Now How to Japan―Fresh Discoveries, Further Reflections

制作 : Colin Joyce 
  • 三賢社
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本棚登録 : 7
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908655012

作品紹介・あらすじ

“一味も二味もちがう日本論”と評判の、『新「ニッポン社会」入門』の英語版。とびきりのユーモアとアイロニーを英語で楽しめます。「ゆるキャラ」「ナマハゲ」「Jリーグ」など、日本人になじみ深いテーマと内容で、英語学習にも最適です。

感想・レビュー・書評

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  •  トータルで15年日本で働いたイギリス人著者が、ニューヨークに移り、さらにイギリスに帰った後、日本についてあらためて思うことを、住んでいたころの経験や久々に日本に戻ってきた時のことを踏まえて、ユーモアと皮肉を交えて、ランダムに書いたエッセイ。翻訳は『新「ニッポン」社会入門』。
     ブクログの記録によれば、著者の本を読んだのは約10年以上前、NHKの生活人新書でまず『「アメリカ社会」入門』を読み、割と面白かったので、立て続けに『「ニッポン社会」入門』を読んだらしい。その時は日本語で読んだ。この長期の休みが続く中、高校生の生徒に英語の勉強として薦められれば良いかな、サクッと読めそうだし、という動機で買い、まずおれが読んでみたが、見かけと違って意外と難しい。特に単語面では受験英語では収まらない感じで(あとコンマが割と少ない?)、高校生にこれは薦められない、と思ってしまった。おれが辞書片手に読む感じで、結局、おれ自身の英語の勉強になった、という、仕事としての直接的な成果は得られず…。
     というおれの個人的な事情はともかく、内容はやっぱり面白い。「どうやって日本通の知識をひけらかすか」という3章なんか、イチイチ知らないことばっかりで、何事においても好きな人は好きなんだなあと思う。例えば「勝鬨橋は日露戦争で日本が勝ったことにちなんで命名された」(p.24)とか、知らなかった。ちなみにそのページにあるtrainspotterishという単語、辞書によればtrainspottingって「通過する機関車の番号や名前を記録(記憶)すること」で、要するにそういうオタク的なことをやることらしい。トレインスポッティング、っていうユアンマクレガーの映画があることしか知らなかった(たぶん見たことないと思う)。で、「品川の東善寺には初のイギリス『大使館』があって、2回襲撃された」(p.28)とか、品川と言えば泉岳寺しか知らないのに、そんな寺があるんだ、という驚き。一番面白かったのは4章のナマハゲの話。日本人は「勤勉であることに取りつかれていて」、「仕事は好きだと日本人が言うのはほぼ聞いたことないけど、それでも長時間労働に対するある種のひねくれたプライドを持っている」(p.34)っておれのことだ、と思った。「自分が必要とされていることの確証なのかも」(同)というのは鋭い。そう思って自己肯定感を高めるんだよね、という話。忙しいアピールするのは、本当に自分と親しい人だけにしておくという美徳?を改めて学んだ。笑ってしまうのは、8章の中の初めての浴場で網戸を外してしまう話。"The comically small towel I had been given would not wrap around my waist..."(p.72)とか、面白い。確かに体を洗うためのタオルはcomically smallと言われるのかもしれない。9章のゆるキャラの話で出てくるピーポ君も面白いけど。Pepoって呼び捨てになってるだけでもちょっと面白い。あと色んな店に行くグルメを自慢する人については、"which is, in my view, to boast about doing something essentially passive. The bottom line is they are literally consumers." (p.104)という、確かに厳しく見ればそうなんだろうと思うけど、とりあえずはそこに行くということがactiveなことだと思いたい。と言ってもおれはそういうことをする人ではないけれど。あと「多摩川台公園」(p.150)や「洗足池公園」(p.153)なんて、おれも行ったことないから、特にこの時期、散歩の目的地としていいかもしれない、と思った。(ブクログによれば「トーキョー『裏』観光ガイド」というのが『「ニッポン社会」入門』にあるらしく、おれは10年前に「ほとんどおれの行ったことのないスポットが紹介されていて、ぜひ一度は行ってみたいと思う。」と書いてあるけど、忘れている。この機会にチェックしないと。)
     あとは使えそうな英語のメモとして、上に挙げたtrainspotterish以外に、party goers who don't want to conk out at a rave at 3am (p.37)のconk outという「酔って寝てしまう」という表現。よくおれがやるやつ。あと「大音量のダンスミュージックが流されるパーティー」はraveというらしい。あと ~ lent a curious gravitas to... (p.57)という、たぶん『和文英訳の修行』で学んだ「与える」の意味のlend。ちなみにgravitasは「きまじめさ」。あとthe cold seeped deep into my bones (p.63)という「寒さが骨に沁みる」的な表現。あとput offは「延期する」の受験英語で定番だけど、「興味を失わせる、いやにさせる」の意味のput off (p.64) ってあんまり出てこないと思う。Someone had it good authority that SV (p.98)という「確かな筋によると…」という表現。
     ということで、10年ぶりに読んだ著者の本も割と面白いと思えた。他の著作もいくつかあるらしく、日本語と英語の両方で出ているので、ぜひ読んでみたい。(20/04/06)

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著者プロフィール

1970年イギリス生まれ。オックスフォード大学のセント・アンズ・カレッジで古代・近代史を専攻。卒業後は神戸で日本語を学び、イギリスの新聞の東京特派員を務めた。著書に『「ニッポン社会」入門』、『新「ニッポン社会」入門』、『驚きの英国史』、『マインド・ザ・ギャップ! 日本とイギリスの<すきま>』などがある。

「2018年 『なぜオックスフォードが世界一の大学なのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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