いっしょってうれしいな

  • 童話屋
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784924684607

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  • シャーロット・ゾロトウについて、毎回同じような事を書くようで申し訳ないが、あまりに当たり前すぎて蔑ろにしがちな事の、かけがえのない大切さを、異なる視点から気付かせてくれる、素晴らしい児童作家で、しかもそれが子どもだけでなく、子どもを持った親の心まで、そっと慰めてくれる、そんな大らかで温かい心を持った素敵な女性。

    表紙のデザインも素敵だが、見返しには、♡と花の絵がどこまでも規則的に続くデザインが更に印象深く、その一貫性はまるで、何があっても決して変わらない普遍性を表しているように感じられる。


    『はなは まいにち じぶんでさいて』

    『とけいは チクタク いまをさす』

    『むしさんおいで あかりをつけたよ』

    『ふかふか そよそよ のはらは みどり』

    『はらりひらり 木のはがおちる
    ぼくとかあさんのうえに 木のはがおちる』

    私達が、普段暮らしている世界には、たとえそれがいつ何処であろうと、何かと共に存在しており、擬音も楽しい詩的な文章で、それを教えてくれると、改めて、私達の住む世界にも素晴らしいものが、たくさんあることを実感させられる。


    『やまをみているぼくは やま』

    『とりをみているぼくは とり』

    『ほしは どこで ねるのかな』

    『うれしいな ひろいうみ
    しろいすなはま かあさんもいっしょ』

    『ぼくとかあさんは ライオンをみる
    ライオンは ぼくとかあさんをみる』

    ノスタルジックな淡い絵柄は、シンプルで余計なものがないだけに、よりストレートにメッセージを届けてくれて、たとえ扉絵のように言葉が無くても、母と子が揺り椅子に座ってお互いに抱き合っている幸せいっぱいの表情を見ているだけで、思いは止めどもなく溢れてくる。

    時には、そんな素敵なタイトルとは真逆の気持ちになることも、毎日顔を合わせていればあるのかもしれない。しかし、上記の文章のように、ぼくの心の中には『ぼく』だけでなく、いつも『かあさん』がいっしょにあり続けていて、二人で一緒だから『うれしいな』と感じているわけで、それは本書の中の『いっしょ』が、『かあさんとの思い出』に基づいたものが多いことからも、よく分かる。


    家の中のどんなものたちとも。
    春夏秋冬とも。
    自然や動植物と出会ったときにも。
    心が喜びの叫びをあげていることに、気付く事ができれば、きっと

    『いっしょって うれしいな』


    コンパクトサイズのこの絵本。
    もし、タイトルの言葉を信じられない思いにとらわれたときは、いつでもどこにでも持ち出せるこの絵本を開いて、改めて、そのかけがえのない素晴らしさを思い出して欲しい。


    「いっしょって うれしいな」
    原題「SOME THINGS GO TOGETHER」
    童話屋(1991年)
    オリジナルは1969年(ゾロトウ)、1983年(カレンの絵)

    シャーロット・ゾロトウ 文
    カレン・ギュンダシャイマー 絵
    みらい なな 訳

  • 小さい子のおかあさんと一緒が嬉しい楽しいが詰まっていた。

  • おかあさんといっしょの本。おなかがでている絵が多くて、子供はわらっていた

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著者プロフィール

1915-2013年。米国ヴァージニア州生まれ。ウィスコンシン大学卒業。出版社で50年以上にわたり児童図書の編集者として活躍するかたわら、絵本作家として60冊以上の作品を出版。主な絵本に『うさぎさんてつだってほしいの』(冨山房)、『かぜはどこへいくの』(偕成社)、『ねえさんといもうと』(福音館書店)、『あらしのひ』『いつかはきっと』(ほるぷ出版)、『はるになったら』(徳間書店)などがある。

「2018年 『かあさん、だいすき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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