枕の千両

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784939138782

作品紹介・あらすじ

“枕"が主人公のハードボイルド!

百足山(むかでやま)のトラブルシューター、颯爽登場!

『がきデカ』『喜劇新思想大系』『光る風』等々の漫画作品で知られる山上たつひこ氏の最新長篇小説!
近年は、いがらしみきお氏との『羊の木』、喜国雅彦氏との『冷馬記』などの漫画原作作品を精力的に発表されてきましたが、
12年ぶりの書下ろし小説となる本作は、「漫画を描くように書いた小説」(山上たつひこ氏)です。
架空の街を舞台に、「枕」の主人公(!?)が連続レイプ魔(これがすごい! )を追いつめます。
隅々にまで山上漫画のエッセンスが詰まった傑作ハードボイルド小説です。

感想・レビュー・書評

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  • 0166
    2019/12/17読了
    枕…!とてもかっこいい枕!
    暴力シーンやレイプのシーンなど、読んでて気が滅入るシーンが多いが、読後はスカッとする。
    登場人物が多く、みんな気になる。寿司屋出てきてたの一瞬だけども、きになるなあ。

  • 文学

  • 面白かった。
    枕として生を受けた男の活躍を描いた、
    ファンタジックハードボイルドストーリー。

    普通の男ではなく枕なのでやたらとシュール。
    漫画チックな印象だが、変にギャグをいれず、終始ハードボイルドに徹している。
    悪役が後半で仕掛けてくる。得体のしれなさと、これでもか!と襲いかかってくるところはGメン75の望月源治のような印象を受けました。

  • 著者はあの「がきデカ」を描いた漫画家で装丁は江口寿史。本屋をぶらぶらしなければ出会えなかったであろう。
    生きてる枕(中身は蕎麦殻)が、凶悪かつ不死身の連続婦女暴行魔やその兄(市長の旧友で大手葬儀屋。昔は市長と組み殺人・詐欺等やりたい放題)を、あの手この手(枕だけに変幻自在だし、使って眠っている人の思考を読み取ることも出来る)で懲罰する。
    実に漫画的な話だと読み終えれば、あとがきには小説も漫画も作成プロセス・思考は同じであり、これは文章で漫画を書いたものとのこと。そこには読者が軽い緊張感を持ちながら読み、読み終わったらしばしそこに佇んでくれると良い、とも書いてあるが、まさにそのような小説になっている。
    なかなか面白かった。

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著者プロフィール

山上たつひこ
一九四七年徳島県生まれ。出版社勤務を経て漫画家に。代表作は、『がきデカ』『光る風』『喜劇新思想大系』など多数。特に『がきデカ』は社会的にも大ブームとなり、掲載誌の「少年チャンピオン」を少年誌初の二百万部に押し上げた。一九九〇年、マンガの筆をおき、本名の〈山上龍彦〉として、『兄弟!尻が重い』『蝉花』『春に縮む』などを発表。 二〇〇三年より、再び〈山上たつひこ〉として、小説『追憶の夜』(のちに『火床より出でて』と改題)を発表し、漫画「中春こまわり君」を描く。最新刊は『枕の千両』(小説。小社刊)。原作を担当した『羊の木』(いがらしみきお画)で、二〇一五年文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞。

「2017年 『大阪弁の犬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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