マインドトーク あなたと私の心の話

  • ハガツサ ブックス
3.89
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本棚登録 : 186
感想 : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910034010

作品紹介・あらすじ

「私は女性で、自分の人生に傷付いたり立ち直ったりしながら生きてきた、そんな『普通』の人間だ。あえてカテゴライズするならば、臨床心理士で、女性のパートナーがいるというだけ。でももしかしたら、その『ありのままの姿』で発信することが、時に誰かの心の拠り所になり得るかもしれない。だからこそ、私の知っていることを、学んできたことを、そして問題として捉えていることを、とにかく伝え続けようと思ったのだ。」(本書第1章より)

SNSで注目を集める、臨床心理士・みたらし加奈の初の心理学エッセイ。同性のパートナーと配信するYouTubeチャンネル「わがしChannel」のKANAとしても人気の彼女が、LGBTQ、メンタルヘルス、いじめ、ジェンダーギャップ、家族・友達・パートナー・職場の人との人間関係など、自身の体験を包み隠さず伝えることで、悩みを抱えるすべての人たちとの対話を試みる。

What is most personal is most general.(最も個人的なことは、最も一般的なことである)
-カール・ロジャーズ

感想・レビュー・書評

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  • 想像以上に壮絶な経験をされていて面食らってしまいました。自分の気持ちと重なる点もあり、同じ思いを抱く人もいるんだと安心しました。日々あたらしい人と出会うたびに本当にいろんな考えをもった人がいるものだなと感じる毎日ですが、完全に理解できなくとも相手はどういう気持ちなのか考えることは大切だと思いました。

  • 同世代で専門職として活躍している姿と型にとらわれない生き方に魅力を感じ、手に取った。ジェンダーに関する知識は並よりも多くあると思っていたが、本書を読んで、全然わかっていなかった、と思った。そもそも、他人のことを完全にわかるということはできないし、セクシュアリティは無限にあるグラデーションだ。「普通の女性」という自認をしていたところから、自分のセクシュアリティに気づいていく過程や社会の目や家族の規範の中から自分らしさを開花させていくまでの痛み、そして家族や社会と上手く対話していく方法等唯一無二の人生に乾杯!

    守秘義務を負って他人の秘密を打ち明けられるという点で、弁護士と臨床心理士では近いところがあるが、臨床心理士の仕事の大変さとやりがいはまさに他人に「寄り添う」という点で弁護士とは全く異なる。弁護士は寄り添うだけではなく、解決策を提示していく必要があるという点で、暴力性があると感じた。臨床心理士の仕事では、安易に解決策を提示することにも慎重にならなければならない点で、より多様性や背景への配慮が求められるだろう。だが、民主主義の過程で尊重されないマイノリティの権利こそ司法が守るべきであることを忘れてはならない。そして何より、誰もがマジョリティであり、マイノリティである、という前提を共有したい。もっとも個人的なことは、もっとも政治的なことである、という言葉とともに、いろいろな意見を聞け、多様な価値観を社会のあらゆるところで感じられる世界こそ、誰もが居心地の良い場所である。自分が常にマジョリティの側面を持っていることを忘れずに、他者に加害性のある表現や行動を避けたいと心から思う。成功か幸せか、という筆者の母への問いは、その人に付随するものではなく、その人自身を見るということがどういうことかを教えてくれる。

  • タイトルのせいで一見小説かと思われた。自分自身のことを多く語っている。少女時代の心理、同性婚から様々なことを自分の体験から語っているので、中学生から大人まで女性が読んでみる本(もちろん男性が読んでもいいが)であろう。
     児童虐待についての話はないので、それについては他の本の方がいいかもしれない。
     精神科への診療が少しでも気安くできたらいいと思われるが、精神分析医ではなくカウンセリングとしての経験がある医者がいいであろう。

  • 弱さを語れる強さを感じた。

    「性別なんて『魂を入れる箱』にすぎないのに、私が一番とらわれてるじゃん」ということに気がついてしまったのだ。
    だ。「加奈ちゃんは、自分に刃を向けているように見せて、人に刃を向けているんだよ」と。
    私はこの言葉に大きな衝撃を受けた。なぜなら「自分の体なんだから、好きなように扱っていい」と思って刃を当てていたのに、予想もしない反応をされたからだ。もうすでに、彼女にとって「私の体」は、自分のものであるかのように大切で、そこに刃を当てることは「彼女に刃を向けているのと同じ」なのだと。そして「相手に刃を向けているのと同じくらい」に、相手を“苦しめてしまう”ことだったのだと、その時に初めて悟ったのだ。

  • 私が“顔出し”する臨床心理士として発信し続ける理由【みたらし加奈】|ウートピ
    https://wotopi.jp/archives/104450

    臨床心理士・みたらし加奈さん「マインドトーク」インタビュー メンタルケア、助けの扉をたたいて|好書好日
    https://book.asahi.com/article/13683529

    Hagazussa Books(魔女の本屋さん)/千吉良美樹|note
    https://note.com/hagazussabooks

    マインドトーク-あなたと私の心の話- | Hagazussa Books
    https://hagazussab.official.ec/items/31157380

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      みたらし加奈と考えるメンタルヘルス 記憶と響き合う作品群の前で - インタビュー : CINRA.NET
      https://www.cinra...
      みたらし加奈と考えるメンタルヘルス 記憶と響き合う作品群の前で - インタビュー : CINRA.NET
      https://www.cinra.net/interview/202108-mitarashikana_dnmkm
      2021/08/26
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      私たちはなぜ家族をつくる権利を奪われているのか【Chosen Family】|ELLE[エル デジタル]
      https://www.elle....
      私たちはなぜ家族をつくる権利を奪われているのか【Chosen Family】|ELLE[エル デジタル]
      https://www.elle.com/jp/pr-stories/promotion/a40224364/ellexh-m-chosen-family-family-is-about-dignity-220617/
      2022/06/18
  • ①横書き
    ②色フォントがある
    ③各見出しがシンプルで内容が多すぎない
    ④各章に分かりやすくまとめられている
    上記の理由で少しずつ自分の考えと照らし合わせながら、順調に読み進めることができた。

    ジャンルは自己啓発とエッセイ半々の印象。

    強そうに見える著者も、自分を傷つけたり
    何日も大泣きすることがあると書いてあったように
    人間らしいなと感じた。

    表に見える情報だけでなく、その人を形成したこれまでの環境や裏の一面など
    すべてを理解するのは無理だ。
    大切にしたい相手の今と向き合って、これからも幸せに生きたいと実感した本だった。

  • 加奈さん、ありがとう。自分が自分でいてよかった。そう思わせてくれた一冊でした。

  • 「誰がいつどうなるなんてわからない。私だって明日、統合失調症になるかもしれない」
    「誰もが「差別」する心を持っている。」

    ■自殺をしない方がいい理由…思っているより苦しみというものには持続性はなくて、ある程度の時間が経てば自分次第で苦しみを続けるかピリオドを打つか選択できるようになる。人はいつだって「希望のある選択肢」を選べる可能性を持っていて、死を選んでしまうのはもったいない。

    □自分は精神の病にはならないとか、犯罪を起こさないと考えるのは想像力が欠けてる視点だと感じました。いつどうなるなんて、わからない。

    □穏やかな文章に熱い想いが伝わりました。
    著者の今までの人生を通して、思考し得てきた言葉たちに、共感したり知らない世界を垣間見る本。

  • 自己との対話本

  • さっきーおすすめ

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著者プロフィール

臨床心理士。総合病院の精神科で勤務したのち、ハワイへ留学。帰国後は、フリーランスとしての活動をメインに行いつつ、SNSを通してメンタルヘルスの情報を発信。現在は一般社団法人国際心理支援協会に所属し、カウンセリングを行っている。性被害や性的同意についての情報やメッセージを伝えるためのメディアを運営するNPO法人『mimosas(ミモザ)』の副理事も務める。著書に『マインドトーク あなたと私の心の話』(ハガツサブックス)がある。

「2021年 『テイラー 声をさがす物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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