- Amazon.co.jp ・マンガ (917ページ)
- / ISBN・EAN: 9784921181024
感想・レビュー・書評
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ジョージ秋山の名作『銭ゲバ』を883ページ一挙収録という復刻版。分厚いです。重量感がハンパない。お値段も3500+税。それでも、これで『銭ゲバ』が読みたかったんですよね。通して一気読みできるのが利点でしょうか。
買った当時は高校生でした。何か通り過ぎることのできないものをこの作品に感じていたのだと思います。久々に読んでみたのでレビューします。
重たいなぁ。巻末特集の遠藤ミチロウの解説に「ナタ」という表現が出てきますが、言い得て妙だと思います。正しく、現代社会に生きる我々の実存的な姿を抉り出すような「ナタ」そのものです、蒲郡風太郎は。
キャラクターとしては私、すごく好きです。極端なくらい人間臭い。地獄に苦しむ悪人ということで言えば、蒲郡風太郎の他に露骨で分かり易いものを知りません。
ただ、「資本主義が生み出したバケモノ」というのは、半分そうかもしれませんが、半分は当たらないんじゃないかと思います。
存在そのものが見捨てられてしまった孤独、善き友と出会えずに世界中を敵に回さざるを得なかった不幸。この二つが蒲郡風太郎の苦悩の本体です。「銭ゲバ」と言っても、そうした孤独と不幸がたまたま「銭」というハケ口でもって現れた姿に過ぎない。銭故に悪党になったのではなく、悪党として振る舞うためにたまたま銭を武器にせざるを得なかった。最初に風太郎が手を掛けたのは彼に優しくしてくれた兄ちゃんですが、本当は殺したくなかった。「銭故に殺した」と思い込むこむことで自己正当化し続けるあり方そのものが、その後ピストル自殺に至るまで彼の人生を狂わせてしまった。私はこのように解釈します。
それにしても、ラストの筆で殴り書いたような文句は何度読んでも胸に刺さります。
そうだ
てめぇたちゃ
みんな
銭ゲバと同じだ
もっと
くさってるかもしれねぇな
それを証拠にゃ
いけしゃあしゃあと
生きてられるじゃねぇか詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ドラマを見てから読んだが、ドラマの方が面白い。
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ドラマのほうが好き・・・
というわけでもないかあ。
ドラマのシナリオ、岡田がすごいのが
わかった。 -
ドラマ化と言う事で再読。
やっぱり読後のなんとも言えないやるせなさが嫌になる。
これと「アシュラ」のどちらも時々読みたくなって読むものの、読後感の悪さが残ってしまう。
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面白かったー! 銭ズラ!!
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傑作。今こそ読まれるべきかもしれない。
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これを読まずに死ねない。
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こんなのが少年サンデーに載ってたとは… 怒りと悲しみの顔をもつ銭ゲバの表情が魅力的
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1970年、発刊当初、表現の過激さゆえに有害図書指定を受け、発売中止となった問題作。なにはともあれ、それだけで興味深いじゃないですか。
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