本だと思う。
    特にデザインを「d」モノのデザインと「D」コトのデザインと分けて説明されており、腹落ちする内容だった。

  • デザインとは何か
     デザイン経営

    日本におけるデザインの意識
     日本は経営とデザインの結びつきが遅れている
     デザインの定義が他国と異なる
     高橋是清がデザインを「意匠」と訳した
     あくまで形や色、模様に限定
    中国
     デザインを設計と訳した
     工業デザインを重視して、イノベーションが推進
     日本は国家戦略と結びつけてなかった

    モノからコトのデザインに
     物質的な消費から無形の価値の消費へ
     体験価値を生み出す仕組みやサービス
     ビジネスを構築する、仕組みのデザイン
    サービスデザイン
     スターバックス 
      自宅でも職場でもない、サードプレイス
      体験を売っている
     時間の過ごし方=コトをデザインした


    デザインの本来性
     過去に固執せず、新しい世界を拓くこと

    スモールd
     従来型の造形性で捉える認識

    ビッグD
     コトを含めた多様なデザインの広がり
     ビジネス、テクノロジー、サービス
     スモールdを包括する。
     つまり、コトの中にモノが含まれている状態


    デザイン能力とは
     1、観察力
       人の行動や社会の現象を深く観察する力
     2、問題発見能力
       気づきを得る力。問題を認識していないユーザーに変わって、仕分け、課題を見つける力。
     3、発想力⭐️⭐️⭐️
       仮説を出す力。
       発想プロセスをツールやメソッドでフレームワーク化。これがデザイン思考。
     4、視覚化力
       文字や数式で伝わらないことを図解化
     5、造形力
       従来から認識されているスモールdのデザイン。見た目の美しさ。

    ⭐️
    1〜4はデザイン思考であり、5は造形デザインである。デザイン思考は、方法論としてルール化して誰でも創造的な発想をできるようにすること。

  • 上司推薦

    今日バズワードとなった"デザイン"の本質的意味を丁寧に紐解いており非常に勉強になった

    約40年前に、人々が情報遊牧民化した超高度情報社会 が提唱されていたのは興味深い
    COVID-19により、大都市集中モデルの限界が露呈化された今、次に向かう社会はテクノロジーに支配された社会なのか、それともテクノロジーを基点に心で結ばれた社会なのか 

    【要旨】
    ■デザインとは何か
    ・デザインはより良い人々の社会と生活を構築するために存在
    ・今日デザインは4方向に拡大している
    (対象/プロセス/テーマ/関係性)
    ・デザインの拡大に伴い、intangible(コト)な価値もフォーカスされてきた
    しかしそれはtangible(モノ)があってこそのもの
    価値がシフトしたのではなくあくまで拡大した
    ・狭義のdesignと広義のDESIGN 両者は補完関係

    ■デザインはどこへいくのか
    ・モノ、コト、テクノロジーの先にある「心」とのつながり
    ・「エモーショナル心 」と「エシカル」の両面においてデザインは「心」を取り戻していかねばならない
    ・モノにも心がある そう考えることによって
    ものの本質を捉え、新たな価値を導出することができる

  •  おお、なるほど、デザインという言葉に対して疑問に感じるのは、そもそも日本にデザインという言葉が入ってきたときに「意匠」と翻訳されたからなんだと腑に落ちた。
     造形や形作られるものに対して使われる言葉だという認識があるから、近年のデザイン思考について認識はしつつも、脳内で若干の混乱があったわけだ。
     ちなみに中国ではデザインを「設計」と翻訳したそうだ。

     アメリカでのデザインの変遷からこれからの方向など非常に読みやすい。
     せめて第一章だけでも読んでほしい。

     そうして、この本が非常にわかりやすいのが、さすがである。
     そして本文が縦書きで、注釈が横書きなのがすごく読みやすい。今まで、本文? 注釈?という混乱があったのだかれど、本文と異なる組方にすることにより、明確に切り替えができる。この辺りは、見た目の「モノ」のデザインではなく、読書体験という「コト」のためのデザインなのだろうな。

     この本を読んで、個人的に気になるのは、過去の古代のデザインという言葉の語源になったラテン語のdesignareからどのように変化していったのかが気になる。(もはやデザイン関係なさそうだけれど)
     面白かった。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50216438

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