東京

アーティスト : サニーデイ・サービス 
  • ミディ (1996年2月20日発売)
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・音楽
  • / ISBN・EAN: 4988034203856

感想・レビュー・書評

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  • 僕は東京生まれでも、育ちでもない。だけど、このアルバムを聴くと
    東京への「懐かしい」感じがすごくする。

    駅のホーム、小田急線、下北沢、夕暮れ、商店街…

    なんか自分の見てきた東京がきれいに頭に映るんだよね

    東京の電車内で聴くと、泣きたくなる。

    「恋におちたら」を手みやげに僕は地元へ帰ります。

  • 一番はっぴぃえんどっぽかった頃のサニーデイ。あたたかい春の日には必ず聴きたくなるアルバム。のんびり、ゆるゆるした日常とピュアな恋愛、古くさい青春が描かれてます。心がクサクサして強張ったときに聴くとふわっと緩み、このジャケットの桜のような淡いピンク色に染まる。

  • 恥ずかしながら初めて聴いた。「恋に落ちたら」を聴いて、はっぴいえんどと言われている理由がわかった気がする。


    70年代のユース・カルチャーにヒントを見出した『若者たち』を踏まえて、サニーデイ・サービスはリアルタイムの空気を捉えた作品に取りかかる。そこで彼らは極力メンバー3人の演奏にこだわっていた前作から一転、ストリングスやフルートなどの華やかなサウンドをふんだんに取り入れつつ、ときにはほぼ曽我部ひとりで各パートの録音を重ねていき、よりウェルメイドなアコースティック・ポップを追求。それだけでなく、イラストレーターの小田島等にアート・ディレクションを託すことによって、デザイン面も含めて非常に洗練された2ndアルバムをここに完成させるのだ。ちなみにこのジャケットを飾る桜の写真は、アルバムが発表された90年代当時に撮影されたわけではなく、じつは70年代初頭の植物図鑑から拝借したものなんだそう。その写真にさらなる彩色を加え、よりヴィヴィッドなピンク色に染め上げたこのアートワークは、70年代の文化を引用することであらたな東京のイメージを描いた本作を、見事なまでに象徴している。かつての古きよき東京と、ネットもケータイも普及していなかった90年代当時の東京がクロスしたかのようなこの作品の情景描写は、2010年代の年東京インディ・シーンにも多大な影響を及ぼし、数多くのフォロワーを生んでいる。(渡辺裕也)
    そこに隠された苦悩をもっと慮るべきだった。『星空のドライブ』『COSMIC HIPPIE』と続いていたインディーズ時代のマンチェスター・ムーヴメント・スタイルのサウンドから、無防備なほど人間臭い日本語の歌もの音楽に突如シフトし、『若者たち』を経た本作で明快なひとつのヴィジョンを描いてみせたその理由を。そして、アルバム・タイトルと表題曲のタイトル以外、直接的な地名や固有名詞が歌詞の中に一切出てこないことの意味を。そう、渋谷系には乗れず、だからといってインディのどこにも居場所を見つけられなかった曽我部恵一が、仲間と共にようやく着地した居場所のような音楽。良き時代を尊ぶ東京讃歌というよりは、東京で活動していく決意を伝える意志表明をさりげなく伝える作品なのだと。インディ時代の作品からの宗旨替えに込められた曽我部の音楽家としての正直な息吹を、その落差が激し過ぎたがゆえにリリース当時に理解出来なかった私は、あれから20年、生まれた場所である東京を離れた侘しさと共に、この作品からこれでもかとばかりにつきつけられている。手探りの末に自分の拠点を手にしたその戸惑い気味の歌が今聴いてもとても眩しい。“会いたかった少女”の溌剌とした歌唱が、東京五輪に向けての再開発で景色を変えてしまっている今の東京に似合っているかどうかはさておいても。“恋におちたら”、“青春狂走曲”が本作からシングルとしてリリース。その2曲を含めて楽曲の構造はオーソドックスだ。まだアレンジや構成が少しおぼつかないが、歌と演奏という極めてシンプルな図式が簡素であることが逆に何よりの強さになっている。同じく歌メロに力点を置いたこの時期の小沢健二が、「東京タワー」「公園通り」といった固有名詞を小道具にして、東京の華やかさを生まれ育った町として切り取っていたのとはそういう意味でも対照的だろう。だが、変わり果てつつある今の東京が必要としているのは、哀感と快楽を背負いながら東京に骨を埋めようとその後もこの地で活動する曽我部恵一の歌かもしれない。(岡村詩野)

    https://thesignmagazine.com/sotd/sunny-day-service1/

  • 特に好きな曲
    4 もういいかい
    5 あじさい
    2 恋におちたら

  • 偶然にも20周年記念でした。はっぴいえんどと通じるものを感じる。音と言葉が寄り添いあっている名盤。

  • ちょっとこっぱずかしい「青春」な一枚。

  • トーキョーのサクラ観用にあいぽんに入れました。

  • 1996年作。URCの魂を受け継いでいる良質なフォーキー作品。青すぎる春をあっさりと描いている。

  • 会いたかった少女を聴くと泣けてくる

  • なんであんなおっさんにキュンキュンときめいちゃうのか

    曽我部さんは大人になった僕をロマンチックワールドへ連れていってくれる

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著者プロフィール

曽我部恵一(vo,g)、田中貴(b)、丸山晴茂(dr)からなるロックバンド。1995年『若者たち』でアルバムデビュー。7枚のアルバムと14枚のシングルを世に送り出し、2000年に惜しまれつつも解散。2008年7月、奇跡の再結成を遂げ、以来、RISING SUN ROCK FESTIVAL、FUJI ROCK FESTIVALに出演するなど、ライブを中心に活動を再開。再結成を果たして以降、アルバム『本日は晴天なり』(2010年)、『Sunny』(2014年)、『DANCE TO YOU』(2016年)をリリース。同年6月2日、85分全22曲からなる最新アルバム『Popcorn Ballads』をApple Music、Spotifyにてストリーミング配信。

「2017年 『青春狂走曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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