おんなのことば (童話屋の詩文庫)

著者 :
  • 童話屋
4.19
  • (140)
  • (75)
  • (71)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 1049
感想 : 135
  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784924684782

作品紹介・あらすじ

自分を叱る、自分を励ます。茨木のり子初の詞華集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 王様のブランチで、イモトアヤコさんがおすすめしていて
    有名な一節は知っていたけど、しっかりと読んでみたいなと思い手に取った。

    「自分の感受性くらい」を始めとして
    力強い表現が並んでいた。
    何度も、はっとなる瞬間があった。

    「わたしが一番きれいだったとき」「夏の声」「落ちこぼれ」が特に印象に残った。

    「いくじなしは いくじなしのままでいいの
    泣きたきゃ 泣けよ
    意気地なしの勁(つよ)さを貫くことのほうが
    この国では はるかに難しいんだから」

    「落ちこぼれ 和菓子の名につけたいようなやさしさ」

    約30年前に出版された作品。
    (アンソロジーだから詩自体はもっと前に発表されている)
    今でも全く色褪せず、令和の現代に生きる人、特に女性の背中を、十分に、力強く押してくれる作品だ。

  • 大好きな大好きな詩集。

    茨木のり子さんの詩を読むたびにこんな女性になりたいと思う。
    凛としていて、可愛らしく、自分にも人にも厳しく、繊細な感受性を持ち、大きな愛のある女性。

    この本はこれから先も何度も何度も読み返して、励まされたり慰められたりするんだろうな。

    "汲む“と"自分の感受性くらい"が特に好き。

  • 家にあった茨木のり子さんの詞華集です。
    再読しました。
    その中から、今いいと思った詩と感想をひとことずつ。

    「わたしが一番きれいだったとき」
    私は戦争体験はないけれど、ずっと孤独だった気がします。

    「あほらしい唄」
    もう、私を娘などと呼ぶのは母くらいのものですが。

    「問い」
    「人類は」を「人生は」に変えて読んでみたらどうなるでしょうか。

    「一人は賑やか」
    なんだか笑みがこぼれてきます。

    「食卓に珈琲の匂い流れ」
    日曜日の朝の珈琲の匂い。私もすいこんでみたいです。

    「友人」
    私にも一人か二人はいるので秀(しゅう)でしょうか。

    「十二月のうた」
    今、まさに師走です。
    私は、大切なものは絶対に落とさないようにしたいです。

  • 著者の六冊の詩集から抜粋された三十五編の詞華集。一番好きな「自分の感受性くらい」が冒頭にあり嬉しかった。

    「いい詩には、ひとの心を解き放ってくれる力があります。いい詩はまた、生きとし生けるものへの、いとおしみの感情をやさしく誘いだしてもくれます。」

    あとがきで引用されていたこの文章に、田中和雄氏と同様に大きな共感を覚えた。

  • 茨木のり子さんの6冊の詩集から選んだ詩を
    収録した1冊です。

    開いたら最後、
    冒頭の「自分の感受性くらい」に
    心をがしっとつかまれてしまう…

    これが「おんなのことば」という詩集の
    力です。

    もちろん
    ピンとくる詩やそうでない詩と
    様々にありましたが、
    (そのため☆は3つです)

    ピンとくる詩のもつ力はすさまじく、
    心の奥底までぽとんと落ちていき、
    もぐっている扉をトントンとたたくのです。

    「みずうみ」「待つ」「さくら」
    「あほらしい唄」「最上川岸」
    「十二月のうた」「汲む」、
    そして童話屋・田中和雄さんによる
    「あとがきに代えて」は、
    特に味わい深く、しみるものがありました。

    人にはもともと、感じる力がそれぞれに
    備わっているけれど、
    外側の環境がそれにフタをしてしまう。

    でも「おんなのことば」のいくつかの詩は
    感じる力のフタを開けるに、
    きっとなってくれると思います。

  • 『みずうみ』『汲む』が特に良かった。

  • 戦中に青春を過ごした著者の瑞々しい感性を綴った詩集。

    詩というものは10秒、長くても1分あれば読み切れるような短いものであるが、その中に作者が感じた感情を蒸留させたものが詰まっているように感じさせられる。

    特に茨木のり子さんの文章は苦難や理不尽の中にあっても、決して自分を手放さないように、弱い人、弱っている人への慈しみを無くさないようにという強さと決意を感じさせる文章ばかりでした。
    大げさでなく、日本の宝になるような詩だと私は思います。

    人生の折々に時々開きたいと思います。

  • 茨木のり子さんを初めて知ったのは「汲む」。とてつもなく衝撃だった。

    その衝撃をあなたにあげたい。すべてが残らなくてもいい。「汲む」が残らなくてもいい。この中のただ一行が、いつかのあなたの支えになればいい。

    いつか、その答え合わせができたらいいね。

  • 茨木のり子の詩は
    女性としての美しい精神に満ちています。

    自立するということ、
    情を持ちつつも厳しく世の中を眺めること、
    男性からの視線を受け止めること、
    子供達を育てようというたくましい母性を持つこと。

    外見を美しくたもつことも大切かもしれませんが、
    心のあり方も、やはり美しくありたいものです。

    この詩集を読めば、
    凛とした気高い女性のスピリットを感じることができます。

    自分の感受性くらい、は叱られているようだけど、それが心地よく響く作品。

  • 著者初の詞華集。
    今年春に世田谷文学館で行われた著者の展覧会に行ったのをきっかけに再読。
    淡い色使いの可愛らしい表紙に油断をしてページを捲ると、一作目は「自分の感受性くらい」。いきなりガツンと殴られる。余計なものをそぎ落とした力強くも逞しい詩から、軽快な言葉遊び、そして女性らしい素直だったりそうでない感情など。
    詩というと少し深読みが必要だったり言葉の意味を図りかねる場合もあるが、著者の詩は飾り気がなくて、実直で、堂々としている。茨木さんの詩を前にすると「叱咤激励」という言葉が頭に浮かぶ。
    でも個人的には茨木さんの恋の詩が好き。ちょっと意地っ張りな雰囲気が可愛らしい。

全135件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作詩:詩人。大阪生まれ。1953年、川崎洋と同人誌『櫂』を創刊。戦後の現代詩をリードする。代表作「わたしが一番きれいだったとき」の他、詩集『対話』『見えない配達夫』『鎮魂歌』など。


「2017年 『女声合唱組曲 歳月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

茨木のり子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
茨木 のり子
谷崎潤一郎
吉本ばなな
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×