ヴァージン・スーサイズ [DVD]

監督 : ソフィア・コッポラ 
出演 : ジェームズ・ウッズ  キャスリーン・ターナー  キルステン・ダンスト  ジョシュ・ハートネット 
  • 東北新社
3.59
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本棚登録 : 1672
レビュー : 256
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4982509310582

感想・レビュー・書評

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  • 10代の5人の美人姉妹の儚く切ない死にまつわる物語。

    10代のもつ危うさは、水を入れられてパンパンに膨らんだ風船に似ている。
    ちょっとした刺激で、一気に破裂し、中の水が溢れてしまう。
    しかも、割れてなお、床をびちゃびちゃにするハタ迷惑さ。

    彼女たちのもつ独特の脆さは、「死」が彼岸にないことに起因する。
    きっと彼女たちにとっては、彼方の地平線上にあるが、それでも同じ陸続き。
    途中には海や山のような大きな障害物は存在せず、
    遠いには遠いが、たぶん、行こうと思ったら行ける。

    年を重ねることは、風船の中の水の量はそのままに、
    ゴム部分だけが徐々に伸びきっていく様に似ている。
    いつしか風船の容積は増え、相対的に水が占める割合が減っていく。
    それに無自覚でいることへの畏れは静かにヴァージンを蝕む。

    ソフィア・コッポラの第1回監督作品。
    他の作品に比べ、多弁で脚本に起伏や事件性のあるところは
    第1回監督作品ならではの、らしさ。

    90分の作品中、85分までは、まあまあ、最初の作品だしな、
    と思いながら観ていたが、ラスト5分でソフィアらしさ大爆発。
    ガスマスクとプールに背面から飛び込む少年に、天恵のセンスを感じる。

  • 様式美。
    五人の美人姉妹と、その死に至る経緯を淡く可憐な映像表現で切り取ったソフィアコッポラの処女作。

    題材は良い。
    儚げな映像、斜がかかった色褪せたペールトーンの色彩に思春期特有の少女が見せる不機嫌な表情がシニカルで蠱惑的な魅力を放つ。
    姉妹の衣装、家具、小物から装飾品やすべてのディテールに至るまでそこかしこに「少女性/処女性」が散りばめられまるで匂い立つよう。

    「先生は13歳の女の子だった事なんてないでしょ」
    初めに命を絶った末娘の台詞にこの映画の総てが集約されている。

    少女、取り分け女とは非常に曖昧かつ漠然とした生き物だ。
    生まれた時から「女」である事を意識し意識され、「女」に支配され「女」である事に隷属し、「女」である事に絶望し「女」である事を利用する

    処女性の喪失とそこから大人になっていく事の恐怖。
    その過渡期に訪れる様々な心理的背景が、一種妖しくも、うつくしい死の演出を手伝った。

    彼女らは彼女らであるがゆえに、また自分達が何も出来ない無力な少女である事に絶望し、諦観しながら死を選んだ。
    死にたいから死んでみた、と言わんばかりに。

    それら一連の事件も思春期の男子という目線で描かれる為、視聴者である我々の目線も同様にフィルターを通り、本来血なまぐさい出来事も神秘的で儚く謎めいた雰囲気へと濾過される。

    それだけ処女、少女とは神聖で崇高なモチーフなのだ。

    少女達はいつの日も死を恐れない。
    死はいつでも少女達を優しく包み込む。

    少女は生きていても一度死ぬ。

    少女から女になる時、彼女らの中の「少女」は確実に死んでいるのだ。

  • ソフィアコッポラの初監督作品。
    とにかくこの映画の見所はキルスティンダンスト。本当スタイルいいし、色っぽいしビッチ的な役にあってる。
    内容は、躾の厳しい家庭で育つ5人の美しい姉妹達が自らで命をたつまで。正直そこまでの厳しさが伝わらないので、あまり共感はできない。それに姉妹達にはかなり自由な印象があるのでそこまで危機感を感じれない。
    けれど、10代の少女にしかわからない葛藤や苦悩があるからこその結末なのかー。もう20も半ばでその頃のことは忘れてしまったなー。
    ただ、姉妹達の儚さが余計に物語や彼女達の存在を美しくさせる。

    学園祭でラックスが彼と桃のお酒を飲みながらキスをしているところにかぶせて姉のカップルもキスを始めるのだけど盛り上がらないシーン、家に姉達が閉じ込められてだらだらしてるシーン、よかったなー。

    オープニングの曲が印象的で長いことリピート中。

  • 音楽がとてもいい。どの場面に流れる音楽も素敵だった。
    五人姉妹全員が自殺をしてしまうというショッキングな内容のわりには映像はきれいだしかわいいし雰囲気に飲み込まれていきます。

  • DVD

    まず一通り観て、多分理解できたのは50%くらい。
    だけど、心に突き刺さった。

    とても美しい。この美しさは、女性にしか撮れないだろう。

  • ヴァージン・スーサイズ
    (DVD)2009年02月20日 21:53
    2001


    原作を読んでいたので彼女達が集団自殺するというのは知っていました。でも原作をを読んでいても思春期の危うさ脆さ以上にこの事件の動機はなかなか理解しにくい。
    確かに思い出せば脆さ危うさはありました。でもそれはファッションとしてあるのではなく現実との関係にその原因はある。その関係を原作もあまり納得いくように描いていないからそれ以上に映画に期待することは無理があるのかもしれない。原作をリスペクトしているからこうなったのかもしれない。でもその関係性をもっとえぐっていったら違った感じの映画になっただろう。原作も同じことが言えるように感じる。

  • ソフィア・コッポラ監督。完全無欠のガーリー映画。廃れ始めた郊外を舞台に繰り広げられる少年探偵団的な猟奇の物語は『ブルー・ベルベット』を、狂信的な母親は『キャリー』を思い起こさせる。そういう映画は結構好みで、案の定気に入った。おまけにジョシュ君の長髪が拝める似合ってないけど。

    9月12日追記:自転車の車輪や車のワイパーに彼女たちからのタロットカードや手紙が届くのだけれど、誰がそれを届けたのかということを考えてみるとこの映画が持つ意味をもう一歩踏み込んで理解できるような気がしている。軟禁状態の彼女たちが一体どうやって?答えの候補はいくつも浮かんでくるが、どれを採用するかで意味合いが大きく違ってくる。父親や母親が届けていたとしたら?セックスを出汁にしてラックスが野郎達に届けさせていたとしたら?或いは幾分幻想的にはなるけれど死んだセシリアが届けていたとしたら?そしてもし、彼女たち自身が抜け出して届けていたとしたら?最後の仮定が正しいとするならば、彼女たちは必ずしも狂信的な母親から閉じ込められてどうにも出来ないでいるわけではないということになる。抜け出せるのだからそのまま外の人たちに助けを求めることだって出来たはずだ。でも彼女たちはそうせずに家に籠もり続けたのだ。一体なぜ?僕には分からない。助けを求めてもどうにもならないと彼女たちは知っていたからだとか、彼女たちは外の世界に期待なんかしていなかったんだとか取って付けたような理由はいくつか浮かんでくるのだけれど、これも違うだろう。そもそもそこに理由はないのだから分かるはずもないのだという気さえしている。或いは僕が彼女たちを分かろう(分かってやろう)としている態度こそがおこがましいのではないかとも思えてくる。確かなことは、僕が、僕らが分かろうとして分からないままだと、彼女たちが自殺するということ。そしてもし分かったとしても彼女たちは自殺するかもしれないということ。このどうしようもなさが凄く怖いのだ。


  • 大好きな世界。キラキラして甘くて脆い。

  • リスボン姉妹は 5人姉妹だった。
    一番したの セシル13歳が 自殺未遂だった。
    医師が「まだ人生の辛さを知る年にもなっていないのに」
    というと、彼女は「でも先生は13歳の女の子になったことはないでしょ。」
    治療が終って、家にもどってきて、パーティを開いたら、
    また セシルは 自殺をしてしまう。
    リスボン姉妹の4番目のラックス14歳/キルスティンダンストは、
    つめたいと言われながらも、ボーイフレンドとデートする。
    それが、朝帰りだったので、四姉妹が外出禁止となる。
    母親が、実に厳しい。学校にも行かせない。
    父親は、教師であるが、へなちょこ。
    母親が 全てを決めている。
    そして、四姉妹は、全員自殺をしてしまう。
    アメリカでの年間自殺者は 3万人とか。
    何故自殺したのかを、オトコの友達たちが推理するが。
    確かに、トリップはかっこいいが、このオトコもつめたいね。
    生きている希望がみえてこない と言うことか。
    まぁ。明らかに 母親と父親に問題有りのような編集です。

  • 70年代のミシガン州に暮らすリスボン家の美人姉妹
    ある日末娘のセシリアが自殺未遂事件を起こし…

    最初から姉妹の自殺を仄めかしているので
    ガーリーティストも毒々しく悲しく映る。
    何故彼女らは希望に満ち溢れた未来を捨て命を絶ったのか誰にも分からない。 厳しい教育方針の家庭環境がそうさせたのか…
    サントラがとにかく良い。オシャレな映画だった。

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