トリツカレ男

  • ビリケン出版
3.76
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感想 : 137
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  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784939029165

感想・レビュー・書評

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  • 切なくも美しい童話のような物語

    あまり聞いたことのない本が読みたくて、ブックパッカーという貸本屋さんを訪れた。
    私のリクエストは「徹夜してしまうくらい惹かれる本」

    こうして借りたのが本書であり、リクエストのとおり、気づけば物語に入り込んで2時間ほどで読み終わってしまった。



    トリツカレ男のジュゼッペは、いちど何かにとりつかれると、ほかのものが目に入らないくらい夢中になってしまう

    次から次へと、とりつかれるように夢中になるジュゼッペが、あるときとりつかれたものとは・・

    ユーモラスな口調の語り手から紡ぎだされるジュゼッペの物語はときに切なく心を打たれる

    読後、押入れからMr Children 「HERO」をひっぱりだして聞いてしまうほど、この歌がよく似合う。


    切なくも美しいこの物語に、文字通りトリツカレてしまう本です。

  • 【小説】トリツカレ男 純粋で温かい気持ちになれる恋愛小説でした。

  • ハッピーでファンタスティックなお話だった。

  • 始めは普通に読んでいたが、終盤に近づくにつれてジュゼッペの暖かい気持ちや男らしさに泣けてきた。
    ジュゼッペはかっこいいやつだった。
    比較的短いし、読みやすい文体なので本が嫌いな人にも是非読んでもらいたいなぁ。

  • これを読んだときに後にも先にもないぐらい涙し、その時の夏の空気や冷えたフローリングや自分の体勢まで覚えている。

  • 何気なく読んでみたら
    面白すぎて一気読み
    素晴らしい一作
    4.8

  • 「なにかに本気でとりつかれるってことはさ、
     みんなが考えてるほど、
     ばかげたことじゃあないと思うよ」

  • トリツカレ男のまっすぐな愛情。自分もこんな風にひとを愛したいと思える、とてもあったかい物語。
    ジュゼッペはもちろん登場人物が皆愛らしい。

    きっとこの先何度も読み返したくなるだろう
    大好きな一冊になりました。

    氷の上の私たちはいつか転ぶ。
    タタン先生の言葉が印象的

  • 人生に無駄なものなんて無い。
    どんなに寄り道しても、遠回りでもちゃんと意味が有る。

    感動するというよりも、なんだかほっこりする話です。

  • 自分の今の状況と関係あるかもしれないけど、読んでいてこんなに何度も泣いた本は初めて。そして最後にはじんわりと幸せになれた。ジュゼッペとペチカという名前。言葉づかいと、独特な世界観。いしいしんじさん天才かと思う。他の作品も読もう。全部。

  • なんて素敵なラブストーリーなんでしょう。1時間ちょっとで読めてしまいました。
    読み終えて、幸せな気持ちになれるっていい。また読み返したくなるかも。
    初めて読んだいしいしんじさんですが、他の作品も読みたくなります。

  • 名作だ…泣けます。
    この人は本当にストーリーテラーだなあと思います。

  • 何でもいい。何でもいいから何かひとつでも本気で取り組んだことは
    あっただろうか。
    自分にそう問いてみたけれど何もひとつも見つからなかった。

    ジュゼッペはすごい。
    なんでも中途半端じゃなくて全部自分のものにしてしまう。

    なんでも本気でやっていればいつか報われるってネズミが言っていたけどその通りでジュゼッペの生きている中でどんどんそれが報われていくんだ。

    あたしの心にせまってきた本でした。
    また、読もう。また、ジュゼッペに会いに行こう。

  • 2009/08/30 図書館より
    私が今までに読んだいしいしんじさんの作品の中で最もテンポよく読めたものがこちら。一件無駄で無意味に見えた行動でも、誰かを幸せにする事が出来る。それは自分も然り。
    読後の気分が暖かかったのは、いしいさんの作品において珍しくみんなが救われていたからかと。どうやら自分はひねくれていてもハッピーエンドが好きなようです。今気付いた。

  • 突然何かにとりつかれてしまう男の数カスの趣味が、
    ある女の子に出会いひとつの糸でつながっていく。

    自分はこんな生き方でいいのかと
    迷ったときに勇気をもらった本。

    25歳女性

  • こういうこそばゆくなるようなハッピーエンド大好き。
    好きな人のためなら自分も犠牲にしてしまうところとかも大好き。

  • かわいい かわいい
    北欧へいきたくなる 
    そんなおはなし

  • いしいワールドな、恋愛小説がいいです。いしいさんの本がやっぱりだいすきで、いま読み漁ってます。

  • なにかに夢中になりたいと思った。

  • やさしさと奇跡に満ちた、読む人をとても幸せにしてくれるおはなし。

  • いしいしんじさんの作品は、いつでも皆の
    なみだをさそう。

    ジュゼッペのペチカへのトリツカレ方は、いままで自分がトリツカレたものを、フル活用していた。タタン先生に変装してまで、ペチカのところに通いつめた。そこに感動した。

  • いしいしんじにしては珍しくハッピーエンドな話。一途にペチカのことを思うトリツカレ男。そんなトリツカレ男を応援し、心配するねずみくん。そしてタタン先生の愛。泣けること間違いなしの物語です。必読!

  • 「あの映画のタイトルってなんだったけ・・?」
    と後々思い出ださせてくれたのが、このお話でした。
    そう、ひとつの映画のような物語です。

  • 久しぶりにほっこり。
    とりつかれるって才能だ。

    いしいしんじじゃなきゃ書けそうにない
    夢のような美しいお話でした。

  • いしいしんじが大好きです。
    その中でもコレを。
    とりつかれているのはたぶん、みんな一緒。

  • いろんなことにトリツカレるけど、全部徹底的にやり遂げてるから偉いなぁ。
    みんなまっすぐでやさしい。
    純粋ってこういうことかしら。

  • あたしがはじめて読んだいしいしんじのお話。引き込まれて、すぐだいすきになりました。ジュゼッペもペチカもきらきらしてる!

  • 何かの為に頑張ることの大切さ。
    その結晶が生んだ心温まるおはなし。
    キラキラがいっぱい詰まっています☆

  • やってきたことが無駄にはならないと妙に感心します。

  • ジュゼッペの何にでも染まるまっすぐさ、まっしろさ。それはいつの間にか周りの人をやわらかくあったかくする。

著者プロフィール

いしい しんじ:作家。1966年、大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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