ねずみのとうさんアナトール

  • 童話館出版
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本棚登録 : 432
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784924938335

作品紹介・あらすじ

読んであげるならおよそ6才くらいから。

感想・レビュー・書評

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  • ねずみのアナトールが働くようになった経緯が書かれています。
    先に続編の「アナトールとねこ』を読んでしまったので、順番が逆になってしまって、ちょっともったいなかったなと後悔…

    この絵本では、奥さんねずみのドーセットの控えめだけれどアナトールをとても尊敬して信頼している様子が、言葉や絵から伝わってきました。

    アナトールって、ほんとに賢くて、フランスで一番、満ち足りたねずみですね。大好きです。

  • 小学校時代授業でこの本を読んで、めちゃくちゃチーズが食べたくなったし、臭いチーズも食べれるようになりました。
    ネズミに対する偏見も無くなった…かな。アナトールみたいに意思の疎通が出来るネズミと一緒に暮らしたいと思っていた時期もあります。(お陰で高校と大学の研究室で沢山のネズミと生活するようになりました笑)

    人生に影響を与えてくれたこの絵本が、まだまだ沢山の人に読み継がれている事が、純粋に嬉しいです。

  • 昔、違う絵で読んだことがあった。表紙のねずみの絵がちょっと気持ち悪くて、逆に印象に残っていたのだが、こちらは、さすが、ポール・ガルドン、いい絵。なぜ初めからこの絵で出さなかったのだろう。権利関係で使えなかったのか?

    ねずみの町があって、そこでねずみたちが人間のように暮らしている。夜になるとねずみの成人(?)男性は(1956年初版だから女性は子どもたちと家にいる)自転車で、パリに行き、人間の家で食料を調達するのが仕事。
    ある時アナトールは人間がねずみを「ぞっとするほどきたない」「フランスのはじだ」と評するのを聞き、ねずみの名誉のために一仕事をする。

    アナトールはベレー帽に青いシャツ、赤いスカーフ。友だちのガストンは赤と黒のボーダーTシャツで、おしゃれ。
    赤、青、白で描かれているのは、もちろんフランスだから。表紙をめくるとフランスの国旗になる。
    しかし、実は絵を描いたガルドンも文章を書いたタイタスもフランス人ではない。
    ねずみのファッションもフランスのイメージなんだろう。

    リアルに考えたらネズミが試食したチーズなんてゾッとするけど、幼い子どもはアナトールの立場で読むので問題なし。

  • 父さんねずみのアナトールは、いかにしてフランスいち幸せで満ち足りたねずみになったのか?

    パリ近郊の小さなねずみ村で、妻と6匹の子どもたちに囲まれて暮らすアナトール。それだけでも結構幸せそうなんだけど、それだけに留まらないのがこのお話の肝。

    ある日、自分たちねずみが人間から「台所を荒らす汚らしい存在」だと思われている事にショックを受けたアナトールは、食料を得るのと引換に人間の役に立ちたいと考えます。
    そこで考えついたのは、夜にチーズ工場でチーズを試食し、的確なアドバイスを残すという仕事(なにせチーズの味見に関しては、世界中でねずみの右に出るものはいませんから)。
    アナトールの狙いは大当たり。彼のアドバイスに従って改良されたチーズは売れに売れ、チーズ会社は大儲けします。社長はアナトールの働きに感謝し、今後もずっとパンやチーズ、お菓子などを贈呈することを約束。こうしてアナトールは盗みではなく、報酬として糧を得られるようになったのでした。

    労働とは、誇りとは何か?を描いた素敵なお話だと思います。
    脇役たちもまた素敵!アナトールの親友・ガストンの台詞「友だちってのは、そうそう気をわるくしないものさ。信じあっているからな。幸運を祈るぜ!」にはめちゃめちゃ痺れました。かっこいい。

    ツール・ド・フランスよろしく、自転車で食料調達に向かうねずみたちもかわいかったなあ。

  • 自分では買わないと思うんだけど、勧められて購入したところ、けっこう長いにも関わらず6歳息子も大好きになり、「ちょっと長いな」と思いながら寝る前に読んであげます。
    この本が好き、という人は、人によって好きなポイントがいろいろあると思いますが、私はアナトールの生き方とか、「ほこり」や「めいよ」に心動かされるというよりは、アナトールとガストンの友情の物語としてとても良いお話だと思います。ガストンはちょっとしか出てこないけど、アナトールが単独行動をするとき「ともだちはそう簡単には気を悪くしたりしない」と言って、何も聞かずにいてくれます。そして、アナトールの仕事が軌道にのって(っていうのも変だけど)、仕事を手伝ってくれないかと持ちかけられたとき、アナトールを褒め称える。このあたりが、私は好きです。人それぞれに解釈もでき、奥深い絵本だと思います。
    何度も読んでいますが、最近息子が「ほこりってなに?めいよってなに?」と聞くようになりました。説明はしたけど、こういう良い本を読んでいるうちに、胸にしっくりと理解できるようになると思います。

  • ストーリー、絵、ともに非常に上質な絵本に出会えました。人から評価を得ることはすごく大変。「それが人生ってもんさ」。家族を幸せにできていればそれで十分。人の評価は気にしなくていい。そう思えれば楽だけど、やっぱり割り切れない、という気持ちはよく分かる。自尊心は邪魔な時もあるけど大切なものでもあるよね。人の役に立てるって素敵だ。ガストンとの友情あふれるやりとりが粋。

  • ねずみが人間に嫌われていると知ってショックをうけるねずみのとうさんアナトール。じゃあどうしたらいいか。悩んでいないで考えて行動したアナトールはすごい。仲間を守るために、自尊心を守るために。トリコロールがめっちゃおしゃれ。

  • ネズミのアナトールは自分の誇りをかけて、チーズの味ついてのコメントメモを残して、それはチーズ工場の人間たちも納得させるものだった。シリーズの第一作。

  • 3歳から気に入っている本
    何度も読み聞かせた
    恐らく最初は絵を気に入っていた?
    本当にこんなネズミがいたらいいなぁ
    家族思いで責任感のあるアナトール
    続刊でも大活躍

  • 2y4m16d
    人間の食べ物をくすねるだけだったネズミが、チーズ工場で影の味見担当となり活躍するお話。
    タイプライターが出てきたけれど息子は知らないので、お化粧するやつ??と言っていた。

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