ファスビンダー、ファスビンダーを語る 第 1 巻

制作 : ローベルト フィッシャー  Rainer Werner Fassbinder  Robert Fischer  明石 政紀 
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784990493844

作品紹介・あらすじ

演劇時代から死の直前まで、その活動のすべてをありのままに語る、ファスビンダーの完全版インタヴュー集、第1巻。1967〜1970、初期演劇時代/『愛は死より冷酷』/『ホワイティ』/『聖なるパン助に注意』ほか。

感想・レビュー・書評

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  • 「映画をつくりたかったし、つくるのはわかってた」とライナー・ヴェルナー・ファスビンダーは述懐する。まだミュンヘンの街が「西ドイツ」と呼ばれる分断国家の一都市だった1960年代末、バイエルン方言での上演を特色とする演劇集団アクション・テアーター(のちのアンチテアーター)に、ひとりの若者が入団した。「こんな大所帯が食ってけるわけないだろ。で、みんなで一緒に食べ物買って、食事も一緒にしようとしたんだけど、その結果、みんな劇場に居つくようになってしまったんだ。」
     ファスビンダーのインタビュー本『Fassbinder über Fassbinder』が邦訳された(ローベルト・フィッシャー編 明石政紀訳 boid刊)。原書でおよそ700ページ、この日本語版は3分冊で刊行される予定だが、とりあえず第1巻の誕生である。この第1巻の8割以上の紙数を占めるのは、1973年4月、デンマークの女性ジャーナリスト、コリナ・ブロッハーによって五夜にわたり、旅の宿の先々でおこなわれた超ロングインタビュー「グループでなかったグループ」である。初期演劇活動、そして初長編映画『愛は死より冷酷』(1969)から『聖なるパン助に注意』(1971)にいたる初期の映画製作についてが語られる。そしてこの「グループでなかったグループ」は、映画作家インタビュー史上、もっとも過激に率直に作家の口語を、生の声を伝える画期的なものとなっているのだ。

    ファスビンダー「あのころの見方で話すのを求められても困るんだ。そうはできないんだ」
    イングリット・カヴェーン(カーフェン)「ええ、先をつづけて」
    ファスビンダー「そんなに寛大ぶるなよ。先をつづけてなんて……」
    カヴェーン「なにを言えばいいのよ。それじゃ中断しちゃうじゃない」
    ファスビンダー「中断しちゃうとはどういうことなんだ。テープはたんまりあるんだ。もう一本テープ回してもいいくらいなんだ」
    カヴェーン「でも、ぜんぶ終える必要があるんでしょ」
    ファスビンダー「終える必要なんかないよ。今夜ぜんぶ終える必要があるなんて、だれが言ったんだ。そんなの馬鹿げてる。混乱してるって言うんなら、いったいどこが混乱してるのか興味があるんだけどね。(後略)」
     …このやり取りはすでに、ファスビンダーの映画そのものだ。本書は、ファスビンダーの幻の新作そのものだ。

  • 名言だらけ。第2巻、第3巻も期待。

  • 亡くなって30年以上になるんだ、時が経つのは早い。。。

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    「演劇時代から死の直前まで、その活動のすべてをありのままに語る、
    ファスビンダーの完全版インタビュー集、第 1 巻。

    作品に併走する同時進行の会話
    1967〜1970 初期演劇時代/『愛は死より冷酷』『ホワイティ』『聖なるパン助に注意』ほか

    みんな、どうやってつくったんだ、どうやったらできるんだ、一本映画が封切られたと思ったら、またもう一本できてる、自分たちはつくれないでいるのに、とかそういうことばっかり何度も何度もきかれたよ。
    で、ぼくは、映画をつくる必要がほんとうにあるんなら、つくるしかないって毎回答えたし、今でもそう答えるだろうな。あんまり金がなくても、ぜんぜん金がなくても、つくれるような映画を考え出せばいいんだ。 ……中略……
    でもほんとうにつくりたくて、つくる必要があるんなら、つくるしかないんだ。
    それがどうなるか、どんなものが出来たかっていうのは、また別問題なんだ。
    ・・・・・・ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー(本文より)」
    http://www.boid-s.com/

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