バグダッド・カフェ 完全版 [DVD]

監督 : パーシー・アドロン 
出演 : マリアンネ・ゼーゲブレヒト 
  • 紀伊國屋書店
3.89
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  • (369)
  • (375)
  • (24)
  • (10)
本棚登録 : 2117
感想 : 365
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4523215005142

感想・レビュー・書評

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  • 主題歌が、もちろん知っていました。でも、なぜか本編は観ないでいました。理由はありませんが、主題歌に持っていたイメージとは違いました。もっとシリアスなストーリーを勝手に想像していましたが。とても心地良い映画でした。私が気になったのは、主人公ももちろんですが、ブレンダですね。ヒステリックに夫や子供たちを叱責する前半と後半の優しい笑顔が、好きです。全くのアカの他人が家族のようになっていく、その姿がいいです。それと砂漠の景色が美しい。折々に見せてくれる空が美しい。もっと早く観るべきでした。

    • 本ぶらさん
      懐かしー!
      これ、観に行きましたよw
      懐かしー!
      これ、観に行きましたよw
      2021/06/09
    • yhyby940さん
      おはようございます。最近は、ついつい懐かしい作品を観がちです。懐古主義になってるんですかね。
      おはようございます。最近は、ついつい懐かしい作品を観がちです。懐古主義になってるんですかね。
      2021/06/09
  • 観終わると不思議とじんわりと温かい気持ちになれる作品。けれど、それだけでなく、孤独の多様性と奥深さを改めて知った気にもなった作品。

    アメリカ旅行の道中、夫婦喧嘩の末に夫の運転する車から一人降りて、モハーヴェ砂漠にあるうら寂れたカフェ兼モーテル「バグダッド・カフェ」に逗留することになったドイツ人女性ジャスミン。
    カフェには、オーナーであるアメリカ人女性のブレンダとその家族と従業員、数名の個性的な常連客がいた。
    夫婦喧嘩の末に夫が家出をしていたブレンダは、常にイライラと誰かに怒鳴り散らしており、訳あり感の強いジャスミンとも最初は全く打ち解けなかった。
    けれど…。

    ジャスミンは、訳あり感と孤独な雰囲気をまといながらも、マイペースなのに環境適応能力が高くて、なんだか包容力までにじませ、不思議とチャーミング。
    ブレンダも、怒鳴り散らしているけれど、悪い人ではないのが良くわかる、なんていうか、とても素直で裏表のない正直な人。
    彼女たち二人を取り巻く人々も、平凡なのだけど、それぞれの個性が際立っている。

    なんの変哲もない場末のカフェで育まれる、「オバチャン」と呼ぶしかない女二人の友情を軸とした日々が淡々と描かれているのだけど、それを眺めるのがとても心地よい。

    ジャスミンの存在を契機として、登場人物たちが、基本的にはお互いの柔らかい心の内には不用意には踏み込まず、否定することもせずに、時間と場所を共有しながら、互いの孤独や喪失感を慰めて癒していく…そんな関係性の描き方がうまい。

    だからこそ、それをはっきり否定してカフェを去る一人の客の姿にも不思議と説得力と現実味がある。
    互いの孤独の存在を認識することは認めながらも、それを共有したり癒したりすることは望まず、一人抱え続けることをよしとする人もいるのだ…ということに気付かされたシーンには、本当にハッとした。
    「仲良すぎるわ」
    脇役な筈の彼女のセリフが一番忘れられない。

    ラストシーンのジャスミンのセリフも印象的。
    「ブレンダに相談するわ」
    これは、二人の友情の深さを示すものなのか。それとも、まだ誰にも明かしていない秘めた孤独の存在を意識しながら、逃げを打ったものなのか。はたまた、揺らいでいるのか。
    観る人によって解釈が違いそう。

    淡々としているのだけど、なかなかに奥深いつくりの作品です。

    • hotaruさん
      5552さん、こんにちは。

      バグダッド・カフェは5552さんにとって、素敵な思い出のある映画だったんですね。
      改めて見直したら新たな発見が...
      5552さん、こんにちは。

      バグダッド・カフェは5552さんにとって、素敵な思い出のある映画だったんですね。
      改めて見直したら新たな発見があるかも??

      5552さんのレビューいつも楽しみにしています。
      これからも素敵なレビューを書いてくださいね。
      2019/12/24
    • moboyokohamaさん
      これ良かったですよね〜
      心地良い映画っていうのでしょうか。
      タイトルも今となってはすごく心に響く感じで不思議です。
      これ良かったですよね〜
      心地良い映画っていうのでしょうか。
      タイトルも今となってはすごく心に響く感じで不思議です。
      2020/01/05
    • hotaruさん
      かわぞえさん。
      そうですね、この映画は、劇的ではないけれど、その静かな展開が心地よい映画、というのにぴったりだと思います。
      かわぞえさん。
      そうですね、この映画は、劇的ではないけれど、その静かな展開が心地よい映画、というのにぴったりだと思います。
      2020/01/05
  • 魅力的な登場人物、ウェルメイドなストーリー、映像もグッド、ホリー・コールトリオ「calling you」の気だるい感じが荒涼とした田舎町の雰囲気にあってる。今見ても古びた感じがしなくて、しばらく経ったらまた見たくなるような映画。そうか、手品で店を盛り上げていくんだったっけか。つまりマジックでミラクルを起こすってことだな。ファンタジーではないけれど、ファンタスティックな魅力にあふれた作品。

  • 大好きです!マジックで周りを変えていくジャスミンも彼女に影響されていくブレンダもイイ!最後のブレンダの歌も、砂漠をバックに流れるCALLING YOUも最高ですね。

  • 正反対な二人が互いを認めながら友情で結ばれる。何でもないことのようだが、 ‘また会える’ のは本当に幸せなことだと気づかされる。

  • くたくたに疲れた休日前日に、強めのお酒と適当なつまみと一緒に、電気を消した部屋でぼんやり観たくなる。

    昔、誰かが、中年女性が砂漠の真ん中にあるボロボロのモーテルに住み着いて、馴染んでいくだけなのになんであんなに癒されるんだろうと言っていたのがキッカケで観て以来、くたくたになった時のお供になっている。なんで癒されるって、ジャスミンによって立て直されていく生活に安心し、登場人物の笑顔に希望を抱けるからじゃないかな。私は多分そう。

    うまくいきすぎているけど、淡々と話が進むところや、途中で「仲が良すぎる」というセリフが出てくるところに、程よい距離感を感じるのも好感。
    あと、主題歌が特徴的で耳に残る。

  • ♪こーーりんぐ ゆーー ♪ この映画の歌だったのか。。

    マリアンネ・ゼーゲブレヒトの巨体あっての映画、ストーリーと言う気がする。スタイルのいい美人だったらこれほどの味わいは生まれなかった気がする。冒頭の夫との喧嘩の場面、1人砂漠の道を行く場面からして画面に導入される。

    絵描きさんの描いたジャスミンの絵がまたいい。だんだん衣服を脱ぎ取っていく様もいい。ただ、後半すんなりハッピーでちょっと気抜けした。けどこうなったらいいよね、という希望だからね。

    マリアンネ・ゼーゲブレヒトは「シュガー・ベイビー」をレンタル開始後すぐくらいにみていた。こっちもけっこうよかった。


    1987西ドイツ
    2019.7.19レンタル

  • ぽてっと太ったドイツ人女が砂漠(アメリカ)の真ん中にあるカフェ兼モーテルで二度目の人生をはじめる話。

    登場人物や設定のアンバランス感が絶妙で、くせになる。
    DVDのジャケットにもなっている、給水塔をスーツで洗うシーンとか映像が洒落てます。
    コーヒーマシーンも壊れているようなさびれたカフェでバッハの平均律を弾く黒人少年、とか。

  • 原題:BAGDAD CAFE (1987年)

    マイナーな映画かと思いきや、レビュー数が相当で有名な映画だったんですね…。
    100人の映画通が選んだ本当に面白い映画にも選ばれてるとか。
    ただ私には残念ながら良さが分からなかった。

    1つ気になったのは、最後プロポーズを受けそうな感じに見えたけど、旦那はどうなったんだろう。

    “監督P・アドロンが、「シュガーベイビー」に続き、女優M・ゼーゲブレヒトと組んで創った、砂漠に芽生えた女と女の友情の物語。アメリカ、ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ道筋にあるモハヴェ砂漠のはずれ。そこにある、取り残された様な寂しげなモーテル“バクダット・カフェ”。ここをきりもりしている黒人女のブレンダは、役に立たない夫、自分勝手な子供達、使用人、モーテルに居着いた住人たちにいつも腹を立てていた。そんなある日、ひとりの太ったドイツ女がやって来るが……。”

  • 久々に観たら、懐かしさと、思いの外の面白さに、狂いそうになったわ。初鑑時は、ここまで面白さが解らなかった。

    まず、calling youの麻薬。ここまで中毒性のある曲も滅多とない。
    人間の承認欲求を満たすべく歌詞。
    誰でも求められ名前を呼んでもらう声が聞こえると嬉しい。何度も流れては、観るものをどんどん、何処かへ連れて行く感じ。

    この作品の魅力は、秘密。
    登場人物が皆、秘密を持った、謎な人ばっかり。色んな種類のちょっと変な謎い人が集まるコミューン。個人的に理想郷だが、ここで好き嫌いが別れるのだと思う。白黒はっきりさせたいタイプの人や、何でも明確な理由が欲しい人などには受け入れられないだろう。

    まず主人公が、率先して謎多き女。砂漠の中に歩きで汗だくの太ったドイツ女が来て居座ったらブレンダじゃなくても誰でも警戒するわ(笑)
    バンダナのコックスも大概の謎。彼の趣味嗜好と積極的な恋愛は個性的で愛嬌たっぷり(笑)
    ブレンダの夫サルは不器用で可愛い、旦那なんやから遠慮せず早よ帰れば良いのに、妻を謎ののぞき見プレイ、泣くなよ!(笑)
    1番パンチの効いた謎キャラは、群れないお色気デビー「仲が良過ぎるわ」(大爆笑)マジでアッサリ離脱して更にウケる、彼女は何処へ…(笑)
    バッハ好きなサロモ。ピアノばっかり弾いてて、若く見えるのにまさかの子持ち!で、妻が居ない、こいつも訳あり(笑)
    パリピでリア充でモテ女フィリス。可愛いけど、モテ方が異常でウケる、謎だ(笑)
    地味によく働いているが、カヘンガの憂鬱な気怠さ堪らん、存在自体が謎(笑)
    ブーメランエリック、彼も大概謎で、簡単にテント常設許可してるけど、娘がいるなら警戒せなあかんやろブレンダ!正体不明のタンクトップ(笑)

    ギアを落としてひと休みしたい時に観れば、柔らかい丸い光のようなビジョンをもらえます。
    ベガスのショーなんか目じゃないバグダッドカフェのマジック。
    とりあえず、人を信じてみたくなります。

    まさに、乾いた砂漠のオアシス、
    砂漠に咲く見たことない花。

    まずは大掃除から。ってやり方も良いね。
    落ちが、また最高のどんでん返し。

    死ぬまでにまた、劇場で名前を呼んで。

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