- 本 ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784909290014
作品紹介・あらすじ
日本のアートディレクター、グラフィックデザイナーの草分け的存在であった岡秀行(1905‒1995)は、職能ゆえに木箱、紙包み、竹かご、藁のつとなどの自然素材を使った日本の伝統包装の美しいかたちに魅了され、全国各地で収集を行った。次第に「包む」という行為自体に関心を持つようになり、そこに宿るものを日本風土が育んできた特有の「美意識」だと見てとるようになった。 岡秀行は、当時の最先端のデザイン手法・組織論を取り入れて、日本のデザイン業界の発展に寄与した人物でもあったが、高度経済成長のなか、科学技術や経済至上主義が、人間の幸せにとって必ずしも万能ではないことを予見。生活の美意識を宿した日本の伝統パッケージには、失いかけた自然風土との共生を呼び覚ます力があると考えるようになっていた──。
岡秀行は伝統パッケージについて本を、自らのアートディレクションにより制作。海外でも大きな評判を呼び、本テーマの展覧会が各国を巡回、28ヵ国100箇所で開催された。本書は、1972年毎日新聞社から刊行された『包』を底本とした、2011年開催「包む:日本の伝統パッケージ」展の図録(目黒区美術館、ビー・エヌ・エヌ新社刊)を書籍化、デザイン史家佐賀一郎(多摩美術大学)による「岡秀行論」を増補した新装再編集版である。
感想・レビュー・書評
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https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1331294詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自然のものの柔らかさ、親しみやすさ、可愛らしさが心を打つ。美しく整えようとする日本の感性がとても良い。
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こんな展示があったのだなぁ。行きたかったよ…。
「生活の知恵の結晶として生み出された形」と「高度な包装技術と美的感覚を持つもの」機能美と手業の技術から生まれる美の間にあるものなのだなぁ。
書籍中にある岡秀行論が、日本の広告デザイン史の紐解きになっているので必見。
図版を見ているだけで、堪らないね。 -
どの梱包?を見ても見事、の一言
不器用から見るとただただ感嘆するばかり
いや、こんな大昔からよくできてるんだよなあ…すごい
著者プロフィール
岡秀行の作品





