他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論 (NewsPicksパブリッシング)

著者 :
  • NewsPicksパブリッシング
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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910063010

作品紹介・あらすじ

忖度、対立、抑圧…すべての厄介な問題は、関係性のなかで起きている。

ノウハウが通用しない問題を突破する組織論とナラティヴ・アプローチの超実践的融合。
いま最も注目の経営学者、待望のデビュー作!

現場で起きる「わかりあえなさ」から始まる諸問題は、ノウハウで一方的に解決できるものではありません。その「適応課題」と呼ばれる複雑で厄介な組織の問題をいかに解くか。それが本書でお伝えする「対話」です。
対話とはコミュニケーションの方法ではありません。論破するでもなく、忖度するでもなく、相手の「ナラティヴ」に入り込み、新しい関係性を構築すること。それこそが、立場や権限を問わず、新たな次元のリソースを掘り出して、組織を動かす現実的で効果的な方法なのです。

感想・レビュー・書評

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  • 著者は、対話とは、『新しい関係性を構築すること』と述べている。いきなりわかり合おうとすることではなく、お互いの観点を共有すること、ということだろうか。
    観点のみならず、お互いのナラティブに向き合うことと書かれてもいるが、これは異なるスコープをもった人の間の、物事の捉え方、考え方の違いのことだと受け取った。広義の意味の「価値観」と言っても良いだろうか。
    「溝に気づく」ことが大事という文脈があるが、いわゆるアスペルガー症候群の症状の重い人物には難しい作業かもしれない。
    適応課題であることが明確になり、新たな問い立てができるようになれば、会社の中には何かをやるためのリソースが実はたくさんあるという。それは、ナラティブが硬直化して狭い視野で問題を捉えていたために、そのベクトルを追求しようとしてリソースをつぎこんでも成果につながらず、悪循環に陥っていたということ。その状況から抜け出し、新たな問い立て、ベクトルを見出すことで、正しいリソース投資ができるということだろう。

    主に社内における対話の必要性を説いているが、お互いの守備範囲、 環境、コンテキストや価値観(ナラティブ)が異なる状況で、相手の側に立って問題を捉えながら、一つ上の視点で、お互いが共有できる目標を設定することが肝要だという内容になっている。
    相手の立場で考えるという意味では、目新しいところはないが、相手のコンテキストにおけるベネフィットとして目標を定義するというところは、社内で力を集結するという意味では大事なことだと感じた。

  • newspicksから送られてきて読んだ。

    この前読んだ悪意の心理学の、透明性錯覚を思い出した。わかってくれてると思う錯覚。

    チームが、業務が、うまくいかないのは、仕組み、システムが悪いからと思ってきたが、だんだん何が壁って、人の気持ちだと思う。

    この本は、うまくいかない場合に適切な方法で相手と対話していこうと言っている。
    なんだそんなことと思ったけど、自分が所属する組織の歯がゆいこと、うまくいかないこと、イライラすることの原因は、人の気持ちにつきる。
    対して自分の考え方、向き合い方を変えればよいんだ。

    記載されている事例は、なんか耳触りがよくて、キレイにまとまってて、腑に落ちなかった。もっといくつかの生々しい事例がほしかった。

  • kindleで届いたので即読み。対話とはただの会話にあらず、越境そのもの。境界に佇み、橋を渡そうとする人に希望を与える本。

  • 手に取ったのは興味深い内容だったから

    私とそれ 私とあなた

    当初意味がわからないフレーズ
    分かり合えない組織?

    日本が可笑しくなったのはバブル崩壊
    人を道具としてしか見なくなったから
    と理解している。
    エッジが効いたとか尖った商品を見なく
    なった。
    無難なリスクがないで失敗

    スマホも失敗、電子書籍も乱立して失敗。
    中身がなかったから、

    売上高を増やす→売れ筋→横並びの商品
    固定費を減らす→非正規雇用労働者の増加
    →労働者を物品費=モノと見る
    Amazon→対面販売の不要→買物難民増加

    日本経済が低迷しているのが見えてくる

    エクスペリエンスとナラティブ
    喫茶店のルノワール
    話題の誠品生活
    場所に集う理由づけ
    見えてくるのは他者との対話か?

    タピオカもブームに乗ってあちこちに
    乱立して場所によっては半額とか割引
    になっている。
    アパートも地方は入居者がいない
    アパートも増えている。

    これもバブル期に一度は見た風景
    経験からは学ばないのか。

    チョットページを捲っただけで刺激が
    ある。
    はっきり言って薄くて直ぐ読めると
    思ったが、感慨深い内容だ。

    適応課題を読み進め理解してみよう。

  • 久々のスマッシュヒットな作品。個人の働き方だけでなく、企業経営、人の生き方、そもそも何のために企業と人は存在していて、どういう思考を持ち行動することでそれぞれのパフォーマンスを最大化させ、かつ幸せな世界を実現できるか。最近、感覚的に理解していた事を正確に言語化してくれていて学びが多かった。
    ビジネスマンは必読ではないか。

  • 短期的な成果を求める声がより一層強くなる経済の中で、「対話」という補助線をたよりに、何物にも代えられない個人と個人の関係性、こそ大事なんだ、と優しく訴える。
    雰囲気本(ポエム)じゃない、でもスキル本(武器)でもない。批評的な現代書。

  • これからも対岸に橋を架け続けて行こう。
    誇り高く生きるために!

  • タイトルが気になって手に取りました。実はビジネスにおけるナラティヴアプローチの本でした。

    自らのナラティヴを一先ず横に置いて、立ち止まる。相手のナラティヴに耳を傾ける。
    権力を自覚せずに観察を試みることが観察を失敗させる。

    ハッとさせられました。

  • 我らがNewsPicksパブリッシング、第一弾。著者はまず課題を「技術的問題」と「適応課題」に分類し、課題が曖昧で捉えどころのない後者に対処するべく、「対話」の重要性を説く。次に、本書のテーマであるナラティブ(物語、つまりその語りを生み出す「解釈の枠組み」)という概念を用い、「対話」が上手くいかないのは、自分と他者が異なったナラティブを持っているため、という整理を行う。
    主な主張としては、他者と新たな関係性を築くべく、「自分のナラティブを一度脇に置き」、相手の視点から望ましい対話を模索するということである。このようにまとめてしまうとどこか平易になってしまうが、所々学術的知見を用いながら説明をしてくれているため、分かりやすかった。他者を尊敬してコミュニケーションを取るために、ナラティブという概念は非常に有用だなと感じた。

    印象に残っている表現は、以下の通り。
    「中立な人間は原理的に考えてもこの世界には存在しません。誰もがそれぞれのナラティブを生きているという意味で偏った存在であり、それは自分もそうだということです。(p.93)」
    「しかし、私は、人が育つというのは、その人が携わる仕事において主人公になることだと考えます。(p.122)」
    「だとすれば、私は、自分の痛みばかりに目を向けていることは、公平ではないと思った。彼らも自分もまた、関係性を生きる人間である。人間は、関係性に埋め込まれ、身動きが取れなくなる弱い存在である。その弱さは私の中にも厳然として存在している。(p.184)」

    他者を道具として捉えるのではなく、「あなた」として捉えられるように。

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