- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784990521257
作品紹介・あらすじ
多くの人が「生まれる前の記憶」をもっている。生まれる前の記憶をさかのぼる。人生の意味を見つけるヒント。
感想・レビュー・書評
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仏教では、妄語を戒律で避ける一方、応病与薬として方便を用いる。著者池川明氏の『子どもは親を選んで生まれてくる』も読んだが、本作は、特に過去生の記憶について。虚偽記憶やスピリチュアルな領域だと考えるが、しかし、健全な精神を保つための応病与薬の一種ではないか。或いは、本当にこうした現象があるのかも知れない。存在が不確かな現象について、どちらもあり得る、と感じているのが正直な所だ。
前者は分かりやすい。物理的に記憶を司る脳領域と切り離して永続的な記憶が存在するなら、愛も恨みも連鎖するし、そもそも多様性を求めた有性生殖の意義を損なうし、そこには複数の先祖が存在するから考え難いとする立場。単為生殖ならばあり得るかも知れないが。
後者はスピリチュアルな領域だ。『勝五郎再生記文』という平田篤胤の記録が紹介される。ラフカディオハーン(小泉八雲)が海外にも紹介し、イアン・スティーヴンソンが過去生記憶を持つ子供の研究を始めるきっかけの一つとなったもの。生前の記憶を辿り、前世の両親と再会を果たした勝五郎の実話?だ。平田篤胤は、こうしたオカルト的にも見える現象を本気で研究した国学者だったという。
誰しも人生において一度や二度スピリチュアルな経験、もしかすると単に強く記憶される偶然に遭遇する。その度に、やはり神秘的な世界はあるのではないかと胸が高鳴る事もあるものだ。人間の脳がクラウドのように知覚を転送していて、アカシックレコードから虫の知らせが届くのでは、など。それはそれで良い、というのが最近の至りである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
胎内記憶でおなじみの池川先生が前世について書かれました。
体験談の中にも都合のよさそうな話も少なくなかったので、前世はある・ないというレベルの話についてはなんとも言えないですが、過去生かも?な記憶を現在、心安らかに生きるために活用できるなら、それにこしたことはない、というスタンスなら納得できるような気がする。確かめようがないし。
自分の前世って知ってみたい反面、怖いですね。
残虐に人を殺していた人だったかもしれないし、逆に悲惨な死に方をしていたかもしれないし・・・。 -
感想はこちらです。
池川明「前世を記憶する日本の子どもたち」 (05/06)
http://rimaroom.jugem.jp/?eid=1407