- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784908925351
作品紹介・あらすじ
フィンランドが世界一幸せな国である秘訣はSISU(シス)にある。
厳しい環境の中でも勇気・忍耐・自然体を忘れない、いわば「フィンランド魂」。
幸せ大国のシスに学ぶシンプルな生き方、折れない心のつくり方を本邦初公開!
感想・レビュー・書評
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先日読んだ小林聡美さんの本で紹介されており、手に取った本。「SISU」というフィンランドの人たちの精神性について書かれたもの。
著者は両親がカナダ移住し、カナダで生まれ育ったフィンランド人。30代後半頃に1〜2年のつもりでフィンランドにお試し移住し、結局同国で結婚、出産し根付いた。カナダにいた時は激務でうつや不眠に悩まされていたそうだが、フィンランド移住後、徐々に健康体になっていったとのこと。やはり環境って大事だなぁとつくづく感じた。
フィンランドももちろん理想郷ではないが、シンプルに生きる姿勢を大事にしていること、国が社会的に弱い立場にある人たちにしっかり目配りしていること、制度的にも子育てに協力的だったり、教育体制や内容が自律して寛容な心を持つように設計されていること、生産性向上には余暇が大切であるという考え方が確り浸透していること、平等を重視していること、豊かな自然に溢れた国であること等、明らかに環境が素晴らしい。「SISU」は一言で言い換えるのがなかなか難しい概念だと感じたが、自主自律で心身ともに健やかでしなやかなこと、レジリアンスに近いことを言うのかと思った。ただSISUの場合は、フィンランドの豊かな自然の中で生きることや日々のライフスタイル&運動に支えられる面が強い気がする。
具体的には、日常生活の中に無理のない運動や自然に触れることを組み込むのが良いのだと分かった。冷たい海での水泳はハードルが高いが、自転車に乗ったり自然とたくさん触れることなら出来なくない。本書で薦められている内容で、わたしが今のところ実践できているのは徒歩通勤と読書くらいなので、まずは日常でもっと意識して体を動かしていきたいなと思った。もちろんそのために効率良く働き時間の余裕を持つことも大事なのだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サウナやアイススイミング、森でのウォーキングやミニマリズム等、取り上げられている内容がフィンランドではポピュラーだという事は以前から知っていたが、この本のテーマであるシスという概念については初耳だった。
やはりシスのような精神力は、便利な都会暮らしでは身につかないと思う。自然のそばでシンプルに暮らしてこそ、困難に立ち向かえるようになるというのは分かる気がする。
ますますフィンランドに魅力を感じられる一冊であった。 -
とにかく、フィンランドをべた褒めの本。
だか、日常を豊かにする考えや手法がたくさんある。全部やってみるのは、かなり難しいけど、生活を見直すきっかけにはなるかもしれない -
フィンランドの幸せの秘密がわかるかと読んでみたけれど、特に秘密がある訳ではなさそう。健康的で堅実な生活と欲張らない事だ。
フィンランドの精神であるシス、忍耐力とレジリエンス、困難に立ち向かう心は特にフィンランド特有のものではなく万国共通の物であると感じた。ただ、私達は現代の消費文化に煽られ流されて忘れがちなのだ。
「大切なのは自分の手で自分だけのシスの物語を紡いでいくこと」、そして、「究極の強さは自主と自律に宿る」。つまり、フィンランド人は自分で勝ち得た自由に幸せと満足を感じているということだろうか。
そうは言っても、幸福感のとどめはやっぱりサウナなのかもしれない。
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「SISUシス」という、フィンランドの人々に受け継がれる特別な精神力、いわば「フィンランド魂」についての本です。シスというと、私のようなスターウォーズ世代には、ジェダイの騎士の暗黒面を想像してしまいますが、こちらは「Sithシス」で全く関係ないようです。
「SISUシス」とは、フィンランド特有のしなやかな強さであり、決して文化的な特質ではなく、誰もが実践できる人生へのアプローチ、向き合い方だと著者は言います。そして「SISUシス」を身につけ、実践する方法を具体的に紹介しています。日常でできる「DIYシス」、自宅でできるアイススイミング、北欧流ヘルシーに食べるヒント等、精神論に偏ることなく、日々の生活に「SISUシス」があり、それを取り込むことを教えてくれます。
また「ネイチャーシス」では、「なぜ森へ行くのか?」と聞くと、「森に立って木々を見上げると、自分の問題が小さく見えてくる」と言います。「北欧のミニマリズム(レス・イズ・モア」では、北欧のデザインには、単にそぎ落とされた美的スタイルということ以上に、はるかに深い意味があることが書いてあります。
著者が提示する「SISUシス」に関するアイデアはどれも、日常生活の中で実践しやすいシンプルなものばかりです。訳者のあとがきを読むと、「SISUシス」を育てる生活を続けた結果、心なしか以前より心身の風通しが良くなった感覚があるそうです。私も、日常でできる「DIYシス」から始めてみようかと思いました。 -
価値観がわ変わる。人として、生き物として大切なことを思い出させてくれる。
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Small is beautiful.
自分なりの幸せを感じるフィンランドの方の知恵
がとても分かりやすく心地よく読むことができました。
厳しい冬、厳しい気候の中で生き抜くための
昔からの工夫から生まれた習慣がウィルビーイング
に繋がっているのだと感じました。
自転車とランニング実践してみたくなりました!
⭐️徒歩や自転車で通勤
⭐️買い換える前に修理にトライ
⭐️階段を使う
⭐️週末の予定に自然を取り入れる
森を歩く、ビーチへ行く、庭にハーブを植える、外で泳ぐ
森に立って木々を見上げると自分の問題が小さく見える
⭐️シスは、困難な状況の中で自分には何ができるか?と問いかけることが大切。
アクションマインドセット。
健康でたくましい身体をつくればシスを強くすることに繋がる
⭐️自宅でできるアイススイミング
冷たいシャワーを浴びる
最初は30秒から始める
冷たいシャワーの後にあたたかいシャワーを浴びる
⭐️北欧流ヘルシーな食事
-プレートモデルを参考に、
1/2野菜、1/4米、芋、穀物、1/4タンパク質
-彩は虹のイメージを持つ
⭐️フィンランドは信頼の文化
疑われて管理され規制されながら仕事をするより、
信頼されて任されている時の方がずっと高い
パフォーマンスを発揮する
⭐️街で自転車に乗るのが難しい場合は
近くの森やサイクリングロードのある公園へ出かける
⭐️シンプルでサスティナブルな暮らし
-よく考えた消費を。その商品は使い終わった後どうなるか?人に譲ったり再び売ったりすることはできるか?
-中古の選択肢はないか?
-サスティナブルないい商品を選んで少しだけ買う。
ゴミ箱行きになる安物をたくさん買うより良いものと長くて付き合う。
-シスを発揮し、工夫でできる限り機能的な生活をデザイン。モノを減らし、今よりコンパクトな住居を選ぶ。
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【動機】フィンランド関係の本が読みたくなったので
本書を読む前は、sisuは「食らいつく姿勢」のように思っていたので、雀鬼・桜井さんのような態度により共感を覚える身として、コンセプトそのものへの興味は実は薄かった。実際に、本書でもsisuが強すぎると、物事への引き際を見誤ることが、注意すべきこととして紹介されている。
一度通読したいま、あらためて捉え直すなら、sisuは「靭性をもって工夫して物事に取り組む姿勢」というかんじでしょうか。
実際にフィンランド人社会で生活をしている筆者が、いろいろな専門家に話を聞きに行くなかで形になった本書の内容はとても充実していて、読み応えがある。DIY sisuなど、場面ごとに見え隠れするsisu的スピリットを解説していて、そこから先ほどのようにsisuを言い表してみるものの、日本語にある概念とはやはり違うのだろう、短い言葉で説明するのは難しい単語だとおもう。
わたしが高評価をつけた理由は、
♢フィンランドのひとや文化を理解する助けになるから
♢sisuと関連して、あくまで生活者、利用者の目線に立って、まちやサービスをデザインするフィンランドの基本姿勢に共感を覚え、自分も大事にしたいから
というこの2点が大きい。
どちらも自分の経験を思い起こしたり、これからの社会のありかたなどを考えさせられたりした。ときどき読み返して、立ち返りたいと思ったので★5。 -
著者が、とても楽しそうに身体を動かす事を述べているのが印象的。
特別な運動をしなくても、自転車に乗ったり、散歩程度でも身体を動かす。動かない方を選ばない。
読んでると自分も森の中を散歩したり、自転車に乗りたくなる。
SISUを通じて、フィンランドの生活、食事、教育なども書いてあり、取り入れたい事がたくさんあった。 -
20220226
SISUとは、挑戦を恐れぬ勇気あふれるマインドセット、逆境を乗り越える力のこと。
いわゆる輝いている人って、やっぱりいろんな困難を乗り越えてSISUを鍛え上げてる人たちだと思う。(今日のキレイゴト甲子園のスピーチでもそれは感じたが。)
困った時に1人で抱え込まず、人に相談する。心の不安を口に出して共感することで、問題の一部は解決したようなもの。まさに今私にはこれが必要だ。
サウナ×水風呂×ジム×ヨガ×新鮮野菜のライフサイクルを築き上げている私としては、自分の実践内容を肯定してもらえているようで非常に嬉しかった!「今のこの瞬間」とか「自分の身体」に目を向けられるように変わってきている自分を実感中!
今後も続けるぞ。
将来は、フィンランド