ミニコミ2.0 ミニ・コミュニケーションとメディアの行方

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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784990523510

感想・レビュー・書評

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    思索

  • 最後の最後東さんが筒井康隆との事が面白い。最初の宇野さんも。
    そして、デザイン思考がどこから発信されたのかが分かってびっくり。
    時代を感じるけど貴重な記録でもある。

  • 従来のミニコミ誌に、ミニ・コミュニケーションを足した「ミニコミ」の現在について、主に対談・鼎談を収録。従来の出版業界に対する批判およびtwitterやUstleamなどインターネットツールについて着目した対談が多い。

    慣れない分野であるためか、よくわからんままつらーっと表面をなぞっているうちに読み終わってしまった。

  • 自分自身がネットメディアを運営していることと、登場する人物(具体的には、津田大介、東浩紀、速水健朗、宇野常寛、そらのの各氏)に関心があったことから買って、積読になっていた本。

    出版、放送/空間、インターネット、メディアの4章構成となっており、特に後半のインターネットとメディアの章が自分にとって参考になった。

    ●メディア
    ・湯川鶴章へのインタビュー「情報化社会の条件」では、TechWaveを運営する湯川氏ならではの体験談から、記事が「終点」となるマスメディアとは異なり、ネットメディアは記事が「始点」となり、その記事を核に情報が集まり、議論が高まるということを主張した。
    ・津田大介へのインタビュー「Twitterの公共性とミニ・メディアの可能性」は、この本が2011年2月に発売されていることからも分かるように、東日本大震災の前に行われたものだ(取材は2010年に行われたと本文中にもある)。このため、Facebookについては「mixiとかぶっている部分が多」く、「まだそこまでのブームはこないんじゃないかな」と言っていたりするのには、ネットの時間の長れの早さを感じる。
    ・Twitterが真のインフラになり得るかという件で津田氏は「期待している」と答え、「地域のゆるいコミュニティになりえる」「お悩み相談メディアとしての機能も持っている」など平時における有用性を引き合いに出していた。その後の東日本大震災でTwitterが非常時のインフラとしても機能したことは言うまでもない。

    ●メディア
    ・この章は東浩紀の語りおろし「メディアを考える、メディアから考える」のみで構成されておりいささか物足りないが、東浩紀の活動の元を知りたい向きには面白いと思う(僕は面白かった)。
    ・「ミニコミ」について、「『ぼくらのメディア』的な、自閉した状態はゼロ年代の思想や批評と言われているものの最大の弱点」とした上で、ミニコミの担い手である20代〜30代の、その上の世代との接続を行う必要性を説く。例えば「PLANETS」の宇野常寛以降、このままミニコミ界からスターが出ないまま5年が経過してしまうと、「シーンはしぼんでしまう」という。
    ・また少人数で世界を動かすためには「ミニコミ」という殻をどこかで捨てなくてはならないとし、「ゼロ年代の萌芽的なミニコミ状況から生まれたものを、どうやってレガシー・メディアと繋げてマス化するかという実践」をやりたいといい、その具体的な取り組みとして「思想地図β」があると位置付けた。本書では「思想地図β」の発売部数を「最低1万部」と言っており、実際にはその倍以上が売れた。その他の「ミニコミ」についても、「数百、数千じゃだめ」で「数万人規模で読まれるものをやっぱり作るべき」とした。

  • 2011 11/29読了。文学フリマで購入。
    以前から気になっていて図書館にリクエストしたりもしていたものの、結局自分で買ってしまった本。
    「メディアとコミュニケーション」について考える「ミニコミ2.0」というイベントや取材の成果をまとめた本。
    最後のミニコミにとどまっていてはできないことが多い、という東浩紀の論考が象徴的で、2.0となっているのもその辺もあるのかも知れないけれど、ミニ/マスの話している状況じゃないだろう、的な内容が多いのが面白かった。

  • ソーシャルのおさらいのつもりだったが、先のアーキテクチャの生態系と含め、改めてソーシャルとの付き合い方、活用の様々な視点をもらえた感じ。

  • その気になれば、いつでも、どこでも、誰でも、気軽に何でも配信できる時代である。メディアを運営する単位が企業から団体・個人にまで行きわたり、ミニメディアという形のメディアが乱立するようになった。それはかつての「ミニコミ誌」と呼ばれたものとも違い、多様性と発展性を帯びた新しいメディアとコミュニケーションを生み出している。本書はそんな「ミニコミ」の未来を、対話によって描いた一冊である。

    この判型や文体を見ると、かつて広告業界にあった「広告批評」を思い出す。その当時には分からなかったが、無くなった今思うのは、業界内からの健全な批判こそが、業界の進化を生み出してたということである。そういった意味で「ミニコミ」という小さなメディアに、これだけの錚々たるメンバーが終結し、批評を行っていることこそが一つの事件であり、新しいメディアへの可能性を感じることでもある。

    ◆本書の目次
    Ⅰ 出版
    宇野常寛×黒瀬洋平×橋本倫史 ミニコミ・コミュニケーション
    宇野常寛×速水健朗     「誰でもメディア時代」の雑誌
    小林弘人×新城カズマ    「誰でもメディア」時代の情報戦略
    市川真人×西田亮介      メディアと流通の未来

    Ⅱ 放送/空間
    そらの Liveメディアが情報を繋ぐ
    李明喜 後期デザインへ

    Ⅲ インターネット
    片桐孝憲 pixivを巡るコミュニケーションとプラットフォーム
    湯川鶴章 情報化社会の条件
    津田大介 Twitterの公共性とミニメディアの可能性

    Ⅳ メディア
    東 浩紀 メディアを考える、メディアから考える
    印象的なのは、いずれの語り手も「ミニコミ」を礼賛もしていなければ、否定もしていないということである。それは「マスコミ」に対しても同じような態度であり、各人が特有のバランスで臨んでいる様子が伺える。

    その中で新しく見えてきたものは「メタメディア」という概念である。「メディアのためのメディア」、「送り手のためのメディア」と言ったら良いだろうか。かつての自己満足型の閉じた「ミニコミ」とは違い、新しい「ミニコミ」は、シーンへの影響力や積極的な関与を希求する。ミニコミの先にいる1000人が、さらにその先の10万人に網状に広げるために、レガシーメディアたる「マスコミ」をどのように組み込むのか、そして「ミニコミ」が「メタメディア」としてどのような役割を担うのか、そこが今後の争点になってくるのではないだろうか。

    この状態が「マスコミ」から「ミニコミ」へという大きな変化の過渡期に生じた「つなぎ」としての状態にすぎないのか、そして「メタメディア」という概念が「ミニコミ」や「マスコミ」にどのような変容をもたしていくのか。今後の動向に向けて、非常に興味深い示唆を得た一冊であった。

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著者プロフィール

東浩紀(あずま ひろき)
1971年東京生まれ。批評家・作家。ゲンロン代表。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。
著書に『存在論的、郵便的』(サントリー学芸賞思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞受賞作)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015受賞作)ほか多数。『ゲンロン0 観光客の哲学』は第5回ブクログ大賞人文書部門、第71回毎日出版文化賞受賞作。

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