- Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
- / ISBN・EAN: 9784924684065
感想・レビュー・書評
-
ことばがなかった
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
安野光雅さんの訃報。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
追悼の思いで何か一冊・・・といったら『10人のゆかいなひっこし』か。広くお勧めしたいという意味ではなく、思い入れ部門で一位。
母が買ったのだろう、気づけばそばにあった。
左のページの家から右のページの家へ、10人のこどもたちがひとりずつ引っ越しをしていく様子を、セリフも文章もなしで描いた本。実は「美しい数学」というシリーズに連なる絵本だそうで、確かに初めのページをちゃんと読むと、左右合わせたら必ず10人いるわけだから、さあ今何人引っ越したかな?何人残っているかな?と考えながら読むことで数の概念を身に付けてほしい、というねらいが書いてある。
でも私は、ふたつのドールハウスで人形遊びをしているような感覚で、この本を読む(?)のが好きだった。何様式というのか知らないけれど、ヨーロッパ風な一軒家にも憧れたし、引っ越しを進めるこどもたちの顔こそ無表情ながら、何やらふたり会話している風だったり、じっと壁を見つめていたり、最後にひとりぽつんと残ったりしている様子に、なにか物語を感じていたような気もする。
大人になって実家を出るときにも、なんとなく手離せず一緒に持っていったその本を、今は娘が読んでいるのだからしみじみしちゃう。 -
10までの数字がわかればクイズみたいで、ずっと眺めてられる。
-
絵とページの仕掛けが好き。
-
こんなやりかたで数字を学んでもいいかも
ただ、人物が少しわかりにくいかな
もう少しキャラが個性あると移動がわかりやすい -
窓付きのページを挟んで見開きの左のおうちから右のおうちに、10人のこどもが一人ずつ引っ越していく。10と0からはじまって、9と1,8と2…と引っ越しが進んで最後は0と10。こっちのおうちではだれがどこでなにをしているかな? あっちのおうちにはいま何人いるかな? 無理に数えさせたり、足して十になることをいちいち確認させたりしなくてもいい(自分から数えたり発見したりできたらしめたもの)。かわいい絵をじっくり眺めて楽しみながら「あわせて10になる数」に自然としたしめるしくみ。(この本を手にとった大人の人はまず巻末の解説↓を読みましょう!)
「10という数をいろいろに分解して考える遊びによって、こどもに数と量の感覚を身につけさせることがこの本のねらいですが、はじめは、それぞれの場面や家の中の様子などに興味を持つだけでもいいのです。数を数える本だといって、大人が無理に何かを教えようとするのはよくありません。自分の力でものを考え、自分の力でこの本の中の数のしくみをつかみとってもらえば、それがいちばん理想的なのだが……と思っています。」 -
数のおべんきょう。
-
安野光雅さん。こう細かくじっと見ていられる丁寧な仕事の本大好きです。