- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784909868022
作品紹介・あらすじ
古代中国において、死は単純な「終わり」ではなく、「再生のはじまり」であった。精神は「鬼」となり、生き続けた。しかし、肉体は朽ちる。この肉体を不滅のものとしたのが不老不死の「仙人」である。本書では肉体の保存法にはじまり、仙人の誕生、不老不死を求め狂奔する皇帝たち、ときに猛毒をも含んださまざまな仙薬、そして房中術など「気」を用いた長寿法についても詳述する。信用のおけない来世よりも、いつまでも若々しくこの世に永らえたい──「不老不死」の欲望が多様な神仙術を生み出していくさまを、死生観の変化とともに解き明かしていく。
感想・レビュー・書評
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古代中国の遺体や死後の世界についての考え方、埋葬儀礼、魂と魄、『抱朴子』や『列仙伝』に出てくる仙人の話、不老不死の思いに取り憑かれた始皇帝や漢の武帝、仙人になるための仙薬の製造方法や服用の仕方、気について、等々が紹介される。
個々の項目については面白く思えたものもあったのだが、テーマが自分の趣味に合わなかったこともあり、残念ながら全体を通しての統一感を感じることができなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(後で書きます。読みやすい。参考文献リストあり)
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古代中国における死生観・死の乗り越え方が、仙人になる方法論について「死よりの再生」から「不老長生への養生法」へと変化していくさま、そのための仙薬・導引などの具体的手法についての文献がわかりやすく紹介された。不老不死を求めた皇帝と言えば始皇帝だが漢の武帝もそれに負けないほどこだわっていたこと、房中術の祖としてその用語の親和性からかつては老子が考えられていたこと、が印象に残った。
著者プロフィール
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