菜の花の沖縄日記

著者 :
  • ヘウレーカ
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本棚登録 : 51
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909753045

作品紹介・あらすじ

沖縄テレビ制作のドキュメンタリー「菜の花の沖縄日記」原作、待望の書籍化。


高校生になったら沖縄で暮らしてみたい――。
そう考えた少女、坂本菜の花は、15歳で故郷・石川県を離れ、ひとり沖縄にやってきました。
高校は無認可学校「珊瑚舎スコーレ」。
クラスメートがお互いをサポートしあい、ともに成長する場が学校、教員はその手助けをする存在。そんな教育方針を掲げる珊瑚舎で、彼女はさまざまな人に出会い、経験を積み重ねていきます。

ユニークな授業、併設する夜間中学に通うおじい、おばあとの交流、街で出会った人との何気ない会話。そんな日常を楽しみながら、しかし一方で、基地のある島、地上戦のあった島ゆえの現実にも真正面から向き合い、自分には何ができるのかを深く考えます。その貴重な記録が本書です。

本書のもとになっているのは、北陸中日新聞で2015年4月~2018年3月まで31回にわたって連載された「菜の花の沖縄日記」。それに卒業後の文章3本と、珊瑚舎スコーレの星野校長、遠藤事務局長との座談会を加えて1冊にまとめました。

「菜の花の沖縄日記」は連載時から静かな反響をよんでいましたが、あるとき、沖縄テレビのディレクターの目に留まります。沖縄の基地問題をこれまでとは異なる方法で伝えたいと考えていたディレクターは、彼女を主人公にドキュメンタリー番組「菜の花の沖縄日記」を制作。その番組は「地方の時代映像祭2018」のグランプリに輝き、全国でも放送され、話題となりました。
それと同時に、この原作である北陸中日新聞の「菜の花の沖縄日記」にも注目が集まり、書籍化を待ち望む声が多数あがりました。

日記に出てくる沖縄の歴史や言葉、時事的な問題については注もつけました。
沖縄にはじめてふれる人にとってもわかりやすい内容で、菜の花さんと同世代の若い人たちにもぜひ読んでほしい一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 沖縄県にある珊瑚舎スコーレで過ごした著者が感じた沖縄の色々。
    著者の感性の瑞々しさを感じました。

  • P183珊瑚舎スコーレ代表の星野人史さん「珊瑚舎の子たちはアーティストになってほしいと思っています。アーティストというのは職業の名前じゃなくて、生き方なんだよね。想像力を糧にして、ある表現をつくっていくことだよね。そのキャンバスは社会です。」「この世にまだ存在しないもので、経済的価値のないものを一生懸命つくる。」ってことばに感銘を受けました。

  • 中学校卒業後、沖縄県にある無認可学校「珊瑚舎スコーレ」で学んだ著者。

    その3年間で、学校で、沖縄の人と触れ合って学んだこと、感じたことが、素直に綴られています。

    最後に収録されている校長との対談もよいです。


     「あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、世界によって自分が変えられないようにするためである」

    大きな問題にぶつかり、自分の無力さを痛感するときに、必ず思い出す言葉として、このガンジーの言葉を紹介しています。自分の核となるものをしっかりと持とうとしていると噛んじます。

  •  子どもの時から知っている子…そんなことを勘定に入れなくても,この本は,特に,今の若い子たちに読んで欲しいなと思う。
     奥能登から単身,沖縄の珊瑚舎スコーレという高校に通うことにした菜の花さん。自分で選んだ道で,考え,行動し,ひとまわりもふたまわりも大きくなっていく等身大の多感な女性の姿が,当時の日記風文章(新聞で掲載された)を通して表現されています。

     何も分かっていない自分に気づくとき,自分の意見とは違う意見の人と出会ったとき,あまりにも大きな壁を感じたとき,矛盾だらけの社会で生きていることを知ったとき…それぞれの“とき”に,彼女の中に葛藤が生まれてきます。”わたしはこれでいいのだ”とは言いきれない自分が今の自分。それだからこそ,毎日を活き活きと生きている姿がわたしたちに伝わってきます。そして,自分の若い頃と重ねたりもするのです。
     彼女の通うスコーレには,学び直したいおじいやおばあが同じ教室・校舎にいます。そんな多様な同窓生から学ぶこともたくさんあったようです。
     時々,父親の一言が思い出のように出てきます。ちゃんと伝わっているんだね。

     菜の花さんは,沖縄のTVのドキュメンタリー番組にも紹介され,2020年にはそれが映画になるそうです。楽しみだなあ。

  • 沖縄の日記、高校生になったら沖縄で暮らしたい、そう願っている少女菜の花15才。

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著者プロフィール

1999年、石川県珠洲市生まれ。中学卒業後、沖縄の無認可学校「珊瑚舎スコーレ」に進学。2018年3月卒業。現在は実家の宿を手伝う。ときどき家出してあちこち訪ね歩く。好きなことは畑作業とつまみ食い。

「2019年 『菜の花の沖縄日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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