文明の恐怖に直面したら読む本 (ele-king books)

  • Pヴァイン
3.67
  • (0)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 33
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909483041

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 東2法経図・6F開架 KW/2018//K

  • 「「どうせなにもできない」とおもった瞬間に、「こうなったらなんでもありだぜ!」みたいに頭がパンッと吹っ飛んだときがあったそうなんです。身体も動かないし、言葉でもあらわせない、完全に絶体絶命というか、そういう絶望を味わった瞬間に、究極的な解放感を味わったことがあった、と」(p.22)

    「わたしたちはふつう自分の目線で、「民衆の武器はかくあるべき」とおもいこんでいたりしますよね。でも、そういう感覚からは予測不可能で、かつ制御不可能な武器を、突然、ババアがつくりだしてしまう。しかも、さいごは自分自身が石うすになってしまっているという。(‪⋯‬)たぶん、ババア自身もたたかいにいくときは、石うすをそんなふうにつかうとはおもっていなかったはずです。民衆が自分の底を抜いてしまったときの得体の知れない感覚というか、そういうふうにポン!と力を発揮してしまうような状況を、石牟礼さんは美しいものとしてあつかおうとしたんじゃないかとおもいました」(p.25)

    「過去が文明の強いる因果をとびこえて、自分のなかをとおりすぎていく。文学や芸術はそこに焦点をあわせている。それがうまくいったとき、たぶん「私の人生はただ懐かしいだけである、未来とかべつにありません、それでなにか問題ありますか」といえるのだと思う」(p.109)

    「アナキズムでもなくアナキストでもなく、たんにアナーキーであること」(p.138)

    「孤独な夜の歌をつうじて、「遊び」の自然にふれる。そうすることで、彼らはなにものにも支配されないありかたをあみだそうとする。なにものにも支配されたくないから、平等な「社会」をつくる。逆ではありません。平等な「社会」をつくることが目的ではない。だれからも支配されたくないから平等をもとめる」(p.144)

    「もちろん現実にはいろいろとひとに頼らなきゃいけないことはある。けれどもそれはむかしからあることだし、おたがいさまということです。われわれのことばでいうと「相互扶助」ですね。それはおのずとそうなるでしょう。でも、天皇とか憲法にすがってもどうしようもない。天皇も憲法も、文明や国家の統治の装置にすぎません。われわれが問題にしていきたいのはそれとはちがうありかたです」(p.179)

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1979年生まれ。著書に『大杉栄伝 永遠のアナキズム』『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』『働かないでたらふく食べたい』など。

「2019年 『死してなお踊れ 一遍上人伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

栗原康の作品

ツイートする