日本中世村落文書の研究 村落定書と署判

  • 小さ子社
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909782014

作品紹介・あらすじ

 村落文書のあり方を考えるときに、近世はおろか、中世においても、様式や署判のありかたは見過ごされ続けてきた。 本書では、中世の「村落定書」(村落集団の意思決定事項を記した文書や木札など)と、村落文書の「署判」に着目して、従来の古文書学・史料学の枠組みでは捉えきれない、中世村落文書が持つ豊かな世界の扉を開く。 第一部では、中世から近世移行期までのすべての村落定書の文書様式と内容分類の分析を通し、両者の関係の変遷をあとづける。そこで見えてきたのは、口頭伝達社会の村人が文字による伝達に接触していく過程の痕跡であり、中世村落の動的な姿である。 第二部では、村落文書の署判に着目する。署判の有無と「正文」「案文」の関係への疑問、署判からみえる村落集団と集団代表個人との興味深い関係性を示し、そこから中世村落民の意識の問題までを見通す。

著者プロフィール

薗部寿樹 そのべ としき

1958年 東京都品川区生まれ
1982年 筑波大学第一学群人文学類 卒業
1989年 筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科史学専攻 単位取得退学

【現在】
山形県立米沢女子短期大学副学長・教授
博士(文学)[筑波大学]

【主な著書】
『日本中世村落内身分の研究』(校倉書房、2002年)
『村落内身分と村落神話』(校倉書房、2005年)
『日本の村と宮座―歴史的変遷と地域性―』(高志書院、2010年)
『中世村落と名主座の研究―村落内身分の地域分布―』(高志書院、2011年)
『日本中世村落文書の研究』(小さ子社、2018年)

「2023年 『中世村落の文書と宮座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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