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- / ISBN・EAN: 4988135526168
感想・レビュー・書評
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1976年、アメリカ映画。監督はアラン・J・パクラ。
主演はダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォードの2大スター競演です!
その他の出演としては、ジャック・ウォーデン、マーティン・バルサム、ジェイソン・ロバーズ、ジェーン・アレクサンダー、ネッド・ビーティ、スティーヴン・コリンズ、リンゼイ・クローズ、ハル・ホルブルック、F・マーリー・エイブラハムなど。
これは1972年にアメリカで発生したウォーターゲート事件を題材に映画化したドキュメンタリータッチの作品です。
ワシントン・ポスト紙の2人の記者の視点から、事件の真相を暴く道程を記した物語になっています。
ドキュメンタリータッチの故か、あるいはアメリカ人には自明の話だからかは分かりませんが、全体的に話がぽんぽんと飛んでいくような印象があって、次第に枝葉末節な複雑さで話が絡み合いだんだんとポイントが見えにくくなっていきましたが、これぞジャーナリズムの真髄!というものをドキュメンタリーにしているような感があって雰囲気だけは楽しめました。(笑)
そういう雰囲気作りの一つとして、ドキュメンタリーっぽく見せるためだと思いますが長回しのシーンがいくつかあって、せわしなく立ち回るダスティン・ホフマンもロバート・レッドフォードもなかなかの魅せどころでしたね。特に取材電話の場面や記事が次から次へとぽんぽんと湧いてくる様子はとても圧倒されました。記事ってじっくり考えて書いているものと思いきや、湯水のごとく湧いてくるものなんですねー!
あとカッコ良かったのは、厳しくも二人をバックアップしたワシントン・ポスト紙の編集主幹のブラッドリー(ジェイソン・ロバーズ)でしたでしょうか。これぞジャーナリズムの気骨!といったものを重厚に演じていたと思います。
日本のマスコミの実際の編集責任者って実際どうなんだろうなあと思わざるを得ない、よくできた人物描写でした。
あと、この映画を観ながらドキュメンタリー風の作りが似ている感じだなあと思っていたのがオリバー・ストーン監督、ケビン・コスナー主演の『JFK』でして、特に当時の主要なニュース映像を散りばめながら物語として事件の真相に迫るという構成が良く似ていて、こういう手法はハリウッド大作映画の一つの系譜なのかもしれないと思いました。
と、そう思っているとDVDの中で『JFK』が紹介されていましたね。(笑)
両主演のダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォードはなかなか良いコンビでしたね。大スターの二人だったんですが、互いをサポートし合うといったところが絶妙だったと思います。これはむしろ演出が良かったということなのかな。
ロバート・レッドフォードは流石に颯爽としていて見栄えがしますね!しかし、ダスティン・ホフマンが登場すると、どうしてもロバート・レッドフォードと比べてしまって、そのアンコ体型が目立っていたやもしれません。これも役作りだったのかな?(笑)
二人ともジャーナリストのいやらしさまで熱演していて、良くも悪くもジャーナリズムの真髄を体現していたのではないでしょうか。
教育的な匂いがちょっと強いかなとも思いましたが、そこかしこで不正のニュースが飛び交うような昨今。たまには「正義」の情熱に浸ってみてもいいでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おそらく,史実を知っている人なら,面白く見れるんだろうな。前提となる知識が全くないので,どの人が,どの役なのか,どんな関係なのか,しっかり捉えられないまま映画が終わった。
しかし,2人の新聞記者が大きな陰謀を暴こうとして四苦八苦,頭を使って走り回る姿は,それなりに面白い。真実を聞き出す方法もいろいろ工夫されている。
大統領辞任にまで持っていった新聞記者はかっこいい。
《NHKプレミアムシネマの解説を転載》
1972年6月に発生し、ニクソン大統領が辞任となったウォーターゲート事件。事件を取材し、スクープした新聞記者ボブ・ウッドワードとカール・バンスタインを、ロバート・レッドフォード、ダスティン・ホフマンが演じる社会派ドラマの傑作。アラン・J・パクラ監督のドキュメンタリー・タッチの演出、名手ゴードン・ウィリスの映像美も絶賛され、編集主幹を演じたジェイソン・ロバーズがアカデミー助演男優賞を受賞した。 -
本作も何回観たかわからないぐらい観ている。社会的意義もあり、ノンフィクションゆえの緊迫感・力強さのある作品。如何にもアラン・J・パクラらしい映画。改めて観ると、ロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンのコンビに目が行くのは当然だが、上司のジェイソン・ロバーズとジャック・ウォーデンの上手さを堪能できる。ディープスロート役のハル・ホルブルックもイヤ味なインテリ役多いが、いい味を出している。前提知識がないと観ててよくわからなくなるので、その点は注意で、ウォーターゲート事件のあらましぐらいは調べてから観ると良い。
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政府とメディアの戦い。
ウォーターゲート事件について事前に勉強しておいてから鑑賞するのをオススメする。
関係者の名前が多数出るので知識が無いと、初見では難しい。
終盤も好転する展開がかなり駆け足に感じた。 -
「大統領の陰謀」https://netflix.com/title/243547 MyTop10に入る映画がネッフリに出てた。んーこのRレッドフォードがやっぱり一番いい♡ 映画は70年代アメリカで野党ビル盗聴事件をワシントンポストの記者が独自に追ってFBICIA司法省ほか政治高官全員グルだったと記事にするまでの話。おもしろくて最高(おわり
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巨悪の追及疲れのサプリになるかと。
驚いたのは、官邸の黒幕から一般市民に至るまで、
取材に「なかなか協力的」だということ。
黙秘や感情的な否定はあっても、
恣意的な嘘や詭弁はしない。
46年前のアメリカでは、メディアの果たすべき
「権力の監視機能」へのリスペクトが、
社会に常識的に行き渡っている印象。
もちろん、その根本には、メディア側の、
日々の事実の再確認と積み重ねがあってこそなのですが。 -
大学生のときにアメリカ政治学を学んだ際、未だ裁判結果が出ていないため教えられないと教授は言っていた。ウォーターゲート事件、闇が深いな‥‥それを若手二人だけで追って、辞任にまで追い詰めたなら、なんて素晴らしい記者だろう。演技は冷淡で静かな、ドキュメンタリー調に徹した映画だが、それ故胸が熱くなる。かっこよかった。