養老先生のさかさま人間学 (ZouSan Books)
- ミチコーポレーション (2021年5月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784990315054
感想・レビュー・書評
-
考えることを楽しむ(考えずにはいられない?)姿勢。考えないフィジカルゲーは楽だけどあとで後悔する。「後悔する」というのは、苦しむとか大変、とういよりは、楽しめなくなる、に近いのかと思う。年をとって、いろんなことが終わっていって、自分でできることが減っていくときに、今まで考えたことの蓄積の延長で世界を見ることができたら退屈しないで住みそう。そういう生き方を体現してる人だと思った。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
養老先生の著書の中では易しい文体です。解剖学者だからか物事を多角的に分析、本質に迫る。本当に頭の良い方で人柄も温かく大好きな方です。私の中の素敵な大人リストの中でも燦然と輝いております。
最後の福島の被災した高校での講話には感動した。「勉強がつまらないのは真剣にやっていないからだ。」「問題を自力で解いたことがある人なら皆知っている。解く前と後の自分は全然違っている」
高校生相手の話だったから、勉強が例に挙がったが、大人にも言える。人生の行く先々でぶち当たる困難。自力で解いた前と後では自分が全然違っている。そうやって大人になっていく。自分探しなど必要ないと。
繰り返し読みたい本です。 -
養老先生は考えることの大切さと面白さを教えてくれる。草木などの自然はそれ自体が「解」。だから、それが美しくみえる。
研究とは「解」から「問題」を導くこと。たとえば、解が「7」でも、1+6なのか、10-3なのか、2×2+3なのか。それを解き明かしていくこと。
印象的だった言葉は、自分が変われば世界は変わってみえる。自分が育っていなければ、世界はずっと同じにしかみえない。
養老先生の他の本も読んでいきたい。 -
勉強がつまらないのは、学んだことによって自分自身が変わったという経験がないからだ。変わった後には、変わらなかった自分はもういない。
フランクルの言葉。「人生の意味は、自分の中にない」考えてみれば、人と出逢って感じて、意味を見つけ出すものなのかもしれない。
(20220718) -
漢字で一言っていう本。
読者に子供を想定して書かれているので、読み易いのは良い点だけど、短いので少し物足りない。
適当に選んだ一つの漢字で思いついた事を書かれているので、話の幅が広いのは良かった。 -
なんとかできるもの、なんともできないもの。
変わるのは自分
つまらないのは自分が変化がないから
遊ぶ時間をとろう
流されるのではなく流れを作る
自然は正解の姿、人間が作ってない物を眺めよう(葉っぱはどれだけ太陽を浴びて光合成できるか理にかなった並び) -
いつも変わらぬ養老節。ほんとに賢くて、話もうまくて、稀な人だなぁ。若い人向けだから、読みやすくて、どんどん進む。愛猫まるのイラストも可愛い。とは言え、何が残ったかというと、忘れっぽい私はすぐにわすれてしまって。。。残らない。残念な読者だ。
-
読者の対象は小中学生みたいですが、大人でも養老ワールドは楽しめます。