- Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
- / ISBN・EAN: 9784924751088
感想・レビュー・書評
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一般公募した「怖いもの」909集。
当人にとって怖いこと、
怖かったエピソードを綴った短文が淡々と並べられていて、
その装飾を廃した味気なさ、
冷ややかさが恐怖感を盛り上げることに成功している。
が、中には「実体験じゃなくて都市伝説のヴァリエーションでは?」
と思わされる話も。
いや、もしかすると、逆に、
この本を読んだ人たちが尾鰭を付けて拡散させたのか??
って、後から考えるようになった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1996.6.19
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あなたにとって怖いものは何ですか?この質問の回答909を集めた本。ひとによって受け取り方は様々でしょうが全然怖くないもの、背筋が冷たくなるほど怖いものなどいろいろあります。あなたの恐怖のツボを突くモノもこのなかで息を潜めているはず。
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ラジオか何かで公募した、「あなたの怖いものを教えてください」というテーマに寄せられた回答。その集積です。一言一行づらづらと「怖いもの」が並びます。確かに怖いものから、どうしてこんなものが?というものまで。回答者のこころのうちを推し量りながら読むとやたらめったにいえーで、なかなか進みません。字の裏側に、物語の海が広がってますね。
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「怖いもの」が並ぶ。ただそれだけ。
ありがちな(スタンダードな)恐怖がつらつら書いてあるのかと思ったらさにあらず、簡潔明朗で端的な語がビシッとしるしてあって、まことにいさぎよい。『夜中に目を覚ますと妻が顔を覗き込んでいた』『気がつくのが遅すぎた』『生き埋め』『密告』。どれひとつとっても、名もない回答者のみなさんの人生がカイマ見えるようではないか。「生き埋め」を怖がる人間というのはいったいどんなひとなのか? ふだんどういう生活をしているのか? 具体的な内容がわからない「遅すぎた」も怖い。「密告」はされるのが怖いのか、それとも、してしまったあとでばれるのが怖いというのか。どちらでもありうるような、そしてそれを怖いと思う人がいるのだなという確かな実感。ほとんど無限にひろがる空想世界。