光聴

著者 :
  • 素粒社
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 3
感想 : 0
  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910413020

作品紹介・あらすじ

感染症拡大という疫禍のなか、持病の幻聴とたたかいながらも、世界を感受しつづけた「私の標」――第11回小野市詩歌文学賞受賞の前句集『記憶における沼とその他の在処』より、約3年ぶりの著者新句集。



この作者は、目に映り、耳に聞えるものを、ふつうの感受のしかた以上に克明かつ分析的に捉え、それをやや理屈っぽくも見える、解像度の高い言葉遣いで再構成する。だが、決して「言葉だけで遊んだ俳句」ではない。
生身で受け止めた世界の手応えを、徒労すれすれの誠実さと、いくぶんかの不器用さと生硬さをもって一句に仕上げる。その句はしばしば、今まで見たことがなかったような物事の相貌を見せてくれる。
--岸本尚毅(本書帯文より)



疎に椿咲かせて暗き木なりけり
空に日の移るを怖れ石鹼玉
闇を瞠るや冷房の幻聴に
可笑しいと思ふそれから初笑
菊吸や茎に微塵のひかり入れ
人と舟秋解纜にひとつ影
返り花川は巌の段に急
仮初に涼しと詠みて徐々に情
鵯の山雨をこゑに私す

著者プロフィール

1976年富山市生まれ。愛媛県松山市在住。2010年第3回芝不器男俳句新人賞にて城戸朱理奨励賞受賞。2014年第32回現代俳句新人賞受賞。2015年「らん」同人。2019年句集『記憶における沼とその他の在処』(青磁社、2018年)にて第11回小野市詩歌文学賞。現代俳句協会会員。
そのほかの句集に、『境界-border-』(マルコボ.コム、2014年)、『新装丁版 小鳥』(マルコボ.コム、2015年)。

「2021年 『光聴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岡田一実の作品

最近本棚に登録した人

ツイートする
×