カプリコン・1(ワン) [DVD]

監督 : ピーター・ハイアムズ 
出演 : エリオット・グールド  ジェイムズ・ブローリン  ブレンダ・バッカロ  サム・ウォーターストン 
  • 東北新社
3.47
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本棚登録 : 185
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4933364610133

感想・レビュー・書評

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  • 「カプリコン1」ていう言葉の響きが恰好良くて好きです。正直言ってほとんどそれだけの理由でこの映画を観てみました。
    同じ理由で観た映画に「末来世紀ブラジル」がありますが、いわゆるジャケ買いみたいなものですね。

    カプリコンとはやぎ座の意味で、カプリコン1とは劇中の有人火星探査船の名前です。
    この映画は人類初の有人火星探査に行くお話ですが、発射20分前になってみんなも今か今かと固唾を呑んで見守ってる最中に、
    突然ハッチを開けて謎の男が運転室に入って来ます。そして今すぐ宇宙船から出ろと言うんです。
    当然3人の飛行士も、何言ってんだ、理由を説明しろ、と言いますが、
    とにかく早く出ろ、緊急事態だ、と言って出させて、無人のままロケットが発射するところから物語が始まります。
    さぁ一体何が起こったんだと物語に惹き込まれますが、ここから映画は奇想天外なストーリーを展開します。
    実は発射直前になって生命維持装置に不具合が見つかり、このまま発射したらプロジェクトが失敗するというんです。
    失敗すれば、NASAの威信にかかわるし、二度と国家予算がおりなくなるから、なんとしてもプロジェクトを成功させなくてはならない。
    そこでNASAの高官が下した判断は、本当は無人なんだけど有人で火星着陸して成功したことをでっちあげてしまうことでした。
    NASA職員にも秘密にして、ごくごく一部の人間だけでことを運びはじめました。
    さぁここからは滑稽ながら、飛行士たちは砂漠のまん中にうち捨てられた古い軍事施設を改造したスタジオで火星着陸の真似事をして、
    それが全世界にTV中継されます。ここまではまだ良かったのですが、というか国家がらみのねつ造ですから大変なことですが、
    ここからさらに事態は大変なことになります。大気圏突入シールドにも不具合があり、宇宙船が燃え尽きてしまったのです。
    さぁ、こうなると飛行士たちは最早 再び家族の前に姿を現すとおかしなことになってしまいます。
    つまり、このままではNASAに秘密裡に抹殺されることを悟った飛行士たちは、砂漠のまん中のスタジオから逃げ出すのです・・・。

    一方NASA職員の中には、何か異常を感じ個人的に真相を探り始める職員が出て来ました。
    友人のTV記者に相談し、調査を続行しますが、この職員はある日突然、履歴から存在そのものまで忽然と姿を消してしまいました。
    TV記者は友人の突然の失踪に不審を感じ、ひとり取材を始めますが、やはりクルマのブレーキが利かなくなったり、狙撃されたりします。
    不審が確信になった記者は孤軍奮闘しながら、砂漠の軍事施設に辿り着きます。

    飛行士たちは逃げ切れるのか?TV記者は真相を暴けるのか?
    SFと思って観始めた映画は、サスペンスとなってクライマックスを迎えます。
    結末は観てのお楽しみですが、実はこの映画。もっともっとスキャンダラスな映画なんです。

    「私達は月に行っていない」
    NASAは1969年アポロ11号から1972年のアポロ17号まで計6回の有人月面着陸に成功していました。
    ところが1976年にアメリカのビル・ケイシングが『We never Went to the moon「人類は月に本当に行ったのか」』という本を出し、
    アポロ計画はねつ造だと言い始めました。
    そして1977年にこの映画が公開されます。
    今でもアポロ計画陰謀説はまことしやかに語られていますが、これら陰謀説の端緒となり世間に広めたのが、この映画だったのです。
    勿論陰謀説は今では根拠に乏しいとんでも話だとNASAが証明していますが、この映画が世間に与えたインパクトは推して知るべしです。
    映画としての出来栄えは決して高いとは言えませんが、発想・着想、そしてタイトルに優れた作品です。

  • SFサスペンスで企画通して作ってみたら超地味、アクションシーン足したらチグハグに…という印象。数日のサバイバルの末複葉機に掴まってスタント飛行とかフィジカル最強過ぎるでしょ。
    設定は面白いけど中身は良くも悪くも普通のアクション映画。

  • アポロ計画に纏わる陰謀をテーマにした知的な映画化と思っていたら意外とアクティブなアクション要素もあったりしてちょっと色んな意味で裏切られた感があり。時代が時代が故にちょっと展開がまったりしているところもあるんだが、まあそこはしょうがないかな。

  • NASA陰謀論をそのまま映画に。『アポロは月へ行っていない』論は有名。けれど今では論破されて陳腐なトンデモ話になってしまった。でもこちらの方はそれなりに説得力があって面白い。巨大組織のわりに秘密を暴こうとする記者に対しての詰めが甘かったりと不自然なところはあるにせよ、緊張感がある映画に仕上がっている。暴走車を運転手目線で撮影していたり、宇宙飛行士達の逃亡劇を丁寧に描いたり、はてはアクロバット飛行をみせたりとサスペンスやアクション映画の色合いが濃いと感じる。
    古い作品で尺も2時間ほどと長めだけれど陰謀論もの(『パララックス・ビュー』とか)が気になる人は観てみてはどうでしょう。
    ちなみに宇宙飛行士の一人はO・J・シンプソンが演じてます。

  • ゴールデンスランバーはこのあたりに影響受けてるのかな?
    今では定番になった国は本当は悪いことしてますよ系のパイオニア映画。

    古い割に映像に不自然さがなく一見の価値あり。

  • TSUTAYAの名作特集で見つけた。誰もが一度は思う「人類は本当に月に行ったのか?」を描いた作品。

  •  人類発の火星有人探査は嘘だった。基地で火星探査の撮影をしていたカプリコン1の乗組員達だったが、宇宙船の熱遮蔽板が破壊されたという報道を見て、自分達が消されることを察知し。。。

     いわゆるNASA陰謀論をそのまま映画にしたような作品。1978年の制作なので、もしあのまま宇宙開発を続けていたらという思いが伝わってくる。
     記者がやらせを確信するのが宇宙飛行士が家族に言った観光地というのが良かった。あとはNASAが最初は撮影の協力をしてたが、内容を知ってから拒否したという裏話も面白い。
     あまり見どころがないようにも感じたが、NASA陰謀論の話のタネとして一度は見ておきたい一本。

  • オープニングの、朝日に照らされて徐々に浮かぶカプリコン・ワンのシルエットがかっこいい!滑走路に停めた車にブチあたりながらも離陸する小型機がかっこいい!農薬散布の複葉機とヘリコプターのスカイチェースがかっこいい!話の内容は、経費削減でとばっちりを受けた宇宙飛行士達の物語。

  • 火星有人着陸をでっち上げるというトンデモ映画。こういう露悪的な映画は好きですよ。アメリカだったらやりかねないと本気で思いますし。映画の内容を知ってNASAが途中から協力をやめたというエピソードがいいw

    かなりご都合主義的なところもありますが、逃亡をはかる宇宙飛行士、彼らの抹殺をはかるNASA、宇宙飛行士が残したヒントから真実に迫る新聞記者、これらによる逃亡&追跡劇はスリリング。クライマックスのセスナとヘリコプターの空中チェイスもアナログ感があって良かったです。

  • 新感覚SF映画☆
    とりあえずこのようなSF映画は見た事がないです。

    テーマがまずアメリカ最大のタブーであることで高得点です。

    NASAへの皮肉、パワフルです。

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