知能犯之罠 (官僚謀殺シリーズ)

  • 行舟文化
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909735027

作品紹介・あらすじ

・本格派×社会派 両立する傑作!
・全てを欺く犯人の罠! ! 真の狙いとは?!
・生き生きと描かれた警察官僚の行動や思考から、中国独特の犯罪捜査や解決方法が見えてくる。

中国ミステリ作家・紫金陳『官僚謀殺』シリーズ 邦訳第一弾『知能犯之罠』

「十五人の局長を殺し、足りなければ課長も殺す」――殺された公安局副局長の死体の傍らには、そんな“予告状"が残されていた。警察幹部が殺害され、拳銃が奪われる大事件。しかし、当初は誇大妄想的な衝動犯の犯行とみなされ、解決は容易と思われていた。だが、捜査が進むにつれ犯人は、警察の人海戦術の弱点や科学捜査の限界、そして防犯カメラネットワーク「天網」の盲点すら熟知して周到な計画を練り上げていたことが明らかになる。そして予告通り起こる、第二、第三の殺人。
暗礁に乗り上げた捜査を立て直すべく、指揮官の高棟は学生時代の旧友・徐策に協力を乞う。徐は数理論理学の天才と称され、アメリカに渡って心理学に転身、論理的思考のエキスパートとして成功したバンカーだ。
「友達のためだと思って、事件を分析してみてくれないか?」
だが、高棟は知らなかった。徐策こそが、一連の事件の真犯人であることを。
そして高棟は、現代中国の社会システムそのものを嘲笑うかのような、恐るべき徐策の「殺人トリック」に直面することとなる……。
実際の事件に着想を得た、官僚連続殺人事件をリアルかつスリリングに描く、「官僚謀殺」シリーズ第一弾!

感想・レビュー・書評

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  • 鮮やかなお手並み。

  • 作者の紫金陳さんは中国の東野圭吾と呼ばれているようで、期待して読みましたが、期待通りでした。中国社会の一端も見れたのも新たな発見となり良かったところ。
    翻訳が良かったのもあると思いますが、紫金陳さんの他の作品も読んでみたいなと思わせる作品でした。

  • Netflixで見たbreaking iceという中国ドラマがとても面白く、原作者の紫金陳の小説が翻訳されていると知って早速読み始めた。犯人が事件を担当する警察官の知り合いで、事件を解決するヒントを得るために接触するというのは、breaking iceにも通じるところがある。犯人は最初から明らかになっているのに、犯罪の謎がなかなか明らかにならないので続きが気になってあっという間に読み終えてしまった。ラストもそうきたかという面白さで読了後もよい。ぜひ他の作品も翻訳してほしい。

  • 中国の警察ミステリ。官僚たちが次々と狙われる連続殺人。防犯カメラの死角を掻い潜り、目撃者も決定的な証拠も残さない恐るべき知的な犯人。事件を追う高棟と、彼の友人でありながら実は事件の犯人である徐策との攻防を描くサスペンス感溢れる倒叙ミステリでもあります。
    まあ中国に限らずなんだろうけれど……官僚の勢力争いがえぐい(苦笑)。事件の解決を目指すのも、メンツのためだけなんですねそうなんですね。だからこそこの結末での各所の動きにものすごく納得ができたし、理不尽だともあまり感じないんだよなあ。終章で、それまでに緻密に打たれた布石が一気に繋がってくるのが爽快だし、彼の最終的な目的がこれだったのか! ってのが。徐策、あまりに見事な手口です。
    「逮捕さえしてしまえば、喋りたいことを何でも喋らせられます」って何。怖すぎるんですけど。だけどそういうのって日本でもないとは限らないよね……?

  • ずっーと徐策の狡猾さの
    掌の上で転がされてるまま
    少し飽き気味に
    でもこんなに都合よく行くか?と疑念ももち
    ながら進みます

    王修邦という
    女遊びもギャンブルもしない
    ジムに行って汗を流し
    たまの付き合いの飲み会しかしない高官なので
    狙うタイミングが少ない
    それを最後どう引き釣り出すかとなりますが

    そこだけは高棟と徐策双方にとって
    Win-Winになっていてそーきたかーと
    あまり見ない結末でした

  • 福岡発、中国ミステリー 上海出身の翻訳家夫妻が出版社 「母国の“今”伝えたい」|【西日本新聞ニュース】
    https://www.nishinippon.co.jp/item/n/507550/

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    中国ミステリ作家・紫金陳『官僚謀殺』シリーズ 邦訳第一弾『知能犯之罠』

    「十五人の局長を殺し、足りなければ課長も殺す」――殺された公安局副局長の死体の傍らには、そんな“予告状”が残されていた。警察幹部が殺害され、拳銃が奪われる大事件。しかし、当初は誇大妄想的な衝動犯の犯行とみなされ、解決は容易と思われていた。だが、捜査が進むにつれ犯人は、警察の人海戦術の弱点や科学捜査の限界、そして防犯カメラネットワーク「天網」の盲点すら熟知して周到な計画を練り上げていたことが明らかになる。そして予告通り起こる、第二、第三の殺人。
    暗礁に乗り上げた捜査を立て直すべく、指揮官の高棟は学生時代の旧友・徐策に協力を乞う。徐は数理論理学の天才と称され、アメリカに渡って心理学に転身、論理的思考のエキスパートとして成功したバンカーだ。
    「友達のためだと思って、事件を分析してみてくれないか?」
    だが、高棟は知らなかった。徐策こそが、一連の事件の真犯人であることを。
    そして高棟は、現代中国の社会システムそのものを嘲笑うかのような、恐るべき徐策の「殺人トリック」に直面することとなる……。
    実際の事件に着想を得た、官僚連続殺人事件をリアルかつスリリングに描く、「官僚謀殺」シリーズ第一弾!
    訳者阿井幸作先生の素晴らしい「あとがき」も必見! 真相に触れる部分があるため、必ず本文を読まれてからご覧いただくようお願いいたします。
    https://www.gyoshu.co.jp/items/18967206

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著者プロフィール

紫金陳:
中国の名門大学の一つ、浙江大学卒業。二〇〇七年にデビュー。十数作品の小説を発表している人気作家。代表作の「官僚謀殺」及び「推理の王」シリーズは、人々の琴線に触れるストーリー展開に加え、社会問題に深く鋭く切り込み、周到な謀殺計画とその遂行をスリリングに描いた作品で、独特なスタイルのミステリーになっている。現在、多くの作品が映像化されている。

「2023年 『知能犯の時空トリック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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