Bill Evansほどではないものの、好きなジャズ・ピアニストであるOscar Petersonの「Please Requests」を鑑賞。
Oscar Petersonの幅の広さを知ることができる一枚。
Oscar Petersonといえば、ダイナミックで、明るく、楽しく弾いていることが鑑賞する者にも伝わり、その結果、鑑賞する者も楽しく鑑賞できるスタイル、というイメージであった。
つまり、静謐な1打鍵に10の意味を、メッセージを込めるような演奏ができる印象は全くなかった。
そんな演奏もできることを窺い知れる一枚。
ただ、Bill Evansが静謐な1打鍵に10の意味を、メッセージを込めて演奏しているときに、彼の表情は眉間に皺がよっていつもの気難しい表情であろうことが予想できるのに対し、Oscar Petersonが同様のスタイルで演奏しているときには、いつものハッピーな表情であろうことが容易に想像できる…笑。
Bill Evansが、深遠で難しい内面を持つ者にしか表現できない青い炎であるとすれば、Oscar Petersonは正反対な印象。どちらのPianoも好きだが、「どちらかを選べ」と言われたら間違いなく前者を選ぶ。