- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784947702739
作品紹介・あらすじ
美しくきびしい自然と親切な人々、イラン人と語り明かしながら、ザグロス山脈の山奥の村を訪ね、遊牧民を探し求めた蔵前仁一のイラン紀行。
感想・レビュー・書評
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2014年のイラン。「旅で眠りたい」以来24年ぶりのイランは、当時よりずっと自由で、当時と同じように親切な人ばかりの国であった。「イランでは、ホスピタリティーのない街を探す方が大変なのだ」。街で、親切な人が次々と現れて、旅をサポートしてくれ。見返りを要求しない親切な人はどの国にもそれなりにいるけど、経験的に、東南アジアや南アジアではどちらかというと比較的少数派で、親切の後にお金を請求されるなんてことは結構あったりするけども、イランではそれがない。それは、例えば沢木耕太郎「深夜特急」でもそうである。
イランはペルシャ人だけの国ではなく、たくさんの民族がくらしている多民族国家。僕の知らないクルド人の村や遊牧民のテント。隊商宿。シーア派の聖地。写真も素晴らしい。見たことのなかった村や風景。
交通手段やホテル、食事のことも詳細で、いい旅行ガイドにもなっている。行ってみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よく、どこからともまく親切なイラン人が出てきて助けてくれるという展開、日本に来たことがある人もない人も日本大好きと言ってくれている。
イランに行きたい!と前々から思っているが、こんな本を読んじゃうとますますもってどしどし行きたくなってしまうではないか!(で、行ってみたら失望したりして。)-
本当に、この本を読むとイランに行きたくなりますね(笑)。行かれた折にはこちらにご感想を、ぜひお寄せください!
本当に、この本を読むとイランに行きたくなりますね(笑)。行かれた折にはこちらにご感想を、ぜひお寄せください!
2016/04/20
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実際にイランへ行きたい人には、物価や情勢はともかく、ためになるんではなかろうか。
私としては『バックパッカー蔵前仁一さん』をイメージして読み始めたので、肩透かし感は否めない。まぁ流石に以前のような無茶はできないよなぁ。 -
イランに行きたい!
遊牧や砂漠の星空、そういったものが便利な生活とうまくやっていけるような世界を望む。
最近にわかにイランは本来の姿を現してきているように思えうれしい。
今まで西欧からの見え方に偏っていたことがあらためて明らかになったように思う。 -
イランへの観光旅行と聞くと、昨今の情勢の悪化で、咄嗟に危険と反応してしまうが、国境付近はともかく、テヘランやシラーズなどの観光都市は、外国人観光客が溢れ、市民の生活も普段通りという。旅慣れた著者によって紹介される、あまり日本に伝わってこないイランとその人々の今日の姿はとても新鮮に感じた。時折挟まれる写真もきれいで、思わずイラン旅行への憧れが湧く。
宗教的な縛りも以前に比べて緩やかになっているという実情なども興味深く、逆に西欧圏を通したイラン像に縛られる事の脆さを感じた。とはいえ、情勢の変化の激しい地域だけに、この国への観光が叶わなくなるような事態は起きないようにと願わずにいられない。