魔女の宅急便 [DVD]

監督 : 宮崎駿 
  • ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント (2011年10月17日発売)
4.16
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本棚登録 : 4931
感想 : 602
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4959241980083

感想・レビュー・書評

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  • 草原の草花が風にそよぐ景色と音。
    緑に包まれたオウチ。
    原作を読んだらやっぱり見たくなったジブリ版♡
    何度見ても飽きるどころか魅了される風景と
    その世界をより魅力的にしてくれる久石譲さんの音たち。

    原作を読んだ後だからこそ、より物語の背景が分かって
    愛おしくなるシーンもいっぱいで新鮮!

    みんなの愛の詰まった鈴の音を鳴らしながら
    満月の夜に大好きな家を後にするキキとジジ。
    海の見える南を目指しながら寂しさや不安を振り切って
    自分のキモチを高めるかのようにラジオから流れる「ルージュの伝言」。

    雨やどりに隠れた貨物船の干し草のベッド。
    昔ハイジのアニメで見て干し草のベッドから星を見上げて寝るの
    憧れたなぁ~と、2つのステキな映像が重なって
    ますますテンションが上がる瞬間♡

    少しずつ町の人たちに受け入れてもらいながら
    キキのお部屋も住んでいる人の色に染まっていく過程も大好き。
    パンで作られたキキのお店のかわいいリースや
    おばあさんと一緒にパイを焼いた石釜、
    画家のウルスラさんとの友情、とんぼくんとの淡い恋。

    ココロがのびのびと広がって精神的に深呼吸したような
    柔らかいキモチにしてくれる魔女の宅急便。
    原作と共に前に進む元気と疲れたキモチをほぐしてくれる
    大切で大好きなお話。

  • 13歳の魔女キキは、古い一族の掟に従い、黒猫ジジと修業の旅に出る。
    そして、海辺の大きな街で修行をすることに。箒で飛ぶ以外に能がないのキキは、空飛ぶ宅急便を始める。
    しかし、最初の仕事でいきなり荷物を無くしてしまう……。
    「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」の宮崎駿監督が、角野栄子の同名ファンタジー小説を元に魔女の少女が魔女になるための修行をしていく過程で様々な経験を積み成長していく姿を描いた長編アニメ映画。
    この映画を見たのを、きっかけに自立について、感謝される、喜ばれる生き甲斐を持てる仕事に就きたいと思うようになりました。
    一生懸命で頑張り屋のキキを見ながら、あの頃の自分を思い出しました。
    特に、飛べなくなったキキが、絵描きのウルスラと才能について語り合うシーンが、印象的です。
    「みんな、力を秘めている」  
    思春期のもやもやした心情も、キキがトンボくんにぶっきらぼうな態度をとったりするのが、リアルに描かれています。
    サブキャラのパン屋のおソノさんやご主人や時計台のおじいさんなど、いい味出しています。
    スタジオ・ジブリが、誇る普及の青春ファンタジーアニメ映画です。
    「落ち込んだりもしたけど、わたしは元気です」

  • 久しぶりに金曜ロードショーで観ました。

    今まではキキに感情移入して、新しい生活への憧れや不安なんかにそわそわしながら観ていたんだけど、もうそんなトシじゃなくなったらしい。

    お父さんが、キキを抱き上げるのにちょっと手間取るところとか!なにそのリアルさ!泣

    キキを見守る立場で観ていると、はじまりから旅立ちの場面までうるると終始涙ぐんでいました。

    そして、ラジオをつけて「ルージュの伝言」が流れ…ああ、なんてすてきなオープニングだろうと、ジブリすごいなーなんて思いました。

    また観よう。

  • この映画を見て、私も魔女だったらなあと憧れを抱きました。
    箒に乗って港町を目指したいですし、黒猫もそばに置いておきたいという・・・。
    松任谷さんが歌う曲も好きです。
    あと、物語に出てくるパイがとても美味しそうなので食べてみたいです。

  • これまで観たジブリ映画の中で一番好き。だと思う。

    昔はただ単に空を飛ぶことや魔法へのワクワク感や、キキの住む町のオシャレな雰囲気に憧れていただけだったけれど、今観ると、両親の優しさ、見知らぬ町の人との交流や、キキのコンプレックスや憧れ、焦り、本当の意味で独り立ちすること、などなど、とにかくいろんな部分が心に迫ってなぜか泣けてくる。

    いい映画です。

  • 何回見ても、楽しい♪
    魔法使いって、凄い怖そうなイメージがあったが、かわいい女の子(●^o^●)
    何より、ジジがかわいいです

    • kuroayameさん
      えぬ、ジブリ作品の中で一番好きなお話しです♪。
      ユーミンの曲もとても物語りにあっていて、我が家の黒猫がジジに見えちゃいます★。
      えぬ、ジブリ作品の中で一番好きなお話しです♪。
      ユーミンの曲もとても物語りにあっていて、我が家の黒猫がジジに見えちゃいます★。
      2012/09/16
    • しをん。さん
      まろん様♪
      コメントありがとうございます(●^o^●)

      ジジ本当に可愛いですよね~(^^♪
      私も、ジジのシャーペンやグッズを探して買ってし...
      まろん様♪
      コメントありがとうございます(●^o^●)

      ジジ本当に可愛いですよね~(^^♪
      私も、ジジのシャーペンやグッズを探して買ってしまいますよね(笑)

      あのような、平和な暮らしがしたいです(*^_^*)
      2012/09/16
    • しをん。さん
      kuroayame様♪
      コメントありがとうございます(●^o^●)

      確かに、松任谷由実さんのことはあまり知らないのですが、この曲はすごく好...
      kuroayame様♪
      コメントありがとうございます(●^o^●)

      確かに、松任谷由実さんのことはあまり知らないのですが、この曲はすごく好きです♪

      確かに、街にいる黒猫がジジに見えたりしますよね~(^^)v
      少し、街の猫はやんちゃですが(-_-;)
      2012/09/16
  • この町に住みたい!!!

  • 駿再鑑賞月間ここにきて最大級の「特殊な幸福感」。
    駿はいつも子供に向けて作っていると言うが、子供だけに見てほしいというわけではない。
    おそらく駿自身も含む、かつて子供だったすべての人の、いまでも子供の部分に見せたい、ということだろう(ユーミンとの対談において、子供だった自分ができなかったことを、登場人物にしてほしい、とも。だから教育的に理想的な少女像になってしまう……このあたりはルイス・キャロル「不思議の国のアリス」が、大人が子供に教育したいお話として流通していることと、合わせて考えてみたいところ。大人にとっての理想的子供の「押しつけ」と、大人になってからでないと考えられない後悔や「かつての自分がこうであったならば」という想像と)。
    だから見た後の幸福感は凄い。
    ただし根底にあるのは人類の愚かさへの絶望が深いからこそ、子供への希望や子供時代への郷愁が深い。
    ぎりぎりのところで大人の子供時代を肯定する、というところが、ただの娯楽作やカタルシスと違う「特殊な幸福感」につながるのだろう。
    自分流にいえば、頭の鉢が開いたんだかトレパネーションされたんだかわからないくらいに、上方からの光に包まれたような感覚。(山本英夫「ホムンクルス」というよりは、中島らも「翼と性器」のサードアイ・上方に窓を開く)
    この興奮に浸ってメモしたことを箇条書きしてみる。
    (ジブリの教科書や岡田斗司夫の解説の影響あり)

    ・父に「オトウサン、高い高いして」と、おソノへの「オソノサン、ううん何でもない」が対になっている。
    ・オソノへ「どうしても食べなきゃだめぇ?」と甘え。またオソノのほうも、あえて気づかないふりをする「他人ならではの優しさ」。
    ・甘やかし父母を駿は批判的に見ているらしいが、同じ親としての共感もある。4歳娘の父としては、想像するだけで悶絶。たった数分なのにこの情感よ。
    ・一年修行して、帰る。帰るかも。帰らないかも。でも帰る場所はある。と序盤から終盤にかけて描かれる。この「大・帰る場所」がひとまず地元にあるけれども、すぐには帰れないから、「小・帰る場所」=自室とか信頼できる人とか、を作るのが、社会に出たての課題……魔女は少女期に一足先にそれをするのだ、という設定。
    ・場所や舞台を作る、それもまるっと。これも駿の作家性だろう。
    ・印象的な場所は徹底的に何度も出す、と「カリオストロの城」で言っていたが、同じく時計台が印象的だと思っていたら、ラストで。もう初見の感想は思い出せないが、驚いたことだろう。
    ・自由には飛べない、と、受け入れられてない感じ。
    ・オソノの「かっかっか」という笑い方、ウルスラも同じ笑い方。キキは基本的には「うふふー」と笑うが、トンボと一緒に自転車で崖から落ちたときに、同じ笑い方をする。三人は同じ人物の現在、近未来、遠未来なのだろう。共通するのは「しなやかさ」か。
    ・オソノの店はグーチョキパン屋というらしいが、看板にもイタリア語?で、GhouThaokiPhanja、みたいにとスペルされている。面白い。
    ・あと、荷物にIMOとか。
    ・トンボやガールフレンドへの嫉妬→逆に考えて恋心、という図式は、もちろん今までも判っていたが、内田樹が「飛行船への嫉妬」と論じていて、なるほど。「トンボはじめ町の人が飛行船に夢中になるとき、キキにとって私事であった飛行能力は、公共的なフレームの中で格付けされ、数値化される」と。駿がインタビューで「身近なアニメーターの女の子」について言及しているのと同じだろう。ちょっと絵の巧い子が、好きなことを仕事にして独り暮らしし、才能のピットフォールに陥る→自分をコントロールする術をなんとかかんとか身に着ける、という。それが駿自身の話でもある、と。
    ・恋の季節に、ジジと話せなくなり。魔法が弱くなり。こういう重要事や危機はいっぺんに来る。
    ・助けになるのは、分身たるウルスラ。確かに才能の行き当たりについて、ウルスラは語る。少年時に見たころから、この人は印象深かった。
    ・他者と影響し合うということ。不定形だからこそ。
    ・素敵、とか、あたし好きよ、とか。いう台詞が、少女・女性の「軽やかさ」を描き、作品に甘やかさをまぶしているが、そのハニーに隠された重みらるや。
    ・百合映画としても。
    ・親切とお礼のやりとり。好意や好もしさはこのように伝播するのだ。
    ・ハイファンタジーでなく、車も飛行船もあるのに、魔女だけがいる。そこがいい(「ドラえもん」と似たリアリティラインか)。
    ・中盤からキキは「歩く」。魔法が弱まった結果だが、結果的に歩くことで見えるものや出会える人がいる。トンボの危機を知って「走る」、このもどかしさ、そして「飛ぶ」それも無音で! 風の音だけ。
    ・ラストでウルスラは現れない、確か。テーゼとアンチテーゼがアウフヘーベンしてジンテーゼとなったとき、アンチテーゼは「存在しなくていい」。錬金術と同じく。ていうか現れる女は全てキキの分身や未来やだ。ウルスラやオソノだけでなく、先輩魔女や、感じ悪い女の子や、お婆さんや、もちろん母親も。
    ・同じくジジとは、「もう話せなくてもいい」のだ。ジジの存在は単純にツッコミ役や批判役としてもいいし、このアニメの中でかなり大きな感情の起伏を作っている(子供が見て、単純に猫さんと話せてウレシイ! 猫さんと話せなくなって寂しい)が、駿はきっぱりと「もう話せなくてもいい」という話にした。ジジの言葉はキキ以外には通じないから、魔法であり、心の声であり、イマジナリーフレンドであり、キキの闇やぼやきの部分であり、見る人によって捉え方は異なるだろうが、異なってもいいように作られている。イマジナリーフレンドぎりぎりの魔法、ということで個人的には納得。「トイ・ストーリー」でも「ドラえもん」(主に劇場版のゲストキャラ。ピー助とかロップルとか。あ。いわばドラえもん自体もそうか)でも「プレ思春期限定の友達」が描かれ、それらとの別れには弱い、という自覚がある。イマジナリーフレンドとの別れ→成長→イマジナリーフレンドへの愛惜、もう必要ないんだ、という、喪失感と綯い交ぜになった未来への期待感、悲しさと幸せと、この作品のラストは言葉にすればこういうことなんだろう。
    ・さようなら幼年期、はじめまして思春期の疾風怒濤=シュトゥルム・ウント・ドラング。
    ・以上のような感情を、アニメーション=動くことを通じて作り出す、凄まじさ。キキに感情移入することはもちろんだが、同時に誰かへの共感ベースで見なくとも人や背景やが動いているだけで=アニメーションしていることだけで、同じ感情が湧いてくる。「この世界の片隅に」でも感じたが、アニメが動くだけでもう泣きそうという。
    ・毎度、駿のインタビューを思い出す。「トトロ」で「子供は辛いときに、ただ寝る」。「耳をすませば」でベッドに沈み込むように寝込む雫も印象的。本作でも、貨物で寝る、風邪で寝る、トンボに嫉妬してふて寝する。
    ・真っ赤で巨大なリボン。ショートだから本来要らないのに。鈴木敏夫いわく、アイデアに煮詰まっていたが、あるとき喫茶店でさらさらっと描いて「このリボンが少女を守っているんだな」とキャラ設定が生まれた、と。岡田斗司夫は「リボン=自意識の重さに右往左往している子、パンツ丸見えのくせに」と言っている。どちらにせよ、でっかいリボンがライナスの毛布=安心毛布≒秘密基地であることに変わりない。小澤俊夫が「シンデレラ」を評して、少女は行きつ戻りつしながら、前進と交代をして、一歩進んで半歩戻って、さらに一歩進んで、成長する、と。
    ・正直、永遠にキキのことを考えていたいが、少女愛であると同時に自己愛であるという構図に、嵌り込みすぎるのは危険だ。醜悪だ。ここで一区切りしよう。

  • 初見の4歳の娘と。
    泣かないつもりだったのに、クライマックス、気づいた時にはもう涙こぼれてたよ…。
    しかしもうこちらの目線が大人なので、子どもの時に見たのとは違うところでヒリヒリハラハラ。
    もうね、独り立ち13歳、の時点で「ひっ!」ってなりましたよね。
    娘の方は、始まってからしばらく口も聞かずに見入って、「ルージュの伝言」流れたところでふっと息を吐いて「おもしろいねえ…」と呟いていて、おお、と思いました。
    思春期、アイデンティティ。
    何度見たかわからないけど、やっぱり好きな物語(これは原作の力も大きいと思う)。
    ただ、宮崎氏の女の子の描き方にはいつも引っかかるものはあるんだけど、今回はそれ以上に男性が一面的だなぁとは、他の作品も思い起こしながら思った。
    景色の絵と音楽、改めて好きだなぁ。

  • 大人になって見たら、当時見た時よりも好きになった。

    まずは何と言っても音楽!
    ユーミンはもちろん久石譲の音楽がどれも素晴らしい!

    キキがスランプに陥って、そんな時にトンボのピンチがやって来る。
    デッキブラシに跨って飛ぼうとするシーンに涙が出る。これは子どもの頃見た時にはなかった感情。
    スランプやそれを乗り越える強さを人生で学んだからかな。

    • にゃんちびさん
      わかります!
      ジブリは好きなんですけど、魔女と宅急便は若い頃にはあまり面白いと思えなかったんです。
      仕事をして、大人になってから観るととても...
      わかります!
      ジブリは好きなんですけど、魔女と宅急便は若い頃にはあまり面白いと思えなかったんです。
      仕事をして、大人になってから観るととても面白いっ!!
      音楽も松任谷由実さんがオシャレですよね♡
      2021/03/20
    • ちゃろちゃすさん
      にゃんちぴさん
      コメントありがとうございます!!同じように感じた方がいて嬉しいです♪
      コメント読んだらまた見たくなりました!ルージュの伝言が...
      にゃんちぴさん
      コメントありがとうございます!!同じように感じた方がいて嬉しいです♪
      コメント読んだらまた見たくなりました!ルージュの伝言が頭でなってます!
      2021/03/20
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著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「魔女の宅急便」(1989)、「紅の豚」(1992)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004)、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)を監督。現在は新作長編「君たちはどう生きるか」を制作中。著書に『シュナの旅』『出発点』『虫眼とアニ眼』(養老孟司氏との対談集)(以上、徳間書店)、『折り返し点』『トトロの住む家増補改訂版』『本へのとびら』(以上、岩波書店)『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』(文春ジブリ文庫)などがある。

「2021年 『小説 となりのトトロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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