ど忘れ書道

  • ミシマ社
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本棚登録 : 71
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909394385

作品紹介・あらすじ

私の崩壊。
その過程をみなさんに目撃していただきたいと思う。
忘れの天才がしたためた、9年間の怒濤の「ど忘れ」記録。
何の役にも立ちません。by著者 

人前でなくて本当によかった。自分一人で考え事をしている最中であった。耄(もう)碌(ろく)という次元を超えていると思った。背中に冷たい汗が流れた。「思い出す」という言葉を思い出せないということに、人格的な崩壊があった。(略)ああ、思い出すだ! と思い出したとき、安堵するより逆に恐くなった。そんな単純な言葉を忘れていたという事実に直面したからだ。もっと難解な言語だったらよかった。想起するとか、アウフヘーベンするとか、失念するとか、アプリオリな何かとか、そういうあれなら。――本文より

感想・レビュー・書評

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  • いとうせいこうがど忘れした単語や人名を都度スケッチブックに筆ペンで書き(だから「書道」)、その時の状況についてを説明しているのだが、途中からど忘れした単語や人名ではなく、思い出したけど間違っている単語、人名等を「書道」する方向に変わってしまい、だが、そっちの方が元々の趣旨より面白くなった、という本の中で企画が進化してよくなった、という珍しい本でもある。

    笑った語の一例としては、「光り物」が「てかり物」、「フェイスブック」が「フェイスボール」、(鬼太郎の)「目玉おやじ」が「目玉のおじさん」、「ハリセンボンの春菜」が「千本針の春菜」等々。

    ただ、私は著者と同い年であるため、ここに記載されているようなど忘れや、間違った思い出しを同じように経験していることから、笑う一方で、「これはシャレにならん」と冷や汗を流してもいた(泣)。

  • 「俺の目が白いうちは」の説明がない。
    ど忘れ?

  • いとうせいこう氏が連載の数年前から自主的に行っていたというド忘れ書道。ド忘れした言葉をスケッチブックに書き出すというもの。
    そもそもそれがド忘れを防ぐためなのか、忘れたことへの戒めなのかはしかとはわからない。
    しかし、書き出されると人とはこんなにド忘れをするものなのか。
    また、いとうせいこう氏はそのド忘れしたシーンと、思い出そうとして思いだせないプロセス、なんかコレとよく似た言葉だと思っていたら全然違う、こんな感じの言葉だったはずという、忘れちゃってるんだからそもそも信頼度マイナス100%の自分が導き出すヒントに惑わされ、更に遠いところに行ってしまうというプロセス、そのプロセスの描写は抱腹絶倒。久しぶりに電車の中で本を読んでいて笑いました。
    しかし、これはド忘れそのものが面白いのではなく、そのプロセスを絶妙の比喩とともに描き出すいとうせいこう氏の表現力の凄さだ。

  • 職場で昼休みに読んでいましたが、笑いをこらえるのが非常に苦しかったので、家で読むようにしました。「めっちゃわかる」と共感できるものから「それ忘れる?」というものまでありましたが、私も数年後には笑っていられないんだろうなと、空恐ろしくなる一冊です。

  • 最後まできっちりは読めてないけど、またちょこちょこ読もうと思っているところです。
    面白い!本です。
    ちょっと心配する本です。せいこうさん大丈夫?って

  • ど忘れした言葉を書くだけで何でこんなにおもしろいんだろう?ちなみに私のど忘れキーワードは板倉と堤下のコンビ名。

  • 読む前から、本書のコンセプトは概ね理解しており
    ハズレはないはずと分かっていたのでことなきを得ました。それでも何度吹き出してしまったことか!
    悪いことは言いません。
    外出先…特に電車の中や落ち着いた場所、静かな場所で、読んではいけません!忠告しましたからね!?

  • 自分も書道すべきだと思った。

  • ‪「ど忘れした言葉を紙に書いていく」という著者の趣味(?)をまとめた一冊。とはいえ途中から間違えて口にした方の言葉が書かれるようになったりルールは曖昧w著者自ら指摘するようにど忘れのレベルがどんどん深刻になっていくのが面白すぎるwww特に「思い出す」という言葉をど忘れしたというエピソードは何周かして高尚で哲学的な話にすら聞こえてくる。そして全然覚えてもらえないアンジャッシュwww‬

  • こんなに声を出して笑いながら読み続けた本ってあったっけ。ひとり部屋で読んでいるときはよかったが、リビングでは冷ややかな視線を送られ、声を殺して笑い続けた。こんなに笑わせてもらって感謝している。
    「ど忘れ書道」マネしてみたい。分析までしないとね。

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著者プロフィール

1961年生まれ。出版社の編集者を経て、音楽や舞台、テレビなどでも活躍。88年『ノーライフキング』でデビュー。99年『ボタニカル・ライフ』で講談社エッセイ賞、13年『想像ラジオ』で野間文芸新人賞受賞。

「2021年 『福島モノローグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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