音楽が本になるとき: 聴くこと・読むこと・語らうこと

著者 :
  • 木立の文庫
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本棚登録 : 46
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909862105

作品紹介・あらすじ

“音楽を聴くこと”と“本を読むこと”はともに、創り手と味わい手が時空を異にしながら時間を共にしあう体験。そこに「もうひとりの味わい手」が加わって「三角形」が浮かびあがるとき、あたらしい共同体が生まれます。

本書は、“音楽の本”を人文書のひとつのジャンルとして位置づけた編集者/出版人(アルテスパブリッシング代表)が綴る「共体験」型エッセイです(各篇にBGMがついて、書き手と読み手、読み手と読み手がつながることができます)!

感想・レビュー・書評

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  • 近刊本をいただきました。
    https://kodachino.co.jp/books/9784909862105/

    音楽ってどうやって言語にできるのだろう。専門用語をつかわずに。うわあ、あまりにも抽象的でムリ、と、わたしが格闘している難題を、この静かな本は臆せず対峙している。しかもわたしよりも”方向音痴ではなしに”、著者はずっとずっと彼方を歩いている。さすが京都市中ををキーワードを唱えつつ方向をつかむ達人である。
    音楽を耳にして得たこと、感性のどこかにひっかかったことを拾い上げ、しばし手のひらの上で観察する。そしておもむろに思索を進めるのだ。その腑分けの手つきに見とれる。聴覚から派生したあらゆる事象を、方程式を解いていくように、「これはこういうこと」「これはあれにつながる」と丁寧に言葉に置き換えていく。興味深かったのは、音楽と「自分」と「他人」の位置取りを3Dで見ていく視点。ああ、そう見るのか。音楽に没入するタチの自分としては、新鮮だ。おかげさまで、木村さんが言葉の虫取り網で仕留めた「音楽の実体」を、わたしも網の上から掴むことができ、その手触りをとりどりに愉しんだ。

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著者プロフィール

一橋大学大学院社会学研究科教授

「2020年 『境界線の学校史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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