- 本 ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784991285172
作品紹介・あらすじ
広島在住の芥川賞作家・小山田浩子の初めての食エッセイ集。
自宅で小説を書いている小山田さんが外でお昼を食べるという小さい冒険、非日常について書いたエッセイです。
“誰だってお昼を食べるし、その場所は自由に決めていい”
見たこと感じたことを書いていくうちにどんどん虚実が混ざって、 エッセイでありながら私小説でもあり、でも、確かに体感したこと。
“誰もがハッピーなアワーを過ごす権利がある、 それを忘れないようにする。 ちょっと酔っている、でもまだ普通に歩ける。”
“暗くなったり考えこんだり泣けたり、調子に乗って失敗したりもする 日々ですが、お昼ご飯がある程度おいしく楽しく食べられたらありがたい、 大丈夫だ、と感じます。どこで生まれても、暮らしていても、誰もが食べたい ようにお昼ご飯を食べられる世界であるよう、強く願っています。”
装画は塩川いづみ。
感想・レビュー・書評
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外で食べたお昼ご飯のこと。
それは、まるで『孤独のグルメ』のようだなぁと感じた。
軽いエッセイなはずなのに、改行なしの詰め詰めの…というかみっちりと詰まった文字列に圧倒されながらも妙に惹き込まれていく。
描写がとにかく凄くてリアルに場面が浮かんでくる。
店主の様子とお客さんの様子、とくに聞き耳たててるのか?と思うほどにしっかりとセリフの応酬がこれでもかとある。
それが日常の会話なはずなのに文字で現すと面白いのは何故なんだろうか。
滅多にひとりで外でお昼ご飯を食べることはないが、行きたくなってしまう。
ラーメン店もけっこう登場するが、いつも違っているのも楽しめる。
2度目のラーメンは、切ないが…。子どもがいるとこの気持ちわかるなぁ…と。
お好み焼き、汁なし担々麺…食べたくなった。
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よくここまでお昼ご飯を食べた日の事について詳しく書けるもんだなあと感心
だから作家であるのかと納得
ラーメンひとつ食べる事でこんなに事細かくかけるなんて
私なら『美味しかった』しか書けなさそう -
まさに読む「孤独のグルメ」で、その場を再現するお店の雰囲気や会話、実食の描写が相まってそこにいるかのような錯覚を覚える。
小山田さんは著書は申し訳ないことにほとんど読んだことはなかったがとても記憶力が良いのかなと思った。 -
自分のお昼ご飯のためだけに外に出ること、いつでもできるのに全然しない。
お好み焼きと汁なし担々麺とファミレスのハンバーグが食べたくなる。
自分の時間やお金をどれだけ社会を良くするために使えるか。 -
ハードボイルドな食エッセイ。しっかり食に向き合うのもいいなと思えた。
書き下ろしのエッセイで急にパレスチナについて書かれていたので驚いたが、よく思い返すとどことなく思想が強いと言うか、著者のはっきりとした主張が散りばめられていたなーと。エッセイなので全然いいんだけど(とやかく言う筋合いもない)、騙されたような狐につままれような、これが小さい誤算だったわけかと不思議な気持ちになった。 -
可もなく不可もなくって感じで飽きちゃった
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914.6
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これは、読む「孤独のグルメ」だ‼︎
著者プロフィール
小山田浩子の作品





