僕たちは言葉について何も知らない 孤独、誤解、もどかしさの言語学

  • ニューズピックス (2025年4月14日発売)
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  • 本 ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910063409

作品紹介・あらすじ

國分功一郎氏、千葉雅也氏推薦!
最注目の言語哲学者、一般書デビュー。
“人間は言葉を操る魔法使いである。その恐ろしさと可能性。 我々はまだ「言葉が何をなし得るか?」を知らずにいる。”
−−國分功一郎・哲学者・『暇と退屈の倫理学』著者)
“言葉を使うのは難しい。なぜなら、言葉には、人を動かし、現実を変えてしまう不思議な力があるからだ。 本書は、「言葉の力」とは何かを、 哲学的な視点から丁寧に説明してくれる。”
−−千葉雅也(哲学者、『勉強の哲学』著者)
言葉は人の心を救いもすれば、 生涯消えることのない傷を負わせることもできるものです。
誰もが言葉の持ち主なのに、どうにもうまく使いこなせない。
言葉とはいったい何なのでしょう。(「はじめに」より)

感想・レビュー・書評

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  • 言葉に対して、発信と受信の担い手である自分に対して、センシティブであること。

    名付けられたものが、形を持つ。
    AIは形を持った情報を集めているわけだから、その表現によって、我々は無自覚なバイアスに気付くことがあるかもしれない。

    言葉は単なる情報を共有するツールではない。
    確かに第二言語を用いると、感情的な言葉の選び方よりも、端的な、形式的な言葉のようにしか扱えない部分がある。

    けれど、私が他者と言葉を用いたコミュニケーションを行う時には、言葉を選ぶこと(複数ある意味に適切なスポットを当てられるか)、状況を理解することに気を配ることが肝要だ。

  • これは私の偏見。出版社が新しい会社だと、なんとなくどうなのかしら?と思ってしまう。

    内容と出版社とは、どのような関係があるのかしら?と聞かれると、根拠はないのだけれど。

  • これも最近の自分の中で考えたいテーマ「言葉」きっかけで読んだ本。言葉の意味やイメージは、その人の背景から生まれる。また、それ自体もだんだんと変化していく。経験自体は共有できないことから言葉のイメージが食い違い、誤解につながっていく。その誤解を解消するために、本著では言葉のニュアンスにセンシティブになること、言葉は自分ごとではなく相互作用の力によって昇華していくことを説いている。私自身過去の経験から孤立する時間が長く、そのせいかつい主観で話してしまうことも多いため、今後さらに成長するための課題にしたい。

  • 2025年4月15日、グラビティの読書の星で紹介してる男性がいた。「『僕たちは言葉について何も知らない』読み始めた。」

    Amazonの販売ページでの見本を見て気になったのは、「誤解させたなら謝りますは、なぜもモヤるのか?」のところ。私も「傷つけるつもりなかったけど、結果的に〜」って言われてイラッとした経験あり。

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著者プロフィール

自治医科大学医学部総合教育部門哲学研究室准教授。専門は哲学・思想史。 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)(東京大学)。代表的な著作に「根源現象から意味場へ」(澤井義次・鎌田繁編著『井筒俊彦の東洋哲学』慶應義塾大学出版会、2018年)など、訳書にジェニファー・M・ソール『言葉はいかに人を欺くか』(慶應義塾大学出版会、2021年)、井筒俊彦『言語と呪術』(安藤礼二監訳、慶應義塾大学出版会、2018年)がある。

「2023年 『井筒俊彦 世界と対話する哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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