ふしぎなたね (美しい数学)

著者 :
  • 童話屋
3.97
  • (22)
  • (33)
  • (22)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 288
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784924684676

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 表紙を一枚めくると、もうお話がスタートしている。
    一見昔話風で、実は数学の絵本。でもそれだけじゃない。
    これはなかなか奥が深いお話で、色々な読み方が出来そうだ。
    数学の好きな人も苦手な人も楽しめそう。

    「むかしあるところに」怠け者の男がいて、仙人から「ふしぎなタネ」を2個もらう。
    1個焼いて食べれば一年間お腹が空くことはなく、1個を地面に埋めておくと次の秋には必ず実って2個のタネが収穫できるという。
    さて、はじめの数年間は仙人の言うとおりにしていた男だったが、ある年に気が付く。「このままだと いつまで たっても おんなじだ」。

    そうそう!タネを2個とも埋めれば次は4個の収穫があり、そのうち1個だけ食べて3個埋めれば6個の収穫になる!そして、ここから計算が始まる。

    気づいてすぐ実践し、試行錯誤を繰り返しながら家族を増やしたりもしていく。
    その10年間が劇的で、増やすことによる喜びもあり、増やすだけでもダメなのかと気づかされたり。さてさて、この計算が最後まで出来るかどうか!
    それぞれの場面ですべてのタネが絵で描かれているので、それを数えれば答えが出る仕組みだ(笑)。でも紙と鉛筆を使わずに答えが出ると、妙に嬉しくなる。

    掛け算が授業に出てくる中学年以上向き。約8分。
    でも決してそれだけではない。
    成長のためには同じことの繰り返しではなく、自ら新しいことを実践すること。
    生産業に携わる人たちは、このようなことが日常なのだと学ばされるし、おまけに、災害に遭った時はとにかく命を優先しろとまで教えてくれる。
    なんとまぁ中身の濃いお話だこと。
    ラストの一ページなんて、ほとんどミレーの『晩鐘』である。
    安野さんによる「あとがき」まで、ぜひぜひ。

    • nejidonさん
      vilureefさん、お久しぶりです!コメントありがとうございます。
      またお話できて、とっても嬉しいです(♡)

      以前のアイコンの子は...
      vilureefさん、お久しぶりです!コメントありがとうございます。
      またお話できて、とっても嬉しいです(♡)

      以前のアイコンの子は、頭にミカンを乗せていた子ですね。
      あの子は20歳の誕生日を目前にして先々月亡くなりました。
      もうね、あまりにも悲しくて悲しくて。
      写真を見ていても泣けて仕方がなくて、それでアイコンを替えました。
      分かりにくくてすみません。
      ブクログはアイコンを目印にしてますから、替えると探せないんですよね。ゴメンナサイ。

      今度の子は我が家の末っ子で(それでも8歳)、真っ白でオッドアイです。
      無邪気な甘えっこで、一緒に遊んでいると、前のアイコンの子を
      亡くした悲しさをしばし忘れさせてくれます。

      安野さんのこのシリーズは、算数好きになるものが何冊かあります。
      シリーズでまとめてあると、図書館で探しやすいですよね。そうであると良いのですが。
      佐藤さんの本は残念なことにこちらには置いてなかったです。
      今度行ったときにリクエストしてみますね。

      vilureefさん、日々の暮らしもブクログも、順調な時ばかりではありませんが、
      細々とでも続けていきましょうね。
      2017/06/17
    • vilureefさん
      そうでしたか…
      20年間一緒に人生を共にした猫ちゃんを失くすとはさぞかしお辛かったでしょうね。
      私も1年以上たっても思い出すと涙が出ます...
      そうでしたか…
      20年間一緒に人生を共にした猫ちゃんを失くすとはさぞかしお辛かったでしょうね。
      私も1年以上たっても思い出すと涙が出ます。

      でもその悲しみを癒してくれるのもまた猫なんですよね…
      末っ子猫ちゃん、甘えん坊なんですね。
      さぞかし可愛いことでしょうね〜(o^^o)

      今や空前の猫ブームですよね。
      やっと時代が私たちに追いついたのかしら?(笑)
      2017/06/17
    • nejidonさん
      vilureefさん、優しい言葉をかけていただき、また涙が・・
      皆さん同じかと思いますが、自分の身体の一部のように思っていたのですよ。
      ...
      vilureefさん、優しい言葉をかけていただき、また涙が・・
      皆さん同じかと思いますが、自分の身体の一部のように思っていたのですよ。
      いずれ来る日だとは頭で分かっていても、心が受け止めきれません。
      時間をかけて、もういないという現実を認めていくしかないんでしょうね。

      猫ブームは嬉しいことですが、複雑な部分もありますね。
      よく見に行くペットショップで、急激に猫が増えまして。
      結局金儲けか!とツッコミを入れてます。
      ちなみに、我が家の子たちはみんな野良にゃんでした。
      まぁ、一緒に過ごした時間の大切さは、出自なんて関係ないですけどね。
      末っ子のオッドアイの子、今も私の膝の上ですよ♪(^^♪


      2017/06/18
  • 「美しい数学」というシリーズ。
    できた実の中から少しを食べて、あとはまた植える。
    それを繰り返す。
    そうすると、来年にできる実がどんどん増えていく。
    畑も大きくなっていく。
    家族も増える。

    だけど災害にあい、少しの実が残る。
    子供の無事を喜び、そして残った実の一部を食べて残りは植える。
    また始めから。

    数のお話としても素晴らしい絵本だと思うけど、
    また始めればよいのだというのが すごく心に響きました。

    絵もとてもきれい。
    素敵な絵本でした。

  • 画家・絵本作家の安野光雅さん。美しい細密な絵が印象的ですね。
    「旅の絵本」シリーズや「ふしぎなえ」の系列、はたまた『平家物語』や『即興詩人』などの文学作品の絵本化など、さまざまな作品がありますが、1つの大きな柱として、科学や数学にかかわるものもあります。
    これはそんな数学を絵本にした「美しい数学」シリーズの1冊です。

    冒頭はこんな風に始まります。
    むかし あるところに なまけものの男が すんでいました。
    冬の日のこと 男がぼんやりと 空を ながめていると
    せんにんが でてきて
    「ふしぎな タネを あげよう。そのタネを 1こ やいて たべれば
    1年かんは もう なにも たべなくても おなかが すくことはない。
    また この タネ 1こ 今 じめんに うめておくと、
    らいねんの 秋には かならず みのって 2こになる」
    といって ふしぎな タネを 2こ くれました


    あら、なまけものの男には願ってもないお話ですね。
    さぁ、男はどうするでしょう? 皆さんならどうするでしょうね?

    男は1個のタネを食べ、1個のタネを地面にうめます。
    その年は1年、おなかが空かずに済み、翌年にはちゃんと2このタネを手に入れました。
    そしてまた1個のタネを食べ、1個のタネを地面にうめました。
    その翌年、またまた2個のタネを手に入れました。
    めでたし、めでたし。

    ・・・・いやいや、でもね、それって、何年たっても同じことの繰り返しになるのですよ。
    当座は過ごせますけれど、何年たっても進歩もない。
    男ははたとそれに気づきます。
    それじゃあどうしようか。
    男は1年、他の物を食べて我慢をし、2個のタネを地面にまくことにします。
    さぁどうなるでしょうね。

    安野光雅さんの柔らかな美しい絵をながめながら、2個のタネが4個になったら、そのうちの1個を食べて残りをまいたら、そして男に家族が増えたら、と読者も一緒に考えていくことになります。
    安野さん、タネの数も実はきちんと描いているのもすごい!
    最後には男は大きな試練に見舞われるのですが、何とか乗り越えられそうですよ。
    もうきっと、なまけものでもなくなったのでしょうね。

    楽しく眺めて数に親しむ。そして論理的に考える。
    そんな楽しい絵本です。

  • これ途中でわからなくなると、わかんなくなる。S11

    優しい絵と不思議なできごとが何が起こるんだろうとわくわくする。
    ちびちゃん達には「ひとつぶのお米」の方が展開が速くて好評。

  • 2019.09.17

  • 読むだけ読んで、数を出そうとしない自分の、なんという怠け者っぷり。

  • 「これ、どんぐり問題だったら絵を描くのとってもとっても大変だよね!」とニコニコ聞いていました。

  • 読んでいる本の中で、子どもにシステム論を考えさせるのに向いている本として紹介されていたので借りてみた本。
    算数の本だけれども、普通に面白かった。

    札幌市の図書館で借りた本。

  • 面白い

  • max 240コ(笑)

全38件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

安野 光雅(あんの みつまさ)
1926年、島根県津和野町に生まれる。BIB金のリンゴ賞(チェコスロバキア)、国際アンデルセン賞、講談社出版文化賞、菊池寛賞などを受賞。1988年紫綬褒章を受章し、2012年文化功労者に選ばれる。
主な著作に『ふしぎなえ』「『旅の絵本』シリーズ(全8巻)」(福音館書店)、『本を読む』(山川出版社)、『小さな家のローラ』(朝日出版社)などがある。いまなお『旅の絵本Ⅸ』、『いずれの日にか国に帰らん』など新刊を続々刊行。ほかにも多くの書籍の装丁を手がける。
2001年、津和野町に「安野光雅美術館」、2017年、京丹後市の和久傳の森に「森の中の家 安野光雅館」が開館。

安野光雅の作品

ふしぎなたね (美しい数学)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×