46歳で父になった社会学者

著者 :
  • ミシマ社
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本棚登録 : 68
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909394491

作品紹介・あらすじ

理想や正解にしばられない、育児のはなし
職業、大学教員。専門は社会学。40歳を過ぎて結婚し、46歳で父になった。自分たちなりの家族の健やかさを探りつづけた7年間。一人の男性がだんだんと父になるまでの、試行錯誤と喜びに満ちたエッセイ集。

妻は会社員。共働き夫婦として、無理をしない子育てを試行錯誤中/どちらの親とも離れた場所に暮らす/車の免許は持っていない。実家への帰省は高速バスで/2020年コロナ禍に、息子は小学1 年生になった……描かれているのは、この時代の、とある育児の風景。

他の人から見たらなんでもないことこそが、
個々の人生でいちばん大切なこと。
とにかく観察と記録のあり方がすごいです。
――吉本ばなな


●本書より

◎これまでの生活が一変した…
「変わったこと」をあげればきりがない。あらゆることにおいてそれまでの自分のペースはことごとく崩され、子どもの生理や生活を基にしたものに切りかえられた。けれども、それは決して不本意なことや嫌なことではなく、人生半ばを過ぎたところで思いがけず遭遇した、生活に新鮮なリズムとテンポをあたえてくれるうれしい転機だった。(まえがきより)

◎妊娠がわかったとき…
この上なくうれしい気持ちである自分と、必ずしもそうではなさそうな妻。妻がなぜ喜びに満ちていないのかよくわからないままでいた。(第一章より)

◎妻がつわりのとき…
もともと体力のない妻は、つわりでその少ない体力も奪われ、体重も落ちた。やつれて顔はひとまわり小さくなった。あたりまえだが、私のからだには何の変化も起こっていない。苦しみを負担しようにも、私は全くの無力だった。(第一章より)

◎子どもの歯磨き…
子どもの歯を気にかける。子どもが嫌がっても歯をみがく――とるにたらない日常のひとコマだ。歯みがきにかぎらず、私たちはこのような些細なことを、日々、無数に繰り返している。そうしていくうちに、しらずしらず、子どものあしらい方が板についてくる。私たちは劇的に親になるのではない。こまごましたルーティンの営みと小さな努力の積み重ねによって、 だんだんと親になっていく。(第三章より)

感想・レビュー・書評

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  • 妻、じゅんくん、あさちゃんへの優しい眼差しが目に浮かぶような素敵な本だった。

  • なんでもない、子育ての日々が、
    特別ドラマチックに書かれているのではなく、
    とても自然に、普通に、書かれてると思いました。それがとても読んでいて気持ち良く、
    そして、自分の育児に追われている嵐のような日々も、かけがえのないものに思えてきた。私もこんな丁寧な眼差しで子供の成長をみていたい。

  • 「46歳で父になった社会学者 工藤保則著」読了。私は46歳で次女が生まれた、営業マンである。昔は40歳以上で生まれる子は恥かき子と呼ばれたらしい。いろいろなリスクがあるから避ける為にできた言葉だろうか?生まれてくるのはその子の意思であり、幸不幸もその子の運だから、できることを精一杯やろうと思っている。それでいいのでは?

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著者プロフィール

工藤 保則(龍谷大学社会学部教授)

「2022年 『質的調査の方法〔第3版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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