音楽が本になるとき: 聴くこと・読むこと・語らうこと

著者 :
  • 木立の文庫
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本棚登録 : 68
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909862105

作品紹介・あらすじ

“音楽を聴くこと”と“本を読むこと”はともに、創り手と味わい手が時空を異にしながら時間を共にしあう体験。そこに「もうひとりの味わい手」が加わって「三角形」が浮かびあがるとき、あたらしい共同体が生まれます。

本書は、“音楽の本”を人文書のひとつのジャンルとして位置づけた編集者/出版人(アルテスパブリッシング代表)が綴る「共体験」型エッセイです(各篇にBGMがついて、書き手と読み手、読み手と読み手がつながることができます)!

感想・レビュー・書評

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  • 音楽のように心に共鳴する10冊 | たいせつな本 ―とっておきの10冊― | 木村元 | 連載 | 考える人 | 新潮社
    https://kangaeruhito.jp/article/241827

    音楽が本になるとき | 株式会社 木立の文庫
    https://kodachino.co.jp/books/9784909862105/

  • 近刊本をいただきました。
    https://kodachino.co.jp/books/9784909862105/

    音楽ってどうやって言語にできるのだろう。専門用語をつかわずに。うわあ、あまりにも抽象的でムリ、と、わたしが格闘している難題を、この静かな本は臆せず対峙している。しかもわたしよりも”方向音痴ではなしに”、著者はずっとずっと彼方を歩いている。さすが京都市中ををキーワードを唱えつつ方向をつかむ達人である。
    音楽を耳にして得たこと、感性のどこかにひっかかったことを拾い上げ、しばし手のひらの上で観察する。そしておもむろに思索を進めるのだ。その腑分けの手つきに見とれる。聴覚から派生したあらゆる事象を、方程式を解いていくように、「これはこういうこと」「これはあれにつながる」と丁寧に言葉に置き換えていく。興味深かったのは、音楽と「自分」と「他人」の位置取りを3Dで見ていく視点。ああ、そう見るのか。音楽に没入するタチの自分としては、新鮮だ。おかげさまで、木村さんが言葉の虫取り網で仕留めた「音楽の実体」を、わたしも網の上から掴むことができ、その手触りをとりどりに愉しんだ。

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著者プロフィール

●書籍編集者。株式会社アルテスパブリッシング代表。
●1964年、京都生まれ。精神病理学者の木村敏を父にもつ。

○滋賀県水口町~アルトルスハイム(西独ハイデルベルク近郊)~岐阜県高山市に暮らしたのち、小学校入学と同時に愛知県名古屋市に移住。中学時代にジョン・デンヴァーの音楽と出会い、作曲を志す。高校時代はクラブで合唱に打ち込むいっぽう、フュージョン・バンドでギターを担当。
○上智大学文学部哲学科に進学を機に東京に定住。大学で合唱活動を継続するかたわら、学外のバンドでヴォーカル、ギター、キーボードなどを担当。さまざまな音楽ジャンルの作曲・編曲を独学。

○1988年、株式会社音楽之友社に入社。一貫して音楽書籍の企画・編集に従事し、大中小の音楽辞典をはじめ、200点を超える音楽書籍を担当。会社員生活と並行してバンド活動、作曲活動を継続。コンピュータと多重録音機器をもちいて数多くの楽曲を制作。
○2007年、音楽之友社を退職。元同僚の鈴木茂とともに株式会社アルテスパブリッシングを創業し、共同で代表取締役に就任。以来、音楽書を中心に出版活動を展開。「音楽書と人文書を融合。独自ジャンル創出」(『新文化』2017年6月15日号)と評される。

●学校法人国立音楽大学評議員、桜美林大学リベラルアーツ学群非常勤講師。
●著書に『音楽が本になるとき──聴くこと・読むこと・語らうこと』〔木立の文庫、2020〕がある。

「2022年 『音楽のような本がつくりたい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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