• Amazon.co.jp ・本 (628ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784990524357

感想・レビュー・書評

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  • 悪い場所と常岡さんの記事がよかった

  • 私は三島由紀夫という人物は生まれてくるのが早すぎたと思う。
    東浩紀氏の考えは20年後、30年後に評価されそうだ。それぐらい高度な内容なのだが、今の日本には受け入れ難いと思う。

  • 今年読んだ本(というかムック本)でとても良かった1冊。
    iOSアプリダウンロードしたのでバーコードから登録する最初の一冊でやってみたら、あれ、表紙の画像がなかった。ちと残念。
    。。と思ったら、あれ、webでマイ本棚みたら、表示されてた。一安心。

  • 東浩紀編『日本2.0 思想地図βvol.3』は、「アキハバラ3000-サイパン」という特集で始まる。東浩紀、志倉千代丸、もふくちゃんこと福嶋麻衣子の3人が未来の秋葉原の仮想キャラクターを演じるコスプレグラビアの後に、秋葉原について3人が語る座談会が続く。

    前号『思想地図βvol.2』は、震災後を意識し、アニメ、マンガ等のオタク文化に関する記事は影を潜め、社会問題中心の「まじめ」な紙面構成だった。今回の紙面には、秋葉原文化、憲法問題、ジャーナリズム、アート、日本の中東外交、ギャル男、クイズなど、多様なテーマの記事が並ぶ。本書全体を貫くテーマは、震災後の日本はどのような方向に向かうべきか。日本をver2.0にバージョンアップさせるための視点が、雑誌化されている。

    震災と原発事故が過去のものになったから、秋葉原に回帰したわけではない。震災後、原発事故後を踏まえて、秋葉原の存在意義が問われることになる。巻頭の秋葉原座談会は、秋葉原をいかにグローバル都市として戦略的に展開するか、アニメ、マンガ、ゲーム、初音ミクのカルチャー、コンテンツをいかに世界に展開するかという視点で、議論が展開する。初音ミクなどのカルチャーは、トップダウン式でなく、オタク達のボトムアップで展開してきた。故に戦略を決めて計画的に物事を進めていこうとするビジネス的な議論は、オタク的には嫌われる内容だが、続く村上隆の「芸術家の使命と覚悟-ドーハ」を読むと、世界市場を相手に、戦略的に振舞うことの重要性が意識されてくる。

    アートには、戦略と戦術が必要。日本人であることの文化的背景を伝え、異文化交流した上で、自分の主張をきっちり伝えることが必要。ヴェルサイユ宮殿での展覧会に続き、カタールのドーハで「五百羅漢図」の大規模な展覧会をした村上隆の言葉は、説得力がある。東が、世界市場を意識した戦略が必要だと、日本の「文化人」としては珍しいビジネスライクな発言をするのも、世界市場で活躍する村上隆との交流があるからだろう。

    東の周囲にいる人間の変遷を見ると、『思想地図』の変わったもの、変わらぬものが見えてくる。論壇デビュー後、柄谷行人、浅田彰らと決別した東浩紀は、デリダ研究者らしからず、日本のオタク文化批評家としての評価を高めていく。雑誌『思想地図』は、東と社会学者北田暁大との共同編集で始められたが、『思想地図β』には北田の姿はない。東に合流し、最近はAKB48を熱く語る新書を出した宇野常寛や濱野智史の文章も、最新号にはない。代わりに今号で東と同席しているのは、梅原猛、津田大介、現代アートの若手黒瀬洋平らである。

    梅原猛と東の対談では、原発事故後の哲学の問題が語られる。ハイデガー批判、西田幾多郎やデリダの名前も出てきて、原発事故後の日本から、世界に発信するべき独自の哲学が語られる。

    東、椹木野衣、黒瀬洋平の座談会「3.11後の悪い場所--東京」では、震災後の日本におけるアートのあり方が議論される。戦後日本は、世界の美術のスタンダードが根付かず、実生活と美術が乖離している「悪い場所」と定義した椹木は、震災によって何もかも押し流された現在の日本に、美術の力が必要だという。欧米式の建築する美術は、自然災害の多い日本では、簡単に流されてしまう。災害の現状と、災害後の喪失を描く美術に、日本だけの現代美術の使命が見出される。

    総じて『日本2.0』は、日本を新しくするための新しい言葉、文学、アート、文化、哲学、思想、憲法を求めている。新しさを日本に求めるだけでなく、日本を世界に広く伝え、主張しようとする雑誌である。

  • 2階書架 : 304/AZU/3 : 3410154859

  • 現在存在する様々な自称が様々な面から語られている。

  • 「朝まで生テレビ」の日本国憲法のネタでこの中の「新日本国憲法 ゲンロン草案」が紹介されていて、日本国民と日本住民という括りが非常に興味を持たれて購入。

    サブカルだった頃の、「宝島」(B5版)や「Quick Japan」的なところも期待していたんだけど。

    興味のあった「新憲法」、「列島改造論」、「草木の生起する国 京都」と、個人的にそうでないモノのギャップあり。

    あとは、無人島に行ったときにでも読みかえしてみよう。
    お腹いっぱい。

  • 読んでいて注目したのは憲法2.0という日本国憲法を書き換える企画の中の国民院と住民院の概念である。
    憲法2.0においては、国会は住民院と国民院の二院制をとっている。そして、国民院では国民から選ばれた国内外の有識者が、住民院では住民から選ばれた国民たる議員がそれぞれがそれぞれのやり方で国政に携わる。このねじれ構造により日本人のみならず外国人からも広く意見を反映させられ、一方で日本が外国人に乗っ取られる懸念もかなり小さくなる。
    このアイディアはグローバル社会に対応するための基盤となるだろう。今では一部のエリート層だけでなく庶民レベルでもヒトの流出入は頻繁に行われている。日本の景気が立ち直らなければこの状況はさらに激化していくだろう。その時、日本に来た外国人はどうしたらこの国での生活がよくなるか考えるだろう、外国に来た日本人はどうしたら母国が発展を続けられるか考えるだろう。そういった異国の地だからこそ生まれる強い意志を掬い上げる制度だと感じた。是非、日本だけでなく世界中の国々で採用してほしい。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784990524357

  • 目玉の新憲法だけでなく、巻頭にあるようにこれからの日本についての話が散りばめられていた。少々高いが、読み応え読後感は半端ない。半端がない。

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著者プロフィール

東浩紀(あずま ひろき)
1971年東京生まれ。批評家・作家。ゲンロン代表。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。
著書に『存在論的、郵便的』(サントリー学芸賞思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞受賞作)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015受賞作)ほか多数。『ゲンロン0 観光客の哲学』は第5回ブクログ大賞人文書部門、第71回毎日出版文化賞受賞作。

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