- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784910352077
作品紹介・あらすじ
第6回沖縄書店大賞〈沖縄部門〉準大賞受賞作
『沖縄島建築 建物と暮らしの記録と記憶』に続く待望の第2弾!
料理の数だけ、つくってきた人たちの人生がある。
「島」生まれのガチマヤー(食いしん坊)も目から満腹!の一冊です。
─── ジョン カビラ(ラジオ・テレビパーソナリティー)
1945年まで、沖縄には「辻」という遊郭がありました。
戦前の辻に育った知人によると、脇に豚が飼われ、宮廷料理人に習った料理と昔ながらの家庭料理、そして舞踊で温かく客をもてなしていたそうです。
辻には「おはよう」や「こんにちは」といった挨拶言葉はなく、だれに出会っても「ご飯食べたか」というのが挨拶言葉だったそうです。
温かい人々の住む沖縄は、料理をすること、食べることが暮らしの真ん中にあるんですね。沖縄の自然の食材を丁寧に扱う市場の人の手に、その優しさは今も見られます。沖縄の自然と人と人との間には、いつもお料理があるんですね。沖縄に行きたくなるのは、そうした人の温かさにほかならないと思います。
─── 土井善晴(料理研究家)
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異国との交流、気候風土、古くから息づく風習や思想、社会情勢——
めまぐるしく変化する時代のなかで、独自の食文化を形づくってきた「沖縄の料理」。
食をまかなう人々は何を思い、何を信じ、「食」と向き合ってきたのだろうか。
沖縄の本土復帰から50年を迎える2022年。
暮らしと密接に関わる「食」を通して沖縄の戦前・戦後の歴史をたどるとともに、人々の歩みを記録する。
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伝統文化の真髄を伝える琉球料理店、どこまでもこだわりつづける沖縄そば屋、流れるような所作から生まれる首里の豆腐店、戦後米兵向けのレストランからスタートしたステーキハウス、コザの町の移ろいを知るタコス店など、10軒のインタビューを収録。
そのほか本島北部から南部まで、地域に根ざす料理店・場所全42軒を取材し、食に関わる人々の話を聞いた。
沖縄の料理の概要をわかりやすく伝える解説ページや、ガイドマップも充実。
思わずお腹が空いてくるさまざまな料理と聞き書きの生活史から沖縄を知る、新たな視点の一冊。
<取材先店舗の一部>
・琉球料理 美榮
・本家新垣菓子店
・首里そば
・長堂豆腐店
・ROSE ROOM(ローズルーム)
・ジャッキーステーキハウス
・café OCEAN(カフェ オーシャン)
・中国料理 孔雀樓
・GODIES(ゴーディーズ)
ほか
監修・写真:岡本尚文
文:たまきまさみ
料理考証:仲村清司(作家、沖縄大学客員教授)
感想・レビュー・書評
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<書評>『OKINAWA FOOD&LIFE STORY 沖縄島料理』 あの名店、あの味の秘話 - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1438194.html
沖縄島料理 食と暮らしの記録と記憶 | TWO VIRGINS | 株式会社トゥーヴァージンズ
https://www.twovirgins.jp/book/okinawajimaryori/詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
沖縄の食と戦後の歴史を辿り、記録と記憶を残し、今を見つめる。
INTRODUCTTION 01~07 INTERVIEW 01~10 COLUMN 01~09
FOOD TOURS 北部エリア 中部エリア 那覇・南部エリア
FOOD MAP、店舗一覧、用語一覧、参考文献有り。
沖縄の食文化には、語り継がれる複雑な歴史と記憶が
内在している。琉球という国。中国や日本、アメリカ、移民先。
様々な変化の中で、食文化はチャンプルーし、または、
独自の料理を守り伝えている。そして現在は・・・。
10軒のインタビューは、琉球料理、伝統菓子、沖縄そば、
豆腐、ジャズ喫茶、食堂、ステーキハウス、タコス、
中国料理、ハンバーガー。他にも、コラムやFOOD TOURSで、
様々な店や料理と人を紹介しています。
店に、人に、料理に、歴史有り。
激動の時代を知る人々の証言は、重い。だが、
多種多様な人々が行き交い、皆に愛され、根付いた料理の数々。
豊富なカラー写真とイラスト、幾つかのレシピが、
味わって欲しいと誘っているようにも感じます。
鶏卵こう、ビンザハンバーグ、汁物が気になりました。 -
【食べ物でたどる沖縄】
沖縄料理の歴史、インタビュー、コラムとガイドブック風の「フードツアー」、合計42件のお店を紹介している本。美しい写真やメニューの図解イラストを眺めているだけでもたのしい。
沖縄の料理の歴史は、そのまま沖縄の歴史とリンクする。厳しい気候から工夫してできた庶民の食べ物と、中国からの影響が組み合わさる。各国との行き来が盛んだったことから、もてなしのための宮廷料理が生まれる。そして第二次世界大戦後は米兵向けの食べ物がアメリカから流入。それらが融合して現在の沖縄料理となる。日本本土とはちょっと違う食文化を楽しむと同時にその理由をこの本から学ぶ。
インタビューではそれぞれの店の歴史がそのまま戦後沖縄史とリンクする。極東最大のアメリカ空軍基地、嘉手納基地近くのカフェ・オーシャン。アメリカ人向けの食堂だったが、今はタコス店だそうだ。タコスの皮は店主の母親が米兵の奥さんに教わったものだとか。店主の屋良さんはお店で町の移り変わりを見てきた。(本土に沖縄の米軍基地を引き取る福岡の会/つちふまず) -
Food&Life Storyというタイトルがピッタリな一冊。
その料理には、お客さんへの想いだったり、家族から受け継いだ技だったり、生きがいとしての食堂だっり、さまざまな色がある。もちろんそんなの沖縄に限った話じゃないけど、僕らはもっと沖縄料理のことを知るべきだ。
食べ歩きたい沖縄。ありがとう。 -
「伝統料理」つながり
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沖縄の人々の食への向き合い方を知ることができる本。この本に載っているお店へいつか行ってみるのも◎
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女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000054708