シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング)

著者 :
  • NewsPicksパブリッシング
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レビュー : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910063041

作品紹介・あらすじ

2010年に名著『イシューからはじめよ』を執筆し、2016年にはTEDxTokyoで日本の未来を「シン・ニホン」というコンセプトで鮮やかに示した安宅和人氏、2冊目の単著。著者はヤフー株式会社のCSOだけでなく、近年はデータサイエンティスト協会理事なども務め、政府に対しても多くの問題を提起している。慶應SFCの教授としても日々次世代を生きる若者に知恵を授ける日本の代表的知性が説く、日本逆転の一手とは。AI×データがもたらす時代の変化の本質と、それに個人、そして日本がどう備えるべきかを膨大な分析から解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • (シン・ゴジラを知らないと)タイトルがちょっと分かりにくいけど、骨太の日本再生論。
    著者の日本を何とかしたいという熱い情熱がひしひしと伝わってきます。
    とにかく、自分も未来を創造する側になりたいと思えるし、
    何かアクションを起こしていこうと思わせてくれる本。

    自分が興味があったのは、著者の人材育成論や教育に対する考え方のところ。
    AIを使い倒せるベースの元、AIではカバーできない知覚を鍛えるべきというのは自分の元々思っていた考えともとてもマッチする。

    所々、良くも悪くもコンサル的だなぁと感じるところはあるものの、
    骨太な日本再生論は多くの人が読むべきマスト・バイな本であることには変わりない。
    みんなが少しずつアクションを取れば、日本も少しずつ変わっていくはず(かな)。

  • もうそろそろ、人に未来を聞くのはやめよう。
    そしてどんな社会を僕らが作り、残すのか、考えて仕掛けていこう。
    未来は目指し、創るものだ。
    (引用)シン・ニホン AI✕データ時代における日本の再生と人材育成、安宅和人著、株式会社ニュースピックス、2020年、6

    安宅さんと言えば、問題解決のバイブル、「イシューからはじめよ(英知出版、2010年)」の著者だ。「適切な問い、解くべき課題、つまりイシューを見出し、整理することが知的生産の核心の一つ」だと安宅さんは言う。その安宅さんが、現在日本の抱えるイシューを見出し、新しい日本への進む道を示す。

    我が国では、急速に進展する人口減少問題が課題と言われている。しかし、安宅氏は、豊富なデータを示しながら、その解決策を導いていく。

    その解決策に欠かせないのは、本書のサブタイトルになっている「データ✕AI」、そして新たな社会の到来において求められる力を身につける「人材育成力」だ。その人材育成力とは、知覚する力、生命力、そして人間力だ。いくらテクノロジーが進展しようと、人間力は、これからの未来にも通用するのだと感じた。

    安宅氏は、Society5.0、そしてSDGsの交点こそ目指すべき領域だと指摘する。しかし、その目指すべき領域においても、主役はあくまでもテクノロジーではなく人間である。これからの時代を生き抜くため、そして我が国を再生するため、多くの方たちに本書をおすすめしたい。

  • 今を生きる皆が読むべき本。
    素晴らしいのひとこと。

    メモ
    ・未来=夢✖️テクノロジー✖️デザイン

  • ・読み終わって感じたこと
     ギリギリの時間で自身の考えを書き起こし、まとめ、本にする勢いが伝わってきた。このようにアウトプットを出すのか、と感銘を受けた。

    ・面白いと思ったところ
     p269 国が取り組む中で最もROIが高いのは教育・人材開発、次が科学・技術開発
     p334 憲法25条のために国が滅びなければならないのなら、解釈を改めるべきではないか
     p335 国を企業にたとえると、未来を犠牲にする判断を行った方々は株主価値毀損、もしくは背任罪で訴えられてもおかしくない

    ・好きな一文
     p080 才能とは確立的に生まれ、現れるもの
     p435 一日生きることは、一歩進むことでありたい 湯川秀樹

    ・おすすめする人
     教育、公共に関心のある人

  • 僅か数%のお金の遣い方を変えるだけで、未来を創れるという現実解に奮い立つ。あと、こんなに愛溢るる憲法25条への言及を、私は知らない。
    右肩上がりの時代を生きた「アトムの子ども」達の子ども世代である僕ら30代は、この本を読み、「アタカの子ども」として、仕事に教育に、愛溢るる一撃を込めるべく、命がけの跳躍に挑み続けねば。

  • SFCで教鞭を取られているYahoo!安宅さんの著書。Twitter上で「現代の学問のすすめだ」と言及されていたように、日本の現状を踏まえ、これからどのような舵を切っていくべきかという指針が提示されている。内容は多岐にわたり、到底まとめることはできないが、特に印象に残った箇所を引用する。

    「ではマネジメントとは何をやっているのかといえば、結局のところ、
    (0) あるべき姿を見極め、設定する
    (1) いい仕事をする(顧客を生み出す、価値を提供する、低廉に回す、リスクを回避する他)
    (2) いい人を採って、いい人を育て、維持する
    (3) 以上の実現のためにリソースを適切に配分し運用する」(p.146)

    「人生でもビジネスでも直接的な競争はできるだけ避けるのが正しい。実質的な無競争空間を生み出せるかどうかが、幸せへのカギだ、競争から解き放たれたとき、人も事業も自由になれる。」(p.155)

    「我々の持つ知性とAIのもっとも本質的な違いの1つは、AI、機械知性はイミを実感のあるものとしては何も理解していないということだ。単に情報処理を自動化しているだけであり、何を行っているのかすら理解していない。つまりAIは、識別は見事にできても本質的に「知覚」していないのだ。」(p.192)

    「「気づき」と「新しい知識」は本質的に異なる。」(p.199)

    「あらゆる戦略は目指すべき姿の正しい見極めと現実の正しい理解から始まる。戦略立案とは、構造的に世の中を見立て、そこでも勝ち筋を見極め、これを具体的な実行プランに落とし込むことだからだ。WhatとHowをつなげて初めて戦略と言えるが、その立脚点は常に正しい現状の理解だ。」(p.266)

    「あまり語られないことではあるが、課題解決には大きく2つの型がある。1つは、病気を治し健康にするといったあるべき姿が明確なタイプの課題解決。もう1つがあるべき姿(ゴールイメージ)から定める必要があるタイプの課題解決だ。」(p.391)

    このほかにも印象に残った箇所は多いが、これから企業の戦略立案に携わる立場として、特に心に留めておかなければならない箇所のみ抜粋した。

    少し話は変わるが、この本は全国民必読だと思うと同時に、かなりハードコアな内容であることも間違いない。これから社会を創り、支えていく立場の自分たちにとって、ビジネス、データエンジニアリング、データサイエンスという3つのスキルは必須であり...と言われても、「頭では分かるが、難しい」となってしまいかねないとも思う。ただ、構造的に整理されたデータを見ていくと、日本がかなりまずい状態なのは間違いない。当然、自分の興味領域を探究しながらも、やや苦手としている数理系の思考や、データエンジニアリングとは向き合わなければならない時が来ているのだと思う。本当に未来を創り、バリューを出していきたいのであれば、この点についてはNO EXCUSEであり、努力してどうにかなる範囲までは鍛錬を積まねばならないと強く感じた。これは非常に良い指南書であるが、読者が動かなければ意味がない。これから現実を直視し、自分の存在を位置付けながら、どのような未来を創っていくかがイシューとなる。少なくとも自分は、創る側でいたいと思う。

  • とても良い本。

    ここ30年凋落の一途を辿ってきた日本が、これからすべきことについての本です。
    分析、評論に留まらず、ワクワクする希望までも示してくれています。

     データサイエンティスト協会理事の方が著者だということで興味を持って手に取りました。
    そのため当初はエンジニアリングなどの話題が中心なのかな、と予想していました。しかし読んでみると、エンジニアリングどころか産業の枠すら飛び越えて、官・学にまで言及しているかなり横断的な本でした。

    日本の産官学全てに跨がる問題点とその改善策を、その産官学全てに関わって来られた著者ならではの視点で、データもふんだんに交えながら俯瞰することができます。
    改善策についても単なる示唆で終わることなく、具体的な項目を立て、財源の問題までかなり現実的に検討されています。
    この具体的な解決策が、とても効果が期待でき、実現可能性も高く思えるものであったため、個人的に1番ワクワクするポイントでした。未来への投資として社会インフラを捉え直していたり、財源として運用益を込みで会計的に考えている点で、『終われる国の経済学』にも通じるものがあるように思います。

     今の日本政府には色々と思うことはありますが、これだけしっかりと実情を捉えて考えている方が国に掛け合ってくれているというのは、涙が出るほど頼もしいものです。

     さらに本書は問題点の指摘や改善策に留まらず、日本という国の強みを提示し、激励もしています。
    日本人が自信を失ってしまっているこの時代において、その価値は計り知れないものだと思います。

    日本の行先を示すだけでなく、シビックプライドも鼓舞するような、思想的にも素晴らしい本です。

  • 自分の今後の生き方を方向づけかねない本

    何度でも読み返したいし
    これからの時代を生きていく人に是非読んでもらいたい

  • ビジネス書で感動して涙が出たのは初めてです。
    あー、まだ日本は伸びしろいっぱいあるって考えてもいいんですね。
    そうですよね。なんであまり考えもせずに日本を諦めてたんだろ。目が覚めました。

    少しでもマシな未来を作るためにできることをやろうと思います。

  • 我が国の置かれた状況と解くべき課題が明快に示されている。
    国家や地方政府とともに、企業や我々が将来世代のための環境作りと投資に切り替えれば、明るい未来を選ぶことができると改めて確信できる、「意味ある」希望の書。全ての世代が読むべき。
    まずは、立ち読みで、刺さるところだけでも、目を通してみてください。

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著者プロフィール

慶應義塾大学 環境情報学部教授。ヤフー株式会社 CSO(チーフストラテジーオフィサー)
データサイエンティスト協会理事・スキル定義委員長。東京大学大学院生物化学専攻にて修士課程終了後、マッキンゼー入社。4年半の勤務後、イェール大学脳神経科学プログラムに入学。2001年春、学位取得(Ph.D.)。ポスドクを経て2001年末マッキンゼー復帰に伴い帰国。マーケティング研究グループのアジア太平洋地域中心メンバーの一人として幅広い商品・事業開発、ブランド再生に関わる。2008年よりヤフー。2012年7月よりCSO(現兼務)。全社横断的な戦略課題の解決、事業開発に加え、途中データ及び研究開発部門も統括。2016年春より慶応義塾大学SFCにてデータドリブン時代の基礎教養について教える。2018年9月より現職。内閣府 総合科学技術イノベーション会議(CSTI)基本計画専門調査会 委員、官民研究開発投資拡大プログラム (PRISM) AI技術領域 運営委員、数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度検討会 副座長なども務める。著書に『イシューからはじめよ』(英治出版、2010)

「2020年 『シン・ニホン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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